1.同調行動や同調圧力は良いも悪いもない、人間の普遍的な性質って話

始めに言っておくと同調するのは人間なら誰しも持ってるの性質で、いい悪いもないってこと

自分は正しいって思ってても、回りが不正解っていったら流されちゃった実験もあるくらいです。

アッシュの同調実験

アッシュの同調実験が証明したのは、問いに対する正解・不正解が明らかな場合でも、

自分の周囲の人々が不正解を選択すると、それに同調して自身も不正解の答えを選んでしまうという人間の傾向である。

スタディハッカー
グループで過ごす

小学生の女子によくある、

●一緒にトイレに行く
●おやつを友達と合わせる

みたいなものも。

実は赤ちゃんでも「社会的参照」と言って、泣いている子を見ては自分も泣いたり、お母さんが止めないのを見て行動してみたりする性質がありますり

大人が舌をべーってやるのを見て、生まれて数ヵ月の赤ちゃんも真似する。

母親
かわいいわ(^^)

こんな風に人の様子を見て行動するのは、人間に生まれた以上は自然に身についているもの。

広くは人への共感能力のもとになる性質です。

社会的参照とは、

問題解決場面や、行動選択場面において、自分だけでは意志決定や行動選択がしにくい時、

周りの人の表情や態度、反応をみて行動を決定するような現象のことを言います。

社会的参照とは

指ネコ
真似っこ好きにゃ

「まねっこ」みたいな、単に一緒に同じ行動をとるような状態は、子どもは遊んでるだけ。

本能的な「真似したい」を遊んで確かめてるわけですね。

幼児では何も考えず、自分が思うようにふるまう。

だけど年長さん~小学生も低学年くらいから、次第に周りが見えるようになってくる。

高学年になってくると「回りにどう見られているか」などの自意識が芽生えてきます。

人間の持ってる欲求のレベルも生存欲求や安全欲求みたいに"生きたい欲求"より、社会的欲求みたいに、"認めてほしい欲求"が強くなってくる。

だから"集団の中での自分"へ目が向くのは自然なこと。

【マズロー欲求段階説】6段目まで理解して人も自分も動かすワザ

年齢が上がってくると初めに書いたように、空気を読んで行動するようになります。

小学生低学年のうちは、「危ないから走らないように」言われている状況でも、回りが走ってるから自分も走る。

最後の一人になってもやめない子もけっこういます。

でも小学生も3年生くらいになってくると、自制心や善悪の区別や道徳心が育ってくる。

その反面、一人では絶対にやらないようなことも、友達がやっているのを見てやってしまうこともある。

個人の道徳と、集団のルールを天秤にかけてる状態。

それで小学生低学年なんかは、個人の道徳はまだできてないから、

●言われたから正しいとか、
●みんながそうしてるから大丈夫

みたいな感じになります。

友達

「何となく、ダメかもなあ」って思ってても、それに逆らうほどの強い意思や、価値判断ができてない。

ってところで集団の雰囲気にすぐ負けちゃう。

集団で学童クラブの職員や、学校の先生をを困らせるってのはこういう流れです。

【子どもの道徳性】善悪の判断はいつから?

日常生活はたくさんの暗黙のルールに縛られています。普段は目立ってきませんね。

例えば通りかかりの人をいきなり殴ってはいけませんが、普段は意識していません。

同調圧力が目立つのは、

  • 学校で言えばいじめ
  • 職場で言えばパワハラ
  • ヘイトスピーチ

社会的にはダメなのに、ちっぽけな集団の同じ価値観を持って集まっている人のを仲間意識から正当化してしまうのはいくらでもあります。

仲間外れ

2.同調行動や同調圧力が起こる理由

いいことを人のまねをしてやればいいけど、特に悪いこと集団でやっていると、特に目立つし周りも引っ張られる。

・・・困りものですね。

なぜ一人では「悪い」って分かっててやらないのに、集団になると同調して悪いことをしちゃうのか?

同調行動でダメ行動が出がちな理由

①人間の本能的なもので、一人でいるよりも集団の一員だと感じると安心する(社会的欲求)

②群れの中にいればおそらく自分だけに目が向かないだろう、自分だけが怒られることはないだろうという見込みを無意識に持っている

③悪いことをしても仕方ない、多少は許されるという集団の雰囲気

④集団の中で自分だけ違う行動を取ると目立ち、仲間外れにされる不安

①社会的欲求

仲間に入りたいのは社会的欲求って、人の持つ大きな望みのひとつ。

なかなか逆らえない。

一番大きい社会よりも、身近な小さい集団が大事。

これにはいいも悪いもなく、そう感じるように人ができてる。

悪いのは次に出てくる「行動」

あっち行け

②群れの中にいれば自分だけに目立たないって見込み

小学校低学年くらいだと無自覚で、無意識にやっていることが多いみたいです。

なんかのストレス発散のためのにやった問題行動が、他の子に影響して集団行動化し、他の子へ悪い行動だけが伝搬して広がった感じ。

【学童期の子どもの問題行動】原因と対応のイロハ

てを差し出す

③悪いことをしても仕方ないって集団の雰囲気

これ、集団のなかに埋もれてしまっている間は自分で気づいたとしても対処できないし、そもそも気づかない。

その集団が自分にとって全て、外れるわけにはいかないとき、気づかないようなストッパーさえ働く。

戦時下の日本、「戦時はダメだ」って分かってても反対できなかったような感じです。

そこに取り込まれていたら雰囲気に飲まれてる状態だけど、集団が小さくて外からの力が働けば変わる可能性あり。

ジャム
中にいると気づかない
パターンです

④集団の中で自分だけ違う行動で仲間外れになる不安

悪いことだと分かっていても流されてしまう③の「集団の価値観に埋まった状態」は無意識に刷り込まれた状態。

こっちは「仲間はずれにされることへの不安」+"分かってるけど出られない"状態。

同調圧力って同じことをしないといけないような雰囲気で、何かの強制力があるように感じることも。


実は同調って、日本の文化も大きく関係してると思います

慎ましさや目立たないことをよしとする風土。

目立たないで集団のなかでは同じことをしましょう、って感覚が他の国よりも強い。

日本では子どもが小さい頃から幼稚園・小学校・中学校などとても長い期間、集団の中で生活を強いられて、仕方ない面もあるでしょう。

いろんな友達

何度も言うけど、集団に入っていたいってのは人間の自然な欲求かつ自然な性質。

そこにいい悪いはなくて、良し悪しを決めるのは次に出てくる行動。

3.11の時日本中で被災者支援にやれたのは、いいことをみんなで同調してできた事例。

でも小さな集団で行われるヘイトスピーチとか、破壊活動みたいな悪い方向にも転ぶ。

集団の一員として悪いことをしてしまう子は①~④全部持っています。

全部持ってるってことは、どれかを崩せば個人の道徳に従うって寸法です。

さらに言うと①は本能だから②~④を崩していくわけ。

理由がわかれば対策を立てる糸口が見えてきます。

ポイント

3.個人レベルへ持っていく~問題のある同調行動への対応策1

2章でお話しした

②群れの中にいればおそらく自分だけに目が向かないだろう、自分だけが怒られることはないだろうという見込みを持っている。

👆これへの対策が、「個人レベルに持っていく」こと

集団と言っても、子ども集団はよほど年齢が上がった小集団じゃなきゃ一枚岩じゃない。

一人が「親に怒られたくない」みたいに

子ども
やめようよ


と言いだし、

その声が多くなると、集団としてダメな行動が抑制されてきます。

同調行動の集団の部分を、一人一人に切り離していく作業。

一人で

やることは単純で、一人ずつ捕まえて対応してくだけの全員検挙ってこと。

怒られている時に、

子ども
なんで同じことをした

あいつは怒られていないのに、
自分ばかり怒られるんだ

と逆切れする子、よくいますね。

自分だけが怒られることはないだろうと、タカをくくっているのでこの反論は無視します。

一人にされた時点で通らない理屈だから、まずは

"あなたがやったのは悪いことだから、
人を引き合いに出して怒ってもだめだ"

と教えましょう。

今怒られているのはあなた、人は人。

そういう時は勢いに押されて「順番にあの子にも話をするよ」とか言うのは逆効果。

逆切れすることで「怒られている」という状況を、少しでも自分の都合のいいようにしてるだけ。

中途半端に取り合わない方がよいですね。

教えるべきこと

次に自分のやったことについて、悪いことと思うか問いかけてみましょう。

一通りいけないことだと叱ったり話をした後に、どうしてやってしまったの?など改めて聞いてみましょう。

集団としてではなく、集団と切り離されたその子の本音が聞けると思います。

集団でなにかよくないことをしている場合、個人的に問題のある子が必ず混ざってます。

そういった子は主張も強く、仲間意識を作り出す能力も高い反面、

  • 友達関係も安定せず、
  • 仲間から外れたり、
  • 他の子を外したり
  • 自分も回りも振り回す

学童クラブの小学校低学年だと周りの子は離れてかないまでも何となく煙たがれ、高学年になると回りの子が離れていって孤立する場合もたくさんあります。

問題のある子に対しての個別アプローチが、保護者への働きかけとともに必要になります。

対策ポイント1

●一人を集団から切り取ったら

●誰かがやってるからなんて言い訳から切り離し

●悪いことは悪いを教え

●集団でもそれをやればペナルティを受ける

仲良し

4.集団の雰囲気や秩序を作っていく~問題のある同調行動への対応策2

2章で挙げた

③悪いことをしても仕方ないって集団の雰囲気

への対策をこの章でお話ししていきますね。

集団の雰囲気を同調圧力を利用して、良い方向へ作り変えるって話です。

同調圧力は、何度も何度も書くけど悪くない人の自然な性質。

怒ったり妬んだり喜んだりみたいな感情と同じく感情は透明で、いい悪いを決めるのはその次に来る行動。

日本的ないじめが成立するのは、 加害者と被害者だけの関係だけが問題なのではなく、 それを黙認する傍観者の役割が大きいことを指摘し ている。

正高(1998)によると、いじめを傍観する層 が 10%だといじめは成立しないが、 30%が傍観者に まわるといじめの歯止めがきかなくなってくる。

大西(2015)は、小学校高学年と中学生を対象に行 った質問紙調査の結果から、いじめに関する否定的 な学級規範は、いじめに対する罪悪感を高め、いじ めの抑制につながることを明らかにした。

児童期における社会性の発達と規範意識の形成(PDF)
いじめ

「道端を歩いてても殴られないような、全体的な雰囲気を作る」

大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断ができる ようになる時期である。

そのため、小学校低学年で の課題は、 「人として、行ってはならないこと」につ いての知識と感性の涵養や、集団や社会のルールを 守る態度など、 善悪の判断や規範意識の基礎の形成

(後略)

児童期における社会性の発達と規範意識の形成(PDF)

繰り返し"何がよくて何が悪いのか"を伝えていき、道徳的なところを教えていく。

全員の前でダメなことをした個人を叱るのはよくないけど、名前を伏せて

支援員

「誰とは言わないけど、禁止されてることをやる人がいます。始めにやる人より、悪いとわかってるのに真似をしてやる人の方が良くないと思っています」

「繰り返すなら~(どんなペナルティがあるか説明)」

しつこく伝えていれば、学童クラブ低学年くらいまでの子どもは素直なのと、個人の道徳がだんだん育ち出す時期と重なっているから、良くない行動は少しずつ抑えられてくる。

悪いことする子が圧倒的な少数派になって、同調圧力で悪いことができなくなってくるって寸法です。

悲しい

※雰囲気が分からない発達障害の場合は完全に個別アプローチがいります。

同調圧力の利用はその子に釣られて真似する子をおさえる効果があります。でも雰囲気が分からない子がハブられる問題は別で対策が必要になるからです。

【バカにされる子】【見下される子】【からかわれる子】への支援とは?

5.みんなと同じじゃなくていいし、集団はそれだけじゃない~対応策3

2章で挙げた

 ④集団の中で自分だけ違う行動で目立つことで仲間外れにされるんじゃないかという不安。

これへの対策を5章ではお話ししていきます。

早い話、その集団にこだわらなくていいんだよと。

友達

個性といいながら同調を強いる、よくわからない世の中。

不登校の子を一方では

大人
仕方ないよ、
無理に行かなくていいんだよ

その一方でしつこく訪問しては、

大人
ちょっとでも行ってみようよ

特に日本では、同調がよいという価値観が浸透しています。

PTA入会は任意ですって言いながら入らないと不利益があって、強制加入と変わらない。

大人でも同調が蔓延してるのを、子どもには「合わせなくて大丈夫だよ」って矛盾があるけど、

同調圧力に苦しんで荒れてるなら、そこから出してあげたい。

特に子どもは世界が狭く、大人が連れ出さないと他の世界を知らず抜け出せないから。

悪いこと

今の時代はもう集団じゃなくて個人へ流れてつつあります。

世界は学校だけじゃないし、仲間もほんの数人のグループしかない訳がない。

ただ子どもにどう伝えて、実感として分かってもらえるかは別問題。

小学校の高学年くらいになってくると、友達が親よりも一番大切になってきます。

子どもが生きている人間関係の世界はとても狭くて、数人しかいない友達グループなのにそこから外されると

「もう誰も遊ぶ人がいない」
みたいに途方にくれたりします。

こんな状態なのに話だけ聞かせて、「外れてもいいんだよ」なんて言葉は子どもに響きません。

  • 本当にその仲間が大切なら、それはどうなの?
  • 悪いことを進めてくるのは本当の友達なの?
  • あなたが苦しんでるのに我慢してこの先どうなるの?

分かっていても出られないのが同調圧力の厄介なところ。

ならば大人が連れ出したり、他のグループへの橋渡しの手助けをする。

子どものよさは、いろんな人とすぐに仲良くなれるところ。

学童クラブみたいなところなら、職員が間に入って遊ぶだけのお手軽さ。

人間関係から子どもの世界をを広げてあげましょう。

広げる

6.まとめ~学童クラブなどで集団で悪さをする子どもへの対応3つ

同調行動について対抗する方法

個人を集団から切り離していくこと ➔3章

集団の雰囲気をコントロールすること ➔4章

集団に縛られることはない実感を与える ➔5章

基本的に「集団」でじゃなく、そのなかの一人一人に根気よくアプローチしていくこと。

目次へ

学童クラブ職員の悩みはだいたい

● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり

👆これらを解決するには転職かスキルアップ。

転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。

【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK

スキルアップに関しては、

子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・

個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。

でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。

人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要

というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。

・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?

根本的に足りないもの

➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。

どうすればいいのか?

➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。

あなた
えっ?マーケティング??

と思いましたか?(^^)

分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために

✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?

👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。

これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。

つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、

保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。

保育園

保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。

(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)

特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。

良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、

あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、

それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。

と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。

名前は「次世代起業家育成セミナー

無料お試し特典

●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。

●また私のウェブサイト(「学童クラブ指導員と保護者の部屋」または、「保育士の3大お悩み解決所」)経由で登録すると、私からも「保護者対応虎の巻」などを差し上げています。

「次世代起業家育成セミナー」のライン友達追加だけでかなりの特典が貰え、お金は最短2週間たたないと1円も払えないのでお試しのみで退会可能。

登録のみのデメリットはありません。

次世代起業家育成セミナー、デメリットなしのお試し登録

ここまで読むくらい熱心なあなたには、ぜひレベルアップして子どものために生かして欲しい(^^)

👇👇何が学べるか、どんな効果があるか👇👇

※以下「保育士の3大お悩み解決所」の記事が開きます。

試しに起業センス測定のススメ

起業センス
起業センスの記事を読む

次世代起業家育成セミナー自体の説明記事👇

セミナー
次世代起業家育成セミナー
説明記事へ

👇無料教材が怪しいと思う方にはこちら(^^)

次世代
怪しくないの記事へ

私からの無料プレゼント、さらっと「差し上げます」と話しただけですが実は大反響がありますよ。

プレゼントの紹介や、感想はこちら

次世代起業家育成セミナー登録はこちらから

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事