非認知能力は難しい話じゃない
興味本位でも、「非認知能力が学童で伸びる」タイトルに惹かれたあなたは
・非認知能力ってよく聞くけど何?
・学童クラブとどういう関係があるの?
・伸びたらなんか役立つの?
こんな疑問が多いと思います。
私もよく聞く言葉でしたが、何となく「こんなものかな?」というイメージだけでしばらく過ごしていたのでよく分かりますよ。
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
非認知能力とは、学力やIQ以外の数値化できない生きていく上で必要な能力の総称。
コミュニケーション能力など人とのやり取りする力と、自己肯定感・やる気など自分の行動に関するもの、2分野があります。
実は両方とも「非認知能力」なんて言葉がなかった時代から、学童クラブで日常的に伸ばしている能力。
だから「非認知能力??なに?」とか、特に構えて難しく考えることはないのです。
この記事では学童クラブに関係する職員や子どもを預けている保護者が、学童と関わりながら非認知能力を伸ばしていく方法をお話してきいます。
とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
1.非認知能力とは、生きていく上での能力の総称
1-1.認知と非認知の違いは便宜上
認知能力
IQや学力など現時点で数値化できる能力
非認知能力
コミュニケーション能力など現時点で数値化できてないもの
数値化できてるのもペーパーテストしただけ、EQ(心の知能指数)みたいなよく分からないものすら本気になれば数値化できるので、この区別では良く分かりません。
認知能力の一覧をあげ、これ以外が非認知だ!という分類だとさらに意味なし。
それよりは分野として生きていく能力として、非認知能力を大まかに2つに分け
自分の行動に関する力
●意欲、やる気、粘り強さ
●集中力、行動力、好奇心
●自己肯定感や自信など
人とのやり取りの力
●協調性やコミュニケーション能力
●思いやりや共感力など
これを非認知能力と呼ぶのが分かりやすいと思います。
1-2.非認知能力に関する心理実験
2000年ノーベル経済学賞のシカゴ大学のヘックマンの研究。
同じ経済的境遇3〜4歳の子どもを対象に「ペリー就学前プログラム」という遊びによる子どもの自発性や非認知的な特質を重んじる教育を「受けた子・受なかった子」で比較調査し、
教育を受けたほうが
✔根気強さや注意深さ、協調性などが育った
✔40歳まで追跡調査したら、経済的にも成功している傾向があった
こんな実験が著書にまとめられたことで「非認知能力」という言葉が世に知られるようになったようです。
同様の実験もいくつかあるようですが、とりあえずこれだけ。
ペリー就学前プロジェクトは、1962年から1967年にミシガン州で、低所得のアフリカ系58世帯の子供を対象に実施された。就学前の幼児に対して、午前中に毎日2時間半ずつ教室での授業を受けさせ、さらに週に1度は教師が各家庭を訪問して90分間の指導をした。
指導内容は子供の年齢と能力に応じて調整され、非認知的特質を育てることに重点を置いて、子供の自発性を大切にする活動を中心としていた。
教師は子供が自分で考えた遊びを実践し、毎日復習するように促した。復習は集団で行い、子供たちに重要な社会的スキルを教えた。
就学前教育は30週間続けられた。そして、就学前教育の終了後、これを受けた子供と受けなかった対照グループの子供を、40歳まで追跡調査した。
東洋経済の記事より
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2.学童クラブで日々培っているものが非認知能力、コミュニケーション能力は伸びやすい
2-1.人とのやり取りの力
ここまで読んだあなたは気づいていると思いますが、非認知能力の2つの分野両方とも、学童クラブで日常的に培っているものです。
学童行ってない子は家に帰って家族や決まった友達だけと関わっている一方、
学童の子は近い年の子どもたちとコミュニケーションを取ったり遊びに誘ったり、スポーツやゲームをして勝負して人と関わって時間を過ごすため、対人的な経験が遥かに積みやすい。
放課後は主に3時〜6時の3時間、52週✕5日〜250日で750時間くらい。
休みが入ったとしても夏休みなど含めて、学童クラブに行っている多くの子は年間500時間以上はそんな環境で過ごします。
1-2で紹介した心理実験は、積極的な教育プログラムでしたが全期間で300時間程度。
時間だけ見ても、十分に拮抗していると思います。
幼児期からの教育が重要といろんな本に書いてありますが、コミュニケーション能力などは経験値が上がるほどよく、自己肯定感なども日々過ごしている環境によって変わるので、年齢は関係ありません。
- 協調性やコミュニケーション能力
- 思いやりや共感力
- 人と関わるために必要な力
これらは普通の学童クラブなら、ケンカの仲裁や遊びの中でのやり取り、相手の心を推し量る態度などを支援員が分かりやすく仲介したり見守ることで自然に育まれます。
学校では勉強中心でどうしても認知能力中心ですが、学童クラブでは遊びを通して「非認知能力」が自然に学びやすい環境なのです。
仕事のうち
2-2.頑張る力など
学童クラブでは人間関係だけでなく、スポーツや室内のボードゲーム、けん玉の技に挑戦したり、他の子の遊びを見て自分でやってみようと思うなど、非認知能力の自分での行動に関する能力も上がっていきます。
楽しいに裏打ちされた見通しを元に、興味を持って自発的にやってみる行動力や粘り強く頑張る態度も身につくでしょう。
非認知能力は幼児期に能力が伸びやすく、11歳ごろまでに基盤が固まると言われていますが、学童クラブにいる期間がドンピシャ。
しかも支援員は、子どもが健全に育つように助け適切に介入などして支援するのが仕事。
子どもが経験の中で試行錯誤するより、大人が方向だけでも示してくれる方が、非認知能力を伸びやすいもの。
学童クラブはその点でも、非認知能力が伸びるのに最適な環境と言えます。
3.非認知能力が育つ環境改善の方法
3-1.やりたいことができる環境
学童クラブは非認知能力が伸びやすい環境と言っても、支援員からの働きかけもなく、来てから1日中部屋で漫画を読んでほとんど喋らずに帰るのでは意味がありません。
放課後や学童にいるのはほぼ自由時間なので、過ごし方は漫画オンリーでも悪くはない。
とは言っても、支援員からの働きかけも必要です。
放課後児童クラブ運営指針にも楽しく過ごせるような環境を作るのが支援員の仕事と書かれていますよね。
学童では目立つ子に目が行きがちですが、静かな子へ目を向けること。
また親の立場なら、我が子の興味を学童クラブに話すと良いかもしれません。
野球好きなんですよ
野球がやれなくても、野球事情の話ができる指導員が話しかけることで積極性が生まれます。
自分の行動力に関しては、
- 意欲、やる気、粘り強さ
- 集中力、行動力、好奇心
- 自己肯定感や自信など
・・ですが学童クラブは制限の多い環境なので、子どものやりたいことができない場合も少なくありません。
学童クラブがつまらなすぎて、学童行きたくないという声が出てきたら、支援員も親も考えてあげる必要があります。
また多くの支援員は自己肯定感の低い子を目の前にしたら、自信や達成感を得てもらうことを考えます。
そのとき体を動かす遊びに目が行きますが、スポーツを取り入れようというのは短絡的。
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3-2.人との関係調整
学童では遊びを通して・・
✔他者の心を推し量るよう仕向けたり、自分の思ってることを相手に伝える方法を学ぶ
✔人間関係を広げていく
学童も3年生ともなると、いつも同じ子どもと過ごして広がりがない場合もあるので、大人が中心になって子どもたちの橋渡しをする👈よくやってると思います。
個別に遊び始めて、他の子が入ってきたらタイミング良く席を外して子どもだけにしてみると、大人が抜けたことに気づかず遊び続けるのは、学童あるある。
たまに聞く「支援員は子どもと遊んではいけない、全体に気を配るのに個別に遊んでたら漏れるから」という施設もあります。
遊ぶの禁止ではなくても、常勤職員は忙しすぎて遊ぶ暇がなく、大学生バイトに子どもとの遊びを任せざるを得ない施設もよくあります。
なんとか環境改善を図りたいところですが、人手不足は保育業界の課題なので今後に期待したいところです。
【学童の指導員はひどい?】不満は対応や職員の質か。環境や待遇か?
4.非認知能力は学童クラブで伸ばせるのまとめ
「非認知能力」よく聞く言葉ですが難しく考える必要はなく、2つの領域での生きていく能力のこと。
自分の行動に関する力
意欲、やる気、粘り強さ
集中力、行動力、好奇心
自己肯定感や自信
人とのやり取りの力
協調性やコミュニケーション能力
思いやりや共感力
人と関わるために必要な力
これらは幼児期に育てようと言われますがそんなことはなく、小学生あたりで良い経験を積むことで獲得していきます。
特に学童クラブは、他の子が帰宅して家族など限定的な人とばかり過ごす時間に、同年代の子どもと大人の見守りのと適切な介入のもと、多くの時間を過ごす場所。
しかも学童クラブ支援員の仕事には昔から「遊びを通した子どもの成長」が含まれているため、改めて「非認知能力」など考えなくてもよいのです。
しかしながら現状に甘んじて改善を止めることは良くないので、この記事を読んだのをよい機会として環境改善について考えてみてほしいと思います。
ありがとうございました
よければコメントなどいただけると嬉しいです👇️
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転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
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