0.対応の前提

どのケースにも言えますが、大人が介入するのはよく見極めてから。

子ども同士で解決しようと頑張っているのに大人が口出しをしてしまうと、貴重な、子どもの時にしかできない成功や失敗・試行錯誤の機会を奪ってしまいます。

また大人と相手の子の関係も大切だけど、トラブルが解決しやすいのは、

  1. 信頼関係がある大人
  2. 普段関わりがない経験者
  3. 普段関わっているけれど信頼関係がない大人

この順番。

対応の形が分かっているの人が、子どもとお互いに先入観なく対応した方がすんなり解決する場合が多いです。

つまり急に入ってきた人が華麗にトラブルを解決して、

いつも関わっている人が自信をなくしがちですが、トラブル解決では普段の関係よりも経験が勝ってしまうということ。

その経験を、この記事を読めば少しは補えることを期待しています。

1.「言った言ってない」系の口出しトラブルへの対応

言った言ってないトラブルでは、客観視しにくく思い込みの心理が働きやすい子どもでは、水掛け論になるだけ。

【知らないとハマる人間の思い込みの心理現象】保育士の心理知識⑥

2パターンありますが、大きく分類して食い違いがあるトラブルです。

「(僕は)言った」、「(君は)言ってない」と主張している場合

A
僕は言ったよ!
B
君は言ってない!
聞いてない!
食い違い対応

✔言った方の「言った」は認めます。

✔聞いている側の「言ってない」には、「きっと聞こえなかったんだね」と返しましょう。

✔「言った」と主張してる子には、「返事あった?」と聞いてみましょう。

👆そんなに難しくないと思います。

基本はこれを試したあと、うまくいかなければ別を試してみる感じ。

興奮して話にならないとか、同じ組み合わせでのトラブルとか。

単体で上記「言った、言ってない」は囲みの対応で100%解決します。

【またケンカして!】子どもの成長機会を、怒らず対応するための知識

「(君は)言った」、「(僕は)言ってない」と主張している場合

A
悪口を言われた
B
言ってない!

などのケース。

対応

✔具体的に、どんな言葉を使っていたか?

✔または人混みで、本当にその子が言ったのか?

を明らかにする。

人混みで違う人が言ったのに、とばっちりを食う場合もよくあるので確認が必要です。

何かは言ったけど勘違いケース

また何か発言したのは間違いない場合、解決のコツは具体的にどう言った言葉を使っていたか?を明らかにすること。

私が学童クラブで働いてる時の話・・

何故か思い出して「ヨーグルト」と相手の顔を見て言った子がいました。

言われた子は「悪口言われた!」

別にあだ名をヨーグルトみたいに、バカにされてる子でもないんです。

言った子に聞いたら「悪口でなく、今日のおやつを思い出して言った。」らしい。

だから

A
悪口言われた!
言ってない!
(でもヨーグルトとは言った)

聞き取ることで、こんな感じのトラブルの裏がわかりますよね。

具体的には言ってないけれど、(ほんの少しだけ言い回しが違う)それなら言ったとなる場合もあります。

言った言ってないトラブル

嘘ついてるかもケース

また悪口を言ったのに怒られたくなくて、言ったのを認めないケースもありますが、

明らかに言ってたみたいだけど、証人が相手の子だけだとその回のトラブルじゃ分からない。

普段から悪口が多く、限りなくグレーでも

トラブルが多い子なら、大人が現場を押さえる努力がいります。

見てないのに「言っただろう、普段の態度からわかる!」じゃ、信頼関係にヒビが入りますよね。

だから断定はせずに

本当に言ってたとしたらダメなことだ」仮の話をしておいて釘を刺す。

これらは状況判断で、見ていた第三者に聞くとか、人がいっぱいいたなら違う人が言ったかもしれない、聞き間違いかもしれないなどは想像力を働かせましょう。

【ウソや作り話への対応4つ】子どもにウソつくな、はダメ指導

2.口出しのうち、「悪口」への対応~学童保育では頻発してる現場もあれますよね

ケンカの途中から単なる悪口の言い合いになるケースはとても多くあります。

屁理屈の言い合いも同じこと、どちらかが「もういい」と怒りながらも引く場合もあります。

しかしかなりの割合で、低学年だとどちらかが我慢できなくなって手を出すので早めの介入が必要です。

悪口合戦が始まったら、子どもの興奮の度合いによって二つの方法があります。

悪口のみで話にならないなら離す

対応手順は

  1. 落ち着くまで離す
  2. それぞれ聞き取り
  3. 頃合いを見て引き合わせる
  4. 必要な話をする

すぐにでも手が出そうな場合には話にならないので、お互いを離して落ち着かせることがいいでしょう。

大人が見ていても、以下の2つの理由から聞き取りが必要です。

聞き取りが必要な理由

●大人の思いと子どもの思いは、必ずしも一致しない

●聞いてると落ち着く

聞き取りは二人同時の方が分かりやすいのですが、悪口合戦中は一人ずつ聞く他はありません。

それぞれに聞き取りをしていると、徐々に落ち着いてきます。

落ち着いた頃を見計らって、悪口を言わないように念押しをして引き合わせます。

それでも子どもによって落ち着きやすい子と、いつまでもこだわってしまう子がいるため、落ち着かない場合は時間をかけるしかありません。

聞くことがトラブル対応に必要

悪口を強制力を持ってやめさせる

ちょっときつめに叱って悪口をやめさせるという方法もあります。

まあ子どもも興奮してるから、その対応でさらに興奮しちゃうならダメですが、

効くか効かないかやってみる価値はあります。

また聞き捨てならない悪口ってありますよね。

体型のことや、差別用語、その子がとても傷つく事を言ったり。

そんな場合は「明らかにダメな悪口」なので、大人としてその場での厳しい対応が必要です。

悪口への対応

そして悪口合戦をしていたその場で、仕切る感じで話をします。

強権的な態度を取っておいて、徐々に緩めながら聞き取りへ移行するのがコツ。

状況や言い分を確認していくなかで、

ジャム
じゃあ相手が
こう言ったとしたらどうだった?

など相手が目の前にいるため、即反応が返ってきます。

その上相手が納得している状況もつぶさに見えるため、子どもの興奮も冷めやすくなります。

大人が仕切るのは早く解決できる方法です。

しかしこの対応は、あくまでも子ども同士の解決が難しい「話にならない状態」のみ。

ケンカは子どもの成長機会なので、大人が良かれと思っての対応で奪わないように気をつけましょう。

【子どものケンカで教えるのは仲直りじゃない】ごめん→いいよは学童じゃ✕

3.「謝ったのに許してくれない」への対応〜1年生までに多いケース

ケンカやトラブルの最後に"謝っておしまい"が身に付いてしまっている子に多いパターン。

一年生になりたてとか、発達に課題のある2年生、またはケンカの経験が少なく、言葉だけで謝れぱ許してもらえると思っているパターンです。

理解の程度によって、すぐには分からないのですが、

「許してくれるかどうかは、相手が決めること」

というのを伝えていきましょう。

子ども
謝ったのに
許してくれない

と怒り出す子、あるあるですよね。

その場合はあまり悪いと思っていないけれど、口先だけ謝っているだけが多いです。

ほぼ同じだけど

子ども
謝ったのに
許してくれない

と泣き出すパターンは、これ以上どうしていいか分からないパターンですが、

謝るのは「許してもらう」ためにするものではないですよね。

どうしても許して欲しいなら謝り続ける、できることはやったからと一旦離れて後で謝ってみるなどの方法を教えてあげましょう。

低学年には「相手が怒っているからこうしよう」というのを教えるのはいいのですが、それを理解できるとは思わない方がよいでしょう。

他者理解は低学年には難しいため、相手の気持ちを考えてみるように誘導することはいいのですが、

できると思わないことは大切な視点です。

謝る

4.「入れてと言ったのに入れてくれない」

入れて➞いいよが通用するのは1年生まで

子ども
いーれーてー

いーいーよ

これが身に付いてしまってると、

子ども
いーれーてー
子ども
今はダメ
子ども
えっ?

これも一年生になりたてとか、発達に課題のある2年生位までの子に多いパターン。

友達や人間関係の幅を増やすため、いろいろな人と関わるために「いれて、いいよ」の方向で低学年くらいまで話を進めるのが多いです。

なぜなら、誰がやっているか関係なく遊び自体に集まってくる子と遊び、そのなかで興味が似た子を見つけ、友達を作っていく段階だから。

しかし同じ「いれてあげる」にしても学年が上がってくるにつれ

「相手の気持ちを考える」機会としての「いれてあげる」という方面に意味合いがシフトしてきます。

特に低学年〜高学年にかけて、

「遊び自体に集まってくる子と遊ぶ」段階

👇️

「特定の仲良しとなら興味があまりない遊びでもやってみる」

こんな段階へとシフトする発達段階です。

いつもケンカになるような子や、勝手ばかりする子は普通遊びには入れないですね。

そうでなくても、仲のよい友達同士で遊んでいるときに、訳も分からない子を入れることは少ないでしょう。

保育園での「いれて、いいよ」に慣れている子はそれが分からない。

入れてという子にも"相手の気持ちがある、いつも自分の思い通りにはならない"ことを時間をかけて教えてあげましょう。

かわいそう

「入れたくなくても入れてあげる」も少しは必要

「入れない」という子にも、かわいそうだから次はいれてあげようなど、人の気持ちを考える機会を作れるといいですね。

学年が上がっても新しい友達は作っていくので、いつも同じ子とばかり遊んでいるのもいいことではありません。

また「何で入れないか?」の理由を言うことを掘り下げない方がよいこともあります。

"嫌いだから入れない"を気を遣ってそこまでは言わないけれど、「今はダメ」と言葉を濁している時もあるから。

面と向かって

子ども
嫌だから入れたくない!

こんなん言われたらショックね。

"いつもケンカになるから入れたくない"というのは正当な理由ですが、言い方ひとつで相手の印象も大きく変わります。

そのへんも具体的にどう言ったらいいのか、また言われている方にも心当たりがないか問いかけるなど、人間関係について介入できる機会。

その子によって響きやすい言葉は違うので、これと言った答えはなく、いろいろな言い方を試しつつやっていくほかはありません。

保育園感覚の学童クラブの保育者は以上のような考えなしに、「いれてあげれば」と言いがち。

でよ子どもの気持ちを考えれば、その時の状況によっても入れたくない場合もあります。

放課後児童支援員の手引きにも載っていることなので、勉強が必要です。

いれていいよはダメ

5.「余計な一言が多い」でトラブル起こす子への対応

一言居士のように、言わなくてもいい事を最後に言って相手の怒りを買う子がいます。

思ったことを言ってしまうのは子どもの特徴で、内言と外言や自分と他人の境界が曖昧なのが理由。

思ったことをすぐ口に出してしまうのは脳の機能にも関係するので、自覚してもどうこうできるものでもない。

でも言っていいことと悪いこと、また相手の気持ちを考えるよう誘導するのも必要です。

また余計な一言を言ってしまうのは「空気が読めない」に直結するので、

放置しておくと学年が中学年~高学年になると友達関係でとても苦労します。

それでも許してくれるような友達を作るとか、余計な一言で相手とこじれた経験を積んで自覚しないと、

大人になっても改善には至らないケースもあります。

学童クラブにいるような短いスパンでできることは、上で書いたような

  • 「相手の気持ちを考えてみるように誘導すること」
  • 「具体的にこの言葉は相手を怒らせる言葉だとひとつひとつ教えること」

これくらいです。

口出し

6.「許さない」という場合は

さっきも書きましたが、許す許さないは本人が決めることです。

そのため

子ども
許さない

に対しての声かけは、

保育者
今は許せないんだね

でおしまい。

相手が繰り返しているような場合は、「許せなくても仕方ない、わかるよ」でもいいかも。

こう言ってみると相手が目の前にいれば、繰り返している自分が原因なので、今回は許してもらえないのも理解してもらえます。

まあ人間は感情の生き物、相手が謝っても感情が収まらなくて許せない時もあるので、

保育者
今は許せないんだね、

相手か謝ってきたのが
分かったら
それで十分だよ

余裕がありそうな場合は、「どうしたら許す?」と聞くのもありです。

感情から理性への切り替えを自力でするのも、子どもと言えど必要なスキル。

それを促すために、そういった質問をしてみてもよいでしょう。

コツは、大人が許してあげたら?と安易に解決を急ぐ感じで急かさないこと。

またちょっと離れて落ち着くのを手助けする、周りの環境から余計な刺激が来ないよう、

囃し立てる人や、場合によっては心配して声をかけてくる子かこないようにあげる配慮もいります。

許さない

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