1.公的な学童クラブの学習環境はどうなってるか?
民間学童と公的な学童では事情が違う
まず知って欲しいことは、学童クラブには2種類あります。
- 県や市のパンフレットに載ってる、税金が投入されている学童クラブ
- 塾の延長みたいな民間の学童クラブ
いまからお話するのは、1つ目の公的な学童クラブでの話。
塾みたいな民間学童クラブでは、勉強や宿題を見てくれるのは普通で言ったらそれが仕事なので、「宿題やってこない」の悩みは持ちません。
逆に公的な学童クラブだと、勉強を教えるのは仕事に入ってません。
公的な学童クラブの職員が勉強してる教科書みたいな行動基準「放課後児童クラブ運営指針」では、放課後児童クラブにおける育成支援として、
「子どもが宿題、自習等の学習活動を自主的に行える環境を整え、必要な援助を行う」
放課後児童クラブ運営指針(PDF)
このように記載されています。
学童クラブの考え方は、勉強を教えるというよりは、環境を整えて子どもの自主に任せる方針。
保護者としてはいろんな期待があると思うけれど、
そもそも宿題ができてるかとか、ちゃんとやってるかを見るってのは親の仕事で、学童クラブ職員の仕事じゃないってことです。
このサイト全体で、「学童クラブ」というのは、厚生労働省管轄の公的な「放課後児童健全育成事業」
放課後児童クラブとも呼ばれいて、運営形態は
①役所が設置して自治体が運営
②役所の施設を民間事業者が運営
③民間施設に役所が補助金を出してる
※③については幅広く一概に扱えない
一方で月額5万も6万もする塾や習い事の子ども預かりで、税金が一切使われていない施設は民間学童クラブと呼ぶことにします。
詳しくはこちらの記事の1章で分類を解説
公的な学童は福祉施設、教育機関ではない
公的な学童クラブの場合、困ってる保護者に何もしないって選択もできません。
なぜなら学童クラブは法律で定められた「福祉施設だから。」
学童クラブに来ている子は家に帰った後に時間がなく、親も帰宅が遅くて仕事で疲れています。
そんななかで
宿題くらいは
終わらせておいてほしい
というのは、親からしたら自然な願いです。
保護者からの要請で、"職員さんからも、宿題をやるよう声かけをしてほしいです"
"学童クラブに任せきりじゃない、困ってる保護者の事情から自然に出てくるお願いや要望"には、家庭や子どものことを考えて取り組む必要が、学童クラブとしても出てきます。
学童保育を利用しています。学童保育時間に宿題をほとんどしていません。それって、普通?2年生の男の子です。6時まで学童保育で過ごします。8時半から9時には、眠くなります。
どこの学童も、宿題は皆が騒いだり、遊んだりしている落ち着かない中でするものなのでしょうか??
ヤフー知恵袋の質問より引用
一方では公的学童クラブにはたくさんの子どもがいて、いくら言っても宿題をしない子に手をかけられない状況もあります。
宿題を必ずさせてくださいなどの要望を、安易に引き受けてくれないのは、学童クラブ側の事情もあります。
2.学童クラブでやってくれる学習支援は、宿題をやる環境整備
学習面の環境設定が学童クラブの仕事
学童クラブで学習面に関して、何をしてくれるのか?
放課後児童クラブ運営指針には環境整備についてのみ書かれているため、それはやってくれます。
でも学童クラブでの環境設定には、特に決まりはなくて施設の裁量に任せられています。
だからクラブによっては、
まず宿題よ
専用のテーブルと時間設定など、保護者からしてありがたい環境を作っているクラブもあります。
一年生ばかりの学童クラブでは、宿題時間を自分がコントロールするのはまだ難しいので、一番はじめの習慣化を狙いとして設定してるところが多いようです。
ただこれは学童クラブの方針にもよります。
「決まった勉強時間」を設定してないからと言って、その学童クラブがサボってるわけじゃありません。
敢えて設定しない狙いや、設定できない事情もあるからです。
●決まった勉強時間を作る
●このテーブルは勉強専用みたいな、自主的に学習できる環境を作る
●保護者にも家での働きかけなどを協力してもらう
「宿題を必ずやらせる」、とは言ってくれず家庭の協力を求められる
"宿題は必ずやらせます。何でも任せてください"ってところは、公的な学童クラブたとほぼないと思います。
逆にそんな返答が返ってきたら、私なら「この学童クラブ、大丈夫なのかな?」って思っちゃいます。
学童クラブの仕事を正しく理解してるのか、約束して見れなかった時にどうするつもりか、疑問だからです。
"職員からも言っていきますので、家でも学童クラブで宿題を終わらせるとこんないいことがある、家での自由が増える、お母さんもうれしいなど伝えてください"
👆こんな感じで協力を求められるのが普通。
学童クラブの大切な役割として、「家庭の自立の支援」があります。
自立ってのは子どもと保護者についての自立で、手助けはするけど任せきりにはさせないこと。
学童からはいずれ退会するし、早い子では2年生、3年生になったら学童クラブに入れず待機になることもあり得ます。
忙しいとはいえ、勉強に限らず我が子とのコミュニケーション。
いろいろなことを教えるのを学校や学童など外部に任せきりにするのを保護者に許してしまうのは、退会後に保護者が困り、子どもが困ります。
こんな理由から、しっかりしている学童クラブほど安請け合いはしてくれません。
※学童クラブごとの方針によります。これも受けてくれたらダメなクラブってことじゃないです。
勉強や学習について元東大生ジャムの私見
学習や勉強について、東京大学にいた私が考えを書いておきます。
幼児の頃、寝る前に必ず本を読み聞かせる習慣がある家庭の子は本が好きになって、年齢が上がってからも自然に自分から本を読む
👆こんな話を聞いたことありますか?
勉強は自分からやる、やりたいと思うのが大切。
自分からやれるように多方面から試していくことが、将来的に勉強が好きになるかどうかに関係してきます。
学童クラブの環境設定のみで効果が出る子は、ほとんどいない。
また学童クラブでら学習面に関して取り組めることは殆どなく、家庭での保護者の働きかけが重要です。
学童クラブの環境として、周りが遊んでいるのに宿題にとりかかるというのはけっこう難しい。
でも友達が声を掛け合って誰かが始めたら一緒に勉強をやる、という子は多いです。
"学童に帰ってきたらまず宿題をやる"
ってのを半強制的に習慣化するのは、低年齢ほど効果はあると思いますが、学年が上がってくると友達からの遊びの誘いを断るのは難しいことも多くなりますが、
そこで遊んじゃったら
自分で気づいてやるようになる。
環境として設定されていたからやる、という習慣は学年が上がったり、学童クラブ卒会したらすぐに崩れてきます。
やらされている感を子どもが感じた場合、いいことはありません。
自主性の育ちを考えたとき、最近は半分遊びながら学べるおもちゃもたくさん出てるから利用するのも良いでしょう。
3.学童クラブ職員からの可能な勉強支援ライン
3章では学童クラブ職員向けの話をしていきます。
なぜなら私の経験上、学童クラブでの宿題や学習について、そこまで深く考えている人は少なくて、
安易に「帰ってきたら宿題の時間、それが保護者のため」と短絡的に考えている方が多いから。
まて公的な学童クラブは万年人手不足、学習支援をしたくてもできませんよね。
そんな中で取り組めることや、取り組む姿勢についてお話していきます。
3-1.学習環境を整備する
それでは学童クラブ職員から、どういった支援ができるのか。
学童クラブでは、いつでも学習ができる環境を作っておくのが大切かと思います。
三年生ともなると、
「学童で宿題を終わらせておくと家での自由を謳歌できる」っていうのも分かってきます。
だから遊びの合間の暇になった時間や、帰る時間の15分前にやりだしたりします。
「帰る時間だよ」って言ったら宿題をやりだす。
あと五分しかないのに、「こんなギリギリにやりだしても無理だ!」って言ってるのに粘る。
よくある光景です。
どんな形であれ自分から取りかかれるように、その子に合った伝え方をしていく。
何回言っても宿題やらなかった子でも、三年生後半にはだいたいの子が自主的に時間を決めて行えるようになります。
このあたりの見通しも保護者に伝えていくと、協力を仰ぎやすいかもしれません。
もちろん指導員に余裕のある時間に、分からない部分含めて勉強を見てあげるのは一番ですが、いつもできるとは限りません。
宿題を見るのは仕事のうちじゃないと言っても、「勉強分からない」で困ってる子を助けてあげたいのは人情。
※コメント欄に書き込みがありますが、同じ思いを持っている支援員はたくさんいると思います。
だけど学童クラブ職員には余裕がないことも多い。
余裕がなくて、「宿題をきっちり見てあげます」って確約ができないから、安易に受けられない現状もありますね。
事情や考え方は、保護者へきっちり伝えていきましょう。
3-2.絶対に指導員は勉強教えちゃダメ!ってのは間違い
SNSなどで学童クラブ職員の話を聞いてると、
宿題が分からないって言うからやり方教えてたら、先輩職員に、「学童クラブの仕事じゃないから教えるのはダメ」って言われた。これってどうなんですか?
👆けっこうな頻度で似たような話を聞きます。
放課後児童クラブの指針には、
「勉強を教えてはいけない」なんて、どこにも書いてないですよ!
何か個人的に勘違いしてるようなのと、学童クラブ運営会社の方針があることも。
確かに間違ったやり方や、答えをそのまま教えたりはNG。
"以前間違った答えを教えて、とんでもなく大きなクレームになったから禁止してます"
こんな学童クラブもあるかもしれないし、理由としてはあり得なくもない。
保護者としても、間違ったことを教えられるくらいなら、
って保護者がいてもおかしくないし、全うな考え方だから。
ただ、子どもが分からなくて困ってる。
●やり方も分からなくて、他の子の答えを単に写してるのを見逃したり、
●遊びたいのに宿題が終わらないからずっと机に座ってるとか、
●早く終わらせたいけど分からないから、適当に数字書いておしまい
👆こんなのを放置しておくのが福祉職たる学童クラブの仕事じゃないはず。
単に決まりだからと言って、これを放置しておくのが、果たして人の道なんですか?
子どものために働きたいと思って、あなたはそこにいるんじゃないのですか?
現に困ってる子を放置するんですか?
変な決まりなら、それをなくすことが子どものためになるのなら、子どものために規則と戦おうとは思わないんですか?
いくらでも疑問を投げ掛ける質問が出てきますわ。
まあ自分も分からないならしょうがないけど、それにしたって、解き方を一緒に考えてあげるとか、漢字が分からないなら漢字の表を持ってきてあげるとか、いくらでもやれます。
漢字分からないの、いくら考えても答えでないからね。
- 子どもは分からないって言ってる。
- 自分は知ってる。
- 教えてあげたら一瞬で解決してあげられる
- 信頼関係を築く材料にもなる。
👆なんでやらないのか?って話です。
明らかに宿題の答えが間違ってるのを、見ないふりしてそのままにする指導員は害悪とも言えます。
いる意味がない。
観葉植物がそこにあるのと同じ。
頼ってくる子を突っぱねる、信頼関係を築き方でお話した「信頼関係を崩す行為の典型」
見つけたなら教えてあげようよ。って話です。
この節だけ、ちょっと言い過ぎたかな・・(^^;)
勉強の話になると熱くなっちゃうのが私の悪い癖です(^-^;
それでも現場単位で「宿題見るの禁止」となってるなら、戦うか、目をつぶるか、他の職場へ移るか。。
戦っても個人の力は及ばないことも多いため、選択を迫られます。(※コメント欄参照)
3-3.宿題についての学童クラブの考え方を保護者へ伝えること
学童クラブへ望むこととして、「宿題を見てほしい」というのはアンケートやると必ず出てきます。
「学童クラブの子は自動的に宿題を学童クラブでやってくる」なんて保護者もいます。
入会すれば分かることですが、学童クラブでの対応は事前に知らせてあげましょう。
加えて保護者へ伝えることは、
「学童クラブで宿題をやって来た場合でも、家でチェックをしてあげてください」
ということ。
さっき2章でお話した「自立の支援」の考え方を伝えましょうってこと。
宿題やってるな、までは見られても、間違っている・合ってるまで学童クラブでは見られません。
保護者が自分の子どもの学力を知るためにも、子どもをこれからずっと育てていくから、それくらいは大変でも担ってもらいましょう。
音読や楽器の演奏練習などは学童クラブの環境ではできない。
家庭でも家事の片手間に聞いてあげられる。
だから、こういうのは学童クラブでは引き受けないことをお勧めします。
4.学童クラブでの勉強見てくれない理由まとめ
学童クラブで宿題を自主的にやるような取り組みを1年生からやっていたとして、
3年生で「だいたいの子ができるようになる」というのは9割以上ですか、100%ではありません。
勉強が本当にわからなくて、教えないとどうしようもない。
なんて当てはまらない場合もあります。
- 例えば保護者が病気でどうにもならない
- 兄弟がいて家ではできない
こんなのは個別対応となりそうです。
特定の子だけはきっちり見てあげるというのも、公平性には欠ける気がするかも。
でも福祉的な視点の「困ってないなら放置だけど、困っている人には手を差しのべる」こんな意味でも、家庭への支援として必要なことです。
また子ども自身の願いが、
- お母さんに勉強を見てもらいたい
- もっと構ってほしくて家でどうしてもやる
こんな思いを持ってることも。
これも個別のケースになってきます。
単に宿題じゃなくて、生活全般を考えて色々試してみるしかないでしょう。
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。
●また私のウェブサイト(「学童クラブ指導員と保護者の部屋」または、「保育士の3大お悩み解決所」)経由で登録すると、私からも「保護者対応虎の巻」などを差し上げています。
「次世代起業家育成セミナー」のライン友達追加だけでかなりの特典が貰え、お金は最短2週間たたないと1円も払えないのでお試しのみで退会可能。
登録のみのデメリットはありません。
ここまで読むくらい熱心なあなたには、ぜひレベルアップして子どものために生かして欲しい(^^)
👇👇何が学べるか、どんな効果があるか👇👇
※以下「保育士の3大お悩み解決所」の記事が開きます。
試しに起業センス測定のススメ
次世代起業家育成セミナー自体の説明記事👇
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