1.トラブルをある程度防ぐ~ルールの明確化

楽しめるための仕切りが必要

楽しいはずのドッヂボールやドロケイなんだけど、

女の子
◯◯くんが押してきた
男の子
タッチしたのに逃げていった!ずるい
みんな
ボールが顔に当たったからセーフだ、いやアウトだよ、

ガヤガヤ

👆こんな感じのトラブルは、先に対策してないといくらでも起きます。

結果としていちいち遊びのプレーが止まって楽しめない。

我慢して流したり話し合いで、子どもたちが解決するのはいい。って言っても限度はあります。

いちいち遊びが止まってたらつまらないですよね。

サッカーやってて、15秒やってファールで止まる。話し合い一分、再開したらまた15秒で止まる。

ミーティングの間に遊んでるんじゃないんだから・・

楽しくない

遊びの大きな大きな目的は「楽しむこと

遊びを通しての成長とかを、大人が頭で考えていても子どもからしたら"ありがた迷惑"。

まずは楽しめないことには、ゲーム自体が成立しません。

時間も有限、小学生も忙しい。遊ぶ時間なくなっちゃう。

さっきの15秒サッカーなら、大人が仕切ってジャッジしてあげて、さっさと再開したら良いんです。

どうしても問題ある子だけを個別に外して話とか。

ちゃんと大人がいるなら、集団遊びには必要な仕切りがあるってことです。

そんな人数を公平性を持ち一手にまとめられるリーダーなんて、小学生子どもの集団内にはいないのと、いても毎回任せるのはその子も楽しめません。

ルールの明確化とは、子どもの理解力におうじて分かるように説明しておくこと。

一番分かっていなそうな子が訴えてきそうなトラブルを、ある程度はルールとして先回りして解決してからスタートすることです。

おお縄跳び

最低限ルールは確認しておく

鬼ごっこのドロケイなら、

  • 「タッチされて捕まったら、この牢屋に自分で来るんだよ」
  • 「タッチしたしてないの言い合いはじゃんけんで決めるか、私に言いに来てね」みたいな感じ。

サッカーだったら

  • "オウンゴールはなしにしよう"とか。

ドッヂボールだったら

  • "顔面はセーフにしよう"とか。

それでも想定外のトラブルや、決まった1人の子しか気にしないトラブルは起こるし、全部は防げません。

防ごうとしても絶対起きるのと、想定してないトラブルは意見が割れたり怪我の手当てとか、たいてい厄介なので、それに大人が集中できたら良し。

だから想定できる程度のものは、遊びをいちいち止めないためにも先に潰しておくんです。

ストップ

  • その一人に教えたらいいものなのか?
  • 全体のルールに関わることなのか?
  • その子の訴えだけど同じトラブルが頻発しそうか?

そんな事を考えつつ、時には全体で止めることも必要かも。

でもプレーは止まるほどつまらなくなるので、最小限になるように予防線を張っておきましょう。

休憩時間を挟みながら遊ぶ動きの激しい遊びなら、そこで伝えてもいいでしょう。

指ネコ
予想できるトラブルは、先に潰すにゃ

ローカルルールを浸透させる

ローカルルールって、その地域の子どもなら全員知ってるみたいなもの。

これ、子どもたちがスムーズに行動できるようにする事でトラブルを防ぐこともかなり有効ですよ。

子ども文化で編み出されたものだから。

例えばドッヂボールで、同時に何人かの子がボールを同時にとる場面はよくあります。

この場合は私の勤務していた児童館では、じゃんけんで決めていました。

子どもたちにも浸透していて、わざとでなくても同時にキャッチ。

その瞬間にじゃんけんか、相手に譲るかの二択。

子どもは数秒で判断して、試合も止まりませんでした。

時間

ローカルルールでもちゃんと浸透してくると、強い子が無理やり取ってしまうことは許されなくなります。

とってしまった子が周りの制止も聞かないで、ボールを投げてしまい誰かを当てたとする。

でもそれは無効ってことを他の子が分かるので、大人がいなくても、やり直しとなります。

指ネコ
児童館や学童クラブみたいに、毎日メンバーがある程度は決まってる場所だと、

ローカルルールを作っていけるにゃ

2.遊びを通して子どもたちの調整力を高める

大人がいるならある程度の集団遊びの仕切りは必要です、とお話しましたが、全て仕切ることはありません。

子どもの力が育たないからです。

学童クラブみたいな小学生1年生~3年生みたいに幅があって仕切れる子どもがいるなら、任せられることは振っていきましょう。

大人がいなきゃ、子どもだけで何とかしないといけないんだから、練習や経験にもなる。

子どもだけに任せると、どうしても不平等が出るからそれについては後でお話します。

下の学年の子が上の子に言われた方が素直に従うって様子あり、縦の繋がりもできます。

ジャム
「何やりたいか決めて」

「じゃあチーム決めて」

みたいに任せてみる。

男の子
おーい、みんなー

状況が分かる子が「鬼ごっこの鬼、多すぎるから減らそう」とか、「ドッヂボールのチーム、こっちが強すぎるから変えよう」みたいに声かけて進める感じ。

そうじゃなくても自分達で気づいて変えていくので、大人が仕切りすぎるのもよくないって話です。

仲良し

3.集団遊びの留意点~展開への大人としての仕掛け方

子ども集団が完璧で、内部から出てきた問題を全て子どもたちが解決して、より楽しい遊びへ発展させていく。

弱い子や小学生の下の学年の子もうまく入れて、上の子は自然に配慮できてる。

ってなら、トラブル対応や安全管理をする以外の大人役割はない。

だからいてもいなくてもいい。

でもそんな場合でも力になれるとするなら、子どもだけのマンネリ化、グダグダにならないような刺激を与える点。

子どもは気分屋で、その場の雰囲気に流されます

いい悪いじゃなくて、そういう特性があるんです。

楽しいドッヂボールをやってても、ずっとヒートアップした試合が展開される訳じゃない。

だからいくら楽しい遊びをどんどん展開していってもいずれ停滞し、新しい刺激もなくなり、だんだん飽きてくる

そしてメリハリのない、グダグダな感じになってくるわけです。

ドッヂボール

そんな状態でよくあるのが、一部の子どもしか仲間内で楽しんでないような状況。

学童クラブなんかだと、仲良し3年生以外の子を全員当てたら、後はパスの回し合いで誰も当てない、そして時間だけが過ぎていくみたいな状況になることも。

遊びに飽き始めたときに

  • 違うルールを入れてみたり

ジャム
飽きてきたみたいだから
他のことしよう

提案してみたり。

こんな刺激を与えるのが、集団遊びを展開し続ける上での留意点になります。

ネコ
飽きたにゃ

時間を5分ごとに区切ってやるのも効果的です。

ドッヂボールみたいな勝負が絡むルール遊びでも、時間で区切るとメリハリがつきますよ

別次元の話として、子どもだけでまとまりがつかないときに、大人が仕切るのは当たり前ですね。

多少の強引さも必要です。

いつまでも遊びが始まらないのは、せっかく遊ぼうとしてる気分も削がれるし、有限な時間もなくなる。

一部の話聞かない子のせいで、いつまでも始まらないなら、その子たちを外してでもまず始めてしまうのも良いかもしれません。

(外した子へ対応する大人が別に必要になります)

サッカーボール

4.集団遊びでは、全体を定点から見る

子どもが集まって遊ぶってのはそれなりのリスクがあります。

特に運動量の大きな小学生

走れば転んだりぶつかったり、ボール遊びなら突き指や、ボールを踏んづけての足首の捻挫など。

物理的な怪我は、スポーツをルール通り、いくら配慮してやっていても防げません

もちろんケンカっぽい個別トラブルも起きる。

  • 鬼ごっこでタッチした/してないの言い合いから押してみたり
  • 日頃の恨みとばかりに執拗に一人を狙ったり
  • 細かい挑発行為や悪口を繰り返したり

集団遊びの中での瞬間的な動きを、なるべく全部把握しなくちゃ行けないってのが、現場監督でもある大人の役割。

現場を見てなくても、ある程度は子どもから状況を聞けるけど、保身のためにうそをつきやすい子や理解力の弱い子が混じってたりすると、状況把握だけでも時間がかかる。

さんざん聞き取りをした後で「えっ、怪我したの!?」ズボンをめくると血が出てる。

その場を見てれば、"足を擦ってたから怪我したかもなあ"みたいに素早く対応もできます。

大人がたくさんの子どもに混じって遊ぶのも、信頼関係を築くって面で有効。

だけど安全管理はどうしても疎かになります

何人か大人がいるなら、必ず一人は定位置にいて、全体を見るようにするのが集団遊びのコツになります。

【学童保育でのチームワーク】情報共有の仕方や動き方/システム化

学童クラブなんかだと保護者から、「職員は何で見てなかったの?」って後からよく言われる。

保護者がその場にいたなら、全部把握するなんて無理なことが分かるでしょう。

把握するためには、かなり遊ぶ範囲と子どもの動きを制限しなくちゃいけなくなる。

でも「怪我をしました、職員はその瞬間を見られませんでした」って報告があったら、何割かの保護者は

何で見てないんだ!?

ってなるのは当たり前。

室内の体育館とかならまだしも、見てないと公園遊びなど開けた場所では脱走もあり得ます。

環境面のハザード(子どもが避けられない危険)に素早く気づくためにも、集団遊びの時には必ず一人は定点にいて全体を見ましょう。

全体を見る

5.集団参加者が不平等にならないように留意

集団を全体ではなく、集団内の個々を見る

大人が仕切る、でも仕切り過ぎないとか加減が難しいですね。

友達同士の小集団ならまだしも、10人とかになると集団として完璧、大人が全く不要な状況はあまりないこと。

子どもが三人よれば力関係が出てくる。特に女の子なんかは簡単に一対二の構図になります。

集団をある程度はまとめられる上の子も、まだ小学生だから別に人格者じゃなくて、基本的には自分が楽しめるようにしたい。

といったところで、弱い子が我慢しなくちゃいけないような不公平な決め方にならないか

集団の質を見ることも必要になってきます。

【子ども集団のまとめ方】なんの集団?集める必要、ホントにあるの?

理解力の足りない下の子はいるから、その辺はフォローしてあげる。

放っておくと子どもの社会はけっこう冷たい。

何回か教えても通じないような理解力の低い子は外されたり、泣いてる子は放って置かれたりする。

子ども同士で気を遣うことがあまりに多いと、遊びも中断しちゃって楽しめない。

個別配慮が必要な領域については、大人の援助が必要になってきます。

自然の食べ物

勝手な振る舞いをする子は介入

理解力の問題じゃなくて、勝手な振る舞いが目立ち譲れない子もよくいる。

そういうのも放置していると勝手に振る舞い続けて他の子が辞めていくか、外されるかどっちか。

そういった子がいる場合には、はじめにお話して大人の仕切り。

例えばドッヂボールで同じ子ばっかり投げるなら

●「二回連続で投げるのはナシね」

●「譲ってあげなよ〜」

ある程度その場を仕切ったり、そこまで行かない声かけ程度が必要となります。

同じ子が来る集団で繰り返していると、いつの間にか雰囲気ができたりローカルルールになったりしますよ。

はじめから譲れる子も小学生になると多くいるので、そういった子をみんなの前で褒めるのがgood。

必要なルールを押し付けにならないように設定し、集団の雰囲気を作っていくのも大人の仕事になります。

よいイメージ

6.まとめ〜参加の仕方はそれぞれに配慮+グッズ利用

集団遊びの留意点
  • ルールの明確化とローカルルール2章
  • 子どもたちの調整力を高める3章
  • グダグダにならないよう仕掛け4章
  • 自分は定点で全体的に見ておく5章
  • 不平等にならないための工夫6章

これらルール遊び留意点注意点について各章でお話ししてきました。

ポイントは安全管理は前提としての全体の雰囲気作りと、それでも賄いきれない個別対応。

これ、けっこう大声出さないといけなくて、子どもが増えたり範囲が広いと地声のみでやるときつい。(やったら一発で分かると思います)

笛でもいいけど、最近は手元でボタンを押すと笛の音が出るブザーが出ています。

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スキルアップに関しては、

子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・

個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。

でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。

人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要

というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。

・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?

根本的に足りないもの

➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。

どうすればいいのか?

➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。

あなた
えっ?マーケティング??

と思いましたか?(^^)

分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために

✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?

👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。

これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。

つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、

保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。

保育園

保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。

(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)

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