0.福祉マインドの要素
福祉マインドって、はっきりした答えがないか、小難しい専門用語を並べて解説した気になってるだけのどちらかなので、まずは要素を挙げてみます。
公開されてる研究もなく探せなかったんですが、福祉大学の研究でされたデータから紹介してみます。
- 他者を尊重する姿勢
- 人への共感
- 共生の意識
- 組織マネジメント
- 課題分析や解決
- エコロジカル視点
前3つは次の章から扱います。
後ろ3つはマインドというより、ノウハウとか実働に近い感じ。
おそらくこの記事を読んでいるあなたが知りたいことじゃないので、ここで少し話すだけでオシマイにします。
組織マネジメントは管理的な視点で必要なものですが、こちらの記事で詳しくお話しているので参考にしてください👇
【学童や保育でのチームワーク】臨機応変さを最小にする共有すべき3つ
課題解決・問題解決とは、利用者の課題を話をしながら見つけて解決方法を探るとか、必要な福祉的サービスや計画を考えるなどの視点です。
問題行動を繰り返す子どもを目の前にして、「困った子だ、関わりたくない」で終わるんじゃなく、
「何が問題で、どうしていこうか?」が問題解決の考え方。
エコロジカル視点とは用語が学問的ですが、福祉職として利用者の問題解決を考えたとき、
その人個人へのアプローチだけでなく、家庭環境・生育歴・地域の力など、その人に関係ある全てを繋げて考えていく視点のこと。
保育で言えば、子どもに問題があるなら家庭へアプローチしていこうみたいな感じ。
エコロジー=生態系、環境とうまくやってバランスを取ってる生態系のイメージを福祉に取り入れた考え方で、福祉関連の学校で必ず習うものです。
これも一応福祉マインドに入ってますが働く上での技術的な考え方なので、あなたの知りたい精神論的なマインドとは違うかもしれません。
【保護者との信頼関係】学童/保育で良好な関係を築く方法と考え方
要素にはないけど、

やりましょう
とかいって、ボランティア精神を持って時間外のサービス残業もいとわないみないな悪習を暗にいってる場合もありますが、
本来の福祉マインドではなく、言葉の持つイメージを悪い方向に利用されてるだけ。
自己犠牲精神ではありません。
【福祉マインドって自己犠牲?】保育士は「子どものために」無理しない
こんなところで次の章からは、本当にマインド~気持ち的なところに絞ってお話していこうと思います。

1.謙虚さは忘れがちだけど最重要の福祉マインド要素
謙虚さは容易に失われる
学童クラブなど保育系の仕事での福祉マインド要素のうち、「謙虚さ」が最も大切な基礎の基礎の部分だと私は思います。
なぜなら謙虚さは人間関係を円滑にするための基礎的な態度であると同時に、福祉現場では強く心に留めておかないと容易に失われてしまうから。
福祉現場では多くの職員が、毎日閉じた施設内でほぼ全て完結しています。
学童クラブで関わるのは、子どもと同僚と保護者が99%。
あとは学校や子育て支援センター・児童相談所とのやりとり、または近隣の商店と関わりがある程度。
外部との交渉機会が頻繁な人は、一部の管理職などに限られてるでしょう。
だからほとんどの現場職員は、施設内でのみ通用するルールや価値観"だけ"に毎日毎日ずっと触れてることになります。
どうなってしまうか?
社会一般で通用するものと
勘違いしてきます。

●公的な学童保育は営利ではない
●人にやってあげたい思いで働く人が多い
この2つの仕事・施設的な性質から、「お金目的でなく奉仕の心でやってあげてるから私は正しい!」
👆になりがち。
やってあげる = 上からのサービス提供
という図式が成り立ち、無意識に刷り込まれてきます。
保育で相手するのは弱い立場の子どもなので、やっちゃダメだけど、威圧したらだいたい言うこと聞く。
日々の繰り返しで「上から接する」態度に慣れてしまい、「謙虚さ」という一番大切な福祉マインド要素が忘れられてしまいます。
例えば赤ちゃんのオムツを替えるのに、「替えさせてもらいますね~」ってマインドはなかなか持たない。
初めはそんなマインドだったとしても、繰り返すうちにどうしても
はいはい、やってあげるよ
簡単にこうなりそうですよね。

謙虚さを失うとどうなるか
人に接する上で、謙虚さを失うとけっこう危ない。
なぜかって、
やってあげてる
👇️
正しいことをしてる
👇️
文句言ってくる相手がおかしい
と思い込みの流れができるから。
そうなってくると横柄になってくる。
自分の施設内しか通用しない、社会から離れたルールを唯一正しいものと曲げられなくなってきます。

例えば学童クラブでよくあるルール、"折り紙は1日3枚まで"を挙げてみます。
子どもがどうしても大作を作りたくて、


話も聞かずに無下に扱う。
「折り紙は1日3枚まで」なんて下らないルールですよね。
一人あたりを数枚増やして毎日使ったとしても、折り紙なんて全員が全員やらず、やりたい子が好きでやるものなので月間数十円の差しか生まれない。
家で学童クラブの様子を子どもから聞いた保護者は、なんとも言えない気分になるでしょう。

ケチケチするの!?
だけど職員として同じ姿勢で毎日過ごしてたら、疑問にも思わなくなる。
折り紙事例は一番細かいレベルの話だけど、あらゆる場面で謙虚さを失うとこんな感じのがでてくると思います。

次の章から続いて共感・共生について話していきますが、これも謙虚さがベースになってきます。
また謙虚さを失うと人への敬意が容易に失われます。
あの保護者はすぐなにか言ってくるから気を付けるけど、この保護者は温厚そうだから適当に扱ってもいいか、と見くびる。
同僚に対しても下の人にはきつく当たり、上にはへつらうような態度をとる。
謙虚さを失うと、人としての魅力がなくなってきます。

2.共感するマインドは保育系だと特に大切
福祉マインドの共感の部分は、子ども相手の仕事では特に大切になってきます。
なぜかって、大人と子どもの感性って全然違うので、全力で拾わないと漏らしてしまうから。
子どもが悲しんでるのを見つけた。
聞いてみるとすっごく小さい、大人からしたらどうでもいいもの。

すぐ忘れるでしょ。
👆って思っても、態度には出しちゃダメですよね。
まあ同じ子が同じ訴えを繰り返してたら、たまには態度に出しちゃうかもしれないけど(笑)
だけど基本的には、子どもの勉強なんて特にしてこなかったイチ保護者じゃなくて、保育者の場合はダメ。
共感して受け入れられてると思って、初めて安心するし信頼関係ができるものだから。
【子どもとの信頼関係を築く】 憧れさせるより楽な5つの超具体的方法
それに保育系の仕事相手は子どもだけじゃない。
働いていると保護者含めて様々な意見、一見するとクレームめいた話まで来ますが・・
人相手の仕事はいろいろな価値観を持った方に出会うので、自分の価値観に合わない人なんていくらでも出てくる。
そして気に入った人とだけ付き合えばいい友達関係じゃないので、価値観合わないといって関わらない選択肢はありません。
そのときにも共感して理解しようとする態度が必要という話で、福祉マインドの重要な要素になります。

価値観が違うから、最終的に分からなくってもいいんです。
だけど、謙虚さをもって受け止める、察して寄り添う姿勢が福祉全般での取っ掛かり。
やってあげているとか、責任を果たしているからそれでいいんだ!って場合はそこで頭打ちにもなるし、実際にクレームとしてこじれる可能性も上がります。
私の家庭の場合、子どもを預けてる保育園で妻がいつもイライラしてた保育士がいました。
迎えに行くと上から自分の言いたいことだけ言ってくる。
そ「子どもが早く帰りたくて、眠くてぐずっているのに引き止めて、こっちの話は聞かないで言いたいことだけ言ってくるのよ!」・・とうちの妻は反発。
嫌なもんだから、その人の言うことは正論でも聞かなくなってましたね。
しかもその保育士って主任レベル、謙虚さを失った状態と言えます。
【保育士/学童に向いてる人の特徴9つ】これ読む人は適性アリの理由
3.福祉マインドは自己犠牲じゃないし、利用者とひっついてもいけない
福祉って言うと人のために奉仕する仕事だから、「人よりも下」って社会的なイメージがある気がしています。
「たかが学童クラブの指導員のくせに・・」なんて思ってるのか、高圧的な態度を出してくる人までいます。
物を売ってて気に入らない人がクレーム言ってきたとしたら、それがあまりに理不尽なら

二度と来ないでください
👆️頑固一徹のラーメン屋のイメージ(笑)でこれも有り得ます。
でも福祉だとそんなわけにも行かないし、そもそも社会的弱者やニーズのある人を相手にする仕事。
場合によっては、そんな人たちが他に出せないストレスのはけ口になったりする大変な仕事です。
そんな仕事だからこそ、「人のために働くのは時間内だけ」ってマインドは必須だと思うんですよね。
- やってあげたい
- 助けてあげたい
こんな気持ちがなきゃ、給料がくそ安い福祉なんてやらないと思います。
だけど自分を犠牲にして、プライベートにまで影響が出ないよう自衛するのも大切な福祉マインド。
まあ福祉業界は"誰でもできる"と思われてて実際に採用されるのは楽なのは事実。
あんまりマインド的な動機はなく、お金のために手っ取り早く働くために選ぶ人もいるし、
実際に学童クラブって、子どもと遊ぶだけの楽な仕事ってイメージ持って応募してくる人もいます。
入ってきてろくに仕事しない人はこんなマインドで、育成の質が落ちる原因になる。
まあ余談ですが。。

多分9割以上の人はすごく真面目に、「人のために働きたい!と思って仕事してるでしょう。
困ってる子ども、父親が暴力ふるって母親は子どもの世話しないろくでもない家庭環境を知ると、
その子のために頑張るんだけど、職員の立場じゃどうしようもないから無力感で燃え尽きちゃう人、私も何人か見てきました。
利用者に入れ込みすぎるの、精神医療の用語で「転移」といいますが、家族でもない相手に奉仕を通り越して自己犠牲精神に近くなると自分はもたない。
福祉職は自分が潰れず生き残って支援していく仕事なので、自他の切り離し・プライベートとの切り離しは大切な福祉マインドです。
【福祉職員の利用者とプライベートな関係】個人的な付き合いはNGな話
【燃え尽き症候群~学童/保育/福祉の仕事】人のため100%はダメ
ちなみに時間感覚も同じです。
福祉マインドってのはサービス残業ドンと来いみたいな考え方じゃないです。
でも勘違いしてる人がとても多くて、結果的にプライベートで休めず不満を持ったりつぶれる原因にもなってますね。
【サービス残業は悪である】働き方を保育園や学童クラブで見通す方法
4.一緒の時代、同じ地域にすんでいる共生の意識マインド
共生とは突き詰めていくと、ほぼ謙虚さと同義だと思います。
感情じゃなくて、歴史を持ってる人間が持つ論理かもしれない。
昔見た大河ドラマで、戦国時代にライバル関係にあった毛利元就(もうりもとなり)と尼子晴久(あまごあるひさ)。
史実じゃないと思うけど、ドラマの演出で尼子晴久の死に際を毛利元就が看とる場面がありました。
さんざん火花を散らして、何十年も争いあってきたライバル。
その最後の場面で尼子晴久が
「おまえと同じ時代に生きて、面白かった」

共生ってのはこんな感じだと思うんですよね。
歴史の一部分の1人の人として、世界は広いって知識がある状態で、同じ地域で一緒に接点を持ちつつ生きている感覚。
相手と対等という感覚を持ち、論理でも知ること。
相手が上とか、自分が支援者だから上だとか、そんな感覚を持ちにくくなります。
つまり謙虚さや感謝に繋がってきます。

5.学ぶ姿勢や聞く姿勢は福祉に限らず全職種で必要マインド
学ぶ姿勢は福祉に限らず必要で、これも謙虚さから出てきます。

ジャイアン的考えでは成長が止まり、同僚からは嫌がられ、利用者もこんな職員に接したくはないでしょう。
時代の流れで、福祉の位置付けが目まぐるしく変わってます。
今までこうやってきた、だからこれからも同じ方法で大丈夫だろう。
個人的な資質や考え方も、子どもの施設で仕事してれば自然に知識が増えていい対応ができるわけじゃないですね。
学ばないと簡単に頭打ち、時代にも取り残され、保護者からの信頼は得られず、子どもにも不利益をもたらす。
福祉マインドとしての学ぶ姿勢がない人のたどる道は、こんな流れで日々小銭を得るだけ。
無駄に年だけとっていきますね。
謙虚さも経験からでも本からでも学べるので、学ぶ姿勢こそが真の要素かもしれません。

6.保育系の仕事で必要な福祉マインドまとめ
この中でベースになってるのは謙虚さという話でした。
自分を卑下するわけじゃなくて、自分を大切にしつつ相手にも丁寧に、大切な人として接するんです。
豆腐を強く持ったら握りつぶしちゃいますよね。
腫れ物でもなく丁寧に接するのは、人を相手にするどの仕事でも大切だと思います。
対人サービスである保育系の仕事では特に大切。
同時に閉鎖施設で仕事してるから、抜けてしまいがちな部分でもあります。
謙虚さから派生して、共感・共生・学ぶ姿勢なんかが出てくるイメージ。
福祉マインド、あなたにも考えてほしいと思います。
奉仕の心も福祉マインドから派生して出てくるものですが、決して自己犠牲精神ではありません。
この記事を最後まで読んだあなたなら、きっと大丈夫だと思いますけどね。 (笑)

ありがとうございました。
よければコメントなどいただけると嬉しいです👇️
文中で紹介したリンク👇️
【福祉職員の利用者とプライベートな関係】個人的な付き合いはNGな話【燃え尽き症候群~学童/保育/福祉の仕事】人のため100%はダメ
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。

と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。

保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。
●また私のウェブサイト(「学童クラブ指導員と保護者の部屋」または、「保育士の3大お悩み解決所」)経由で登録すると、私からも「保護者対応虎の巻」などを差し上げています。
「次世代起業家育成セミナー」のライン友達追加だけでかなりの特典が貰え、お金は最短2週間たたないと1円も払えないのでお試しのみで退会可能。
登録のみのデメリットはありません。

ここまで読むくらい熱心なあなたには、ぜひレベルアップして子どものために生かして欲しい(^^)
👇👇何が学べるか、どんな効果があるか👇👇
※以下「保育士の3大お悩み解決所」の記事が開きます。
試しに起業センス測定のススメ

次世代起業家育成セミナー自体の説明記事👇

説明記事へ
👇無料教材が怪しいと思う方にはこちら(^^)

私からの無料プレゼント、さらっと「差し上げます」と話しただけですが実は大反響がありますよ。



学童クラブ支援員や保育士など、保育者の方向けプレゼント配布中↓

このサイトでは子育て情報や子ども心理などのほか、学童クラブ~保育園や小学校の子ども向けのおすすめの遊び/オススメ本をそれぞれ100以上紹介しています

見やすい記事一覧です
👉️地域・自治体別の学童クラブなど👈️
学童クラブに関するよくある疑問はこちら👇👇👇
