1.子どもの主張の食い違いがあっても、大人の価値観の押し付けは ×
1-1.大人は中立を保ち、食い違いのあるどちらかの肩を持たない
学童トラブルで子どもの主張の食い違いがある場合、対応する職員の個人的な価値観や思い込みを押し付けるのは危険。
「暴力はいけません」みたいな社会一般でも通じれば大丈夫だけど、そこまで。
いくら普段から嘘つく子を疑ってても、
普段の行いが悪いから
相手の年齢と、発言の狙いにもよるけど基本的にはNG。
学童クラブくらいの年齢だと、低学年ではその場かぎりの対応の連続みたいな感じ。
この前のトラブルの話は持ち出さない。
普段の様子からその子に持ってる印象(←これも職員の価値観)から、いい子の肩を持っちゃダメなんです。
「こいつ、いつも嘘つくから怪しいな」
一方で
「こっちの子はいつも素直だから、多分この子の言ってることが本当なんだろうな」
って実際には思っちゃうけど、プロとしては平等に話は聞いていくわけ。
話を聞く段階でもそうだけど、解決方法も
NG "ケンカのあとは謝って終わるべき"
みたいな偏った認識や価値観もよくありません。
高学年になると個人的信用についての理解力もついてくるから、
その話は信用できませんね
フォロー入れつつこれを言っていいのは高学年から、学童クラブの低学年ではそれぞれのトラブルを切り離しての対応が基本。
嘘をいつもつく子にどう対応するかは別の話。
1-2.トラブル解決の時に役立つ常識って何か?視点
さっき"社会で通じるような常識的な話ならOK"ってお話したけど、ここで出てくるのが
"常識ってなんだ?"、問題。
学童クラブや小学校は、外部からほぼ隔離されたような閉鎖的な施設、
接する大人はほとんどの子どもより立場が上で、周りをある程度動かせるような環境。
こんな場所で働いてると、次第に世間の常識から外れてくる感覚、あなたは感じたことありますか?
全て分かってるはず
👆例えばこんな認識。
冷静に考えてみればそんなわけ無いですが、「何でも親に言えば解決できる」ような考えの支援員もいます。
仕事場の環境次第だけど、注意できる人もいない上の立場の人は、よほど自制が必要。
●子どもが相手を叩いても"子どもだからいいか"
●転んで怪我しても"このくらいなら大丈夫か"
"このくらいなら"の基準がだんだん甘くなってくる。
いわゆる慣れ。
だから学童クラブで仕事している限り、「なにが常識なのか」をいつも研ぎ澄ましておく必要があり。
保護者の多くは普通の会社勤めだから、だいたいは社会の常識で生きてます。
✅ たまにしか怪我をしない子どもの親なら"怪我は重大"
✅ 一方でいくらでもいる子どもの日常的な怪我で慣れちゃってると「このくらいならいいかな」
👆みたいなズレのこと。
保護者側の価値観の多様化もあります。
特に学童クラブとしてではなくら職員個人の価値観を押し付けると、保護者との関係にも支障が出てくる。
学童クラブには文句はないけど、あの職員はあてにならないとか。
そうなると子どもへの支援力は半減、保護者の信用も失う、同じことを言っても"私だけ取り合ってもらえない"なんてのは避けなきゃいけないわけです。
2.学童の子の主張食い違い原因は、勘違いの可能性大
子どもの意見が食い違ってる原因は、年齢が低いほど勘違いが多いもの。
「遊ぶ約束した」って言ってる子がいて、相手の子に聞くと「聞いてないよ」
約束したって子に「返事あった?」って聞いてみると「なかった」
相手の状況を正確に判断する力が子どもは弱いから、どうしても自分が見ている世界だけで判断します。
・・もうひとつ分かりやすい例
泣いてる子に聞くと
嫌な気分がしてぶったんだ
食い違い発生!
「バカにされたって、何されたの?何て言われた?」
「何で笑ってたの?」
面白かったから
「バカにした?」
👆こんな感じですね。
子どもだけじゃすり合わせができない部分を推測して助けてあげるのが、食い違いを埋める近道。
3.食い違いが発生するのは、子どもが嘘ついてる可能性も高い
食い違いの二つ目の理由は、積極的に嘘をついてる場合。
勘違いも結果的にうそになるけど、こっちは分かっててつく嘘。
こっちを見ながら
"バカ"って言った
近寄ってもいない
はっきりした行動ほど、本来なら食い違いようがない。
勘違いしてたレベルじゃないものは、"どっちがウソ言ってるな"ってなりますね。
嘘をつくのはいくつか理由があって
- 怒られたくない
- 構ってほしい
- 癖みたいになにも考えない反射的ウソ
2人しかいなくてどちらか1人だけが嘘をついてる場合は、当人にはどっちが嘘つきか分かってます。
だからほんとの事を言ってる子は分かるけど、聞いてる大人はどっちが本当の事を言ってるか分からない。
判断で着ないので、まっさらな清々しい心で「私には分からない」。
嘘を見抜くには、他に見てた子がいないかを探します。
それがない場合は一人ずつ別にしてのカマかけや、嘘をつくことで受ける不利益で説得するのもOK。
人を変えるのも手です。
巧妙に嘘をつくと3年生くらいだと見抜けないもの。
見ている人がいない限り、ストーリー化して嘘が現実になっちゃう子も出てきます。
まだ分かりやすい2年生くらいまでにうそはいけない、というより素直さが良いことと教えていくのがいいけど、
どうでもいい意味のないうそまで癖になっちゃう前に、繰り返し教えていくこと。
ちなみに"ウソはいけない"を教えるより、"正直なのはいいことだ"って教える方が効果的ですよ。
詳しくはこっちの記事で👇️
4.子どもの話が食い違っても関係ないトラブル解決の共通要素
細かい解決の流れまでで、一番大事なのは状況把握。
これやらないと「いったい私はなんの話をしてるんだろう」道に迷っちゃいます。
当然子どもに話す内容も要領を得ない。
さて、食い違いがあった時はなるべく明らかにした方がいいんだけど、それを知ったからといって大局に差がない場合はそのままでもいいです。
どっちが先に言ったとか、子どもは重視するけどあんまり関係ない場合は流してもOK。
そこにこだわって、結局分からなかったなら時間の無駄です。
悪口の言いあいからケンカになった場合、両方とも悪口言い合ってるなら「原因はどうあれ、両方とも行動としてはよくない」ですね。
話し合った結果でも子ども同士で解決できない場合は、大人として教えるべき事を教えてあげておしまいにします。
察しのいいあなたなら気づいたかもしれないけど、
章のタイトルの「食い違いがあっても関係ない要素」とは、
"大人として教えるべきこと"と大局
細かい相違はそのままにしておいて、大まかな状況を確認して、それぞれのとった行動の悪い面を伝えておしまいのケースもとてもたくさんあります。
5.保護者にどう伝えるのか~食い違い残したままのトラブル対応事後
食い違いが残ったままでも大局で解決していればOK。
すり合わなかった部分はそれとして、仕方ないので取り繕わずにそのまま伝えます。
~の点では食い違いがあり
はっきりしませんでした。
しかし解決はして
本人たち納得しています
一方で「そこが分からないと解決不可能」な重大な部分でも、分からないことは分からない。
苦労して時間をかけたけどそれでも分からなかったことをちゃんとアピールして、
「家でも聞いてください」って頼むのもいいでしょう。
アピールは大事で、やらないと"頼りにならないな"みたいになっちゃうからね。
それとは別に、解決のために話をしたこと、指導したことなどをちゃんと伝えれば、些細なことの食い違いは問題にはならないと思います。
6.学童クラブでの、食い違い含めたトラブル対応の一般的手順
学童クラブのトラブル対応の基本をお話するけど、記録とか一部の項目以外は子どものトラブル全般に共通します。
6-1.子どもの興奮を収めて話ができる状態にする
興奮している子はまず落ち着かせ、話が聞ける状態まで持って行きます。
持って行き方は一概に方法はなく、それぞれの子どもに効きやすい方法があるので工夫しましょう。
よく暴れる子については"この子が暴れたらこうする"とか。
一般的には
・怒りの向いている矛先の相手を視界から消し、可能なら声も聞こえない状態を確保する
・本人の主張を聞き、繰り返し状況を確認していくことで本人が状況を把握して落ち着いてくる
・体を包むように押さえ、本人の感情を認めるような声かけをし、徐々に「さっきより少し落ち着いてきたね」等の声替えを混ぜていくことで徐々に落ち着いてくる~心理的抱き抱え
・怒りながら笑う等が出来ないため、違った感覚が主導になる様にしてみる。体を使って相撲などを職員相手で行うなどで発散するような方法。
※でも笑うからと言ってくすぐったりしたら逆効果ですよ。
・より幼い場合や甘えが強い子は、抱っこで落ち着くことも多い。
・わがままを連発している様な場合、わざとキツめに怒って見せて驚かすことも有効です。
※その子がいる家庭や日常の状況によっては気を付けないとダメ。
・危機管理マニュアル的に言うと、他の人がいない別室に入る時は複数職員で入りましょう
※「個室でぶたれた」みたいなのを子どもが主張したら危険だからね
6-2.トラブルの状況把握、食い違いはそのまま
落ち着かせた次は、状況を確認していきます。
場合によっては、落ち着かせるのと状況確認を平行してやります。
起こったことを説明すると、感情も吐き出して落ち着いてくるから。
状況確認は基本的に座らせて一人ずつ行うのが早く、1人ずつ聞いた後に集めて行うのがやりやすいですよ。
はじめからまとめてやってもいいけど、子ども次第。
状況を整理している段階で言い合いが始まるようならうまく治めながらやるか、難しいなら一人ずつ離して聞き取りをしていきましょう。
以下に確認する項目について列挙↓
・見ていた子、近くにいた職員はいないか
・実際の場所、位置どり
・時間の流れ
・手出しがあったのか、怪我はあるか
・うそをついている可能性
・どうしてそういった行動に出たのか
1人ずつ別で聞き取りを行った場合は、状況の認識がお互いに矛盾がないのか確認します。
矛盾があった場合はすり合わせをします。
6-3.トラブルの解決に向けての話をします
状況が確認できた後は、どうやって解決していくのか。本人たちが納得できる手助けをする感じ。
・常識的に考えて指導や教育が必要な場合には、大人として話をしましょう。
・謝る謝らないは本人たちの自由です。「謝った方がいいんじゃない?」くらいは言ってもいい。
低学年ほど素直に謝ることが多いです。
どうしてもいけないことについては教育的な視点で「謝らせる」といった対応も必要な場合があります。
※「強制的に謝らせる」といった対応は普通取りません。上からの裁きになり、学ぶと言うより従うに近いから。
でも場合によっては必要になるから、意図をもって謝らせるかを考えます
・いけないことについてはしっかりと叱ります。
謝る・謝らないについて
謝る謝らないは喧嘩の解決としては分かりやすい。
「お互いに謝りました」と伝えると、たいていの保護者は子ども同士で納得したのなら、と理解してくれます。
自主的に謝らなかった場合でも、「よくなかったことがお互いにあり、それについては職員から指導しました」でもたいていの保護者は納得してくれます。
・本人が自主的に謝ると言った場合は、出来れば見届けましょう。
いい加減に謝ってかえって相手が怒るような場合には指導を入れてしっかりと謝るように話をします。
・時間が必要なら相手の子にも状況を説明し、後で謝りに来るかもなど伝えておきましょう
・謝ってもらって、許す許さないもその子の自由です。時間がかかるのも想定内のことです
6-4.トラブルの記録、連絡、相談
解決したら記録・報告と保護者に伝えるかどうかの相談、伝えるとしたら伝え方の相談を行います
・「事実と取った対応」を正確に記録します。半年後に読み返してみて分かるように書こう。
・怪我があった場合は必ず双方に伝えます。連絡帳に記載した上で、電話連絡を入れるかはチームで相談しましょう。
※連絡帳に全く記載しないと、電話が不通だった場合に何日も伝えられないことになるため、簡単にでも連絡帳には記入しておきましょう。
・事実が把握できていれば事実と取った対応を伝えます。
同じことを伝えても家庭によって要望が強いなどがあるため、そういった家庭はよく相談の上伝えていきましょう。
・事実が一部把握できない(双方の主張が食い違っている等)では、食い違いがある事を伝えます。
適当な事を話すと突っ込みを入れてくる家庭や、普段は温厚でも我が子のことになると心配のあまり激昂するとか。
普段と違う様子になるのは保護者としては当然。
なので、"この保護者なら大丈夫"と油断せず見くびらず、誠実に対応していきましょう。
7.学童クラブで食い違いのあるトラブル解決法まとめ
食い違いがある場合
両方を考えて、なるべく明らかにしていく。
- 推測をもとに勘違いをすり合わせ
- 見てた人を探す
- ウソを見抜くことや説得
最終的に食い違いがそのままなら
- 大局に関わらないなら、教えることを教えてそのまま
- 保護者へは繕わないでそのまま伝える
- 保護者へも協力の要請
子ども対応については所詮人と人との調整なので、どう対応していくかは個人の技量と普段の関わりによります。
またどうやったら子どもと信頼関係をつくっていけるかは普段から考えていく必要があります。
普段遊び相手にならなくても本当に困った時に一度助けになれば、それだけでも人によっては良いこともあるでしょう。
ウソや勘違いも、度重なると友達関係に影響してきます。
自分でなんとかできるようになるため、子どもに何を伝えるのか、この本から具体的に学べますよ👇️
文中で紹介したリンク👇️
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
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