①お金やお菓子を友達にあげる・もらう・返して系のおこづかいトラブル
金品を返して系おこづかいトラブルは、「返して」と言った時には既に返す物がない場合も多く、子どもだけでの解決が難しいケースがあります。
返せない~
👆️こんなのも含みます。
おこづかいで買ったものを人にあげた側の場合
基本的にあげたら相手の物だから、「返してはダメ」を言い聞かせるのが対応の基本です。
もらった子に
返してほしいんだって
人情で訴えてもいいんだけど、応じなければどうにもできません。
よく男の子が言ってる「もらったものは返せない」👈どこで知ったか分かりませんが、民法的にもこの主張は正当なんですね。
民法第550条
2.書面によらない贈与は撤回し得るとすることで、贈与者の軽率な行為を戒め、贈与者の意思を明確にすることによって、後日の紛争を回避する趣旨である。
(中略)
6.贈与の意思が外形的に明白な行為がなされれば履行の完了とされる。動産の場合は、引渡しが履行とされる。
司法試験のページ
無理やり取られたなら返してもらうんだけど、説得されてでもあげちゃったのなら相手のもの。
後で惜しくなって「返して、あげたって言ってない!」よく言うんだけど、こんな感じのは一度は対応してあげてもいい。
言った言ってないのトラブルでは「そのままにする」のが基本。
嫌な思いをさせてみるのも経験だから、一度か二度は教育、三度目は言葉だけじゃ分からないので、実際に戻ってこないを体験してもらう。
そうすれば勘違いを含めて、物のやり取りに慎重になるでしょう。
ただ学童クラブなんかの施設だと事情が違ってきて、「あげた、あげてないの話の食い違いの時対応不可能」家庭も巻き込むので
子ども同士だけの物のやり取りは禁止
ってルールでだいたい先手を打ってますけどね。
だから施設内で起きたんなら、「ルールに従って返してもらう」、返すって口実ができる。
守られてる環境でなら、自分や相手がどんな嫌な感じになっちゃうのか?を経験するのも悪くないですよ。
ずっと昔、私が子どもの頃にはファミコンソフト(ゲームソフトで5000円くらい)の貸し借りが問題になってました。
貸したのを返してもらえない、挙げ句のはてに壊したとか、弁償なんてできない。
私も貸したのを壊されて、二度と貸さなくなりました。
こんなのは文字通り「親を巻き込んでしまうので」地域としてファミコンソフトの貸し借りは禁止になってましたが、「ダメ」とは聞いてるだけじゃ、体験しないと分からないんですよ。
よみがえってきました(笑)
人からもらった側の場合
もらった場合は基本的には自分のものだけど、相手から申し出があれば返さざるを得ません。
こじれると家庭同士の関係まで悪くなるから。
お菓子を一口ちょうだい程度ならまだいいけど、程度が分からないうちは「もらっちゃダメ」でもいいと思います。
②親の財布からお金を抜く子どもは、低学年では問題行動への対応と同じ
おこづかいをもらうようになると、悪い意味でもお金の価値を知ります。
欲しいものが手に入るのか~
「コインがキラキラしててキレイ、欲しい!」👈こんな状態から、世界が変わりますよね。
だから下手すると、親の財布からお金を取る子も出てくる。
財布からお金取って
友達にお菓子
振る舞ってたんです。。
こんな相談もたまにありますが、お金の価値を知るのは小学生3年くらい、自制もできるし常識も分かるので盗癖と言えます。
だから対応も盗癖として行います。
一次的な対応は、親がお金の置場所や管理をしっかりすることだけ。
見えるところに置いておき、わざわざ子どもを泥棒にすることもないって話になります。
③上の子からお金をとられる(カツアゲ)、おごってとせびられる系のおこづかいトラブル
治安が悪いと何人かのグループに目をつけられ、隙を見て道端に追い詰められて巻き上げられること~カツアゲも普通にあります。
テレビドラマの話でしょ
こんなんだとしたら、アナタの世界はけっこう狭いかもしれません。
やる方はだいたいバカな高学年~中学生男子と相場が決まってるけど、単純に犯罪なので子どもにはどうにもならない事故みたいなもの。
そんなことがあったら、親に言うように話しておきましょう。
まずはお金を見せびらかしてると遭遇するので、お金を大っぴらにしないように話しておく。
また友達の中でせびられるとかも、親の解決が必要です。
なぜって、子ども同士の力関係は本人にはどうにもならないことも多いから。
年が同じだから対等じゃないし、
って同級生にはその通りにできる子でも、年の離れた大きい子から言われたら断れないなんてザラにありますね。
子どもの世界の感覚は、大人の世界とは全然違います。
親が何ができるのか?は、いじめ対応の記事でお話しています。
自分の子どもが上の立場で、下の子から巻き上げてる場合は「返させる」、一緒に返しに行くとか単純な話になります。
④おこづかいを落として無くした系のトラブル
小学生のおこづかいトラブル、最強のあるある(笑)。
財布の管理なども教え、使わないお金は持ち歩かないとかもね。
基本的に無くしたらおしまいで、あきらめさせるのがセオリー。
出てこないのも経験、泣いても出てこないし、探すのも自分。
だけ言って自分は探さないで、親だけ探してる状態よくあるけど、意味わかりませんよ。
よほど高額なら仕方ないけど。
出てこないからって代わりをあげたらダメですよ。経験にならないから。
せっかく100円なくしたんなら、それで学んでもらいましょう。
100円以上の価値になります。
⑤おこづかいをその日に使いきっちゃった・・トラブル?
定額でおこづかいを渡してる場合の、こっちもあるあるです。
月に500円を渡したのに、その日に全部お菓子に換金して、食べきれないから友達に配っちゃうとか。
買って~
見せて!
・・・
さて、ルールはちゃんと定めてましたか?
①欲しいものや必要なものを買うよう
②必要でないものは買わないように
③人にお金をあげない、買ったもの全部をあげない
④貸し借り・友達にお金を払わない
⑤おごる・おごられるの禁止
これを子どもが理解してて破ったんなら、次のおこづかい支給日まで我慢するだけですね。
- 理解力がないとか、
- 流されちゃうとか、
- 分かってなくて繰り返しちゃう
こんな感じなら、月に定額であげるのにはまだ早いってことなので、あげかたを考えるのは親の仕事です。
あれほど言ったでしょ
じゃないですよ。
「言えばわかる」って期待をしちゃった親の問題。
困るのは子どもで、親は数百円なくなっても別に困らない。
残念な気持ちにはなるけど、子どもの経験費用って考えれば気持ちも落ち着きます。
⑥友達は1000円もらってる!っておこづかいの金額を人と比べる系の主張
年齢が上がると自分は100円しか持ってないのに、お金ををいっぱい持ってる友達もいることを知ります。
これは小学校3年生を過ぎて、もうちょっと大きくなった頃から。
おこづかいちょうだい!
は当然出てくる要求、のび太もたまに言ってます。
そこで
- 「うちはうち」って突っぱねるか
- おこづかいをあげるか
二択に思えるんだけど、
私は第三の選択肢をお勧めします。
子どもに友達と交渉してもらう。
友達がお金をいっぱい持っていても、実はあまり関係ないところ。
お金持ちがゴロゴロしてたら別なんだけど、多分ほんの一部、みんな金持ちってのはあんまり考えられませんよね。
だからお金が必要な場所に遊びに行くんなら「お金ないから違う遊びしよう」って交渉してもらう。
引き合いに出していいか分からないけど、ゲームセンターに行くのにお金がないとどうしようもない。
足りないからって、遊ぶお金なんてのは自分のおこづかいの範囲でやりくりするのがおこづかいの目的。
友達関係ってのは、それ以降の人間関係をどうやって築いていくのか?みたいな学びの場だから、自分の主張をしてく必要ありますね。
まあそんなのは実は普通はやってて、だいたいはおこづかい欲しい口実に言ってるだけ。
高学年くらいになって、すごくたまにショッピングモールに女の子で遊びに行くような時、自分だけ圧倒的にお金がない!みたいな場合には、
特別に「都度のおこづかい」として支給してもいいかも。
あと金額の大小では自己肯定感は下がらないけど、極端な場合は別。
「グループで一番、圧倒的にお金がない」状況だと卑屈になる子もいるのは事実。
だからそのグループの"最下位タイ"くらいには、おこづかい引き上げてあげるのも必要です。
中学生で最頻値1000円/月なので、小学生ならそれ以下で十分です。
金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」
⑦カードや物を子ども同士で売り買いする問題
普通のおもちゃでは考えられないけど、トレーディングカード系では「子ども同士の売り買いする」のがけっこう問題になります。
高学年だと問題になる、おこづかいに関するトラブルと言えます。
学校をあげて問題にする場合もあるくらい。
だから、おこづかいをあげるときのルールをちゃんと確認しときましょうね。
お金の価値観って大人はとんでもなく差がある。
本人にあげたものだから
別にいいじゃない!
って言う保護者もいれば、
って、家庭同士の価値観が対立しやすい場面です。
そして世間的には多分「ダメだよ」っていう保護者が多いんです。
「それくらいいいじゃん」って保護者は地域で"なってない親"みたいにのけ者にされる可能性もあります。
それを考えると、「子ども同士での金銭のやり取りは×」とおこづかいをあげる時のルールを確認しときましょう。
だいたい「売って」「買って」系の話を持ち出すのは低学年の子どもじゃなくて、もっと上の高学年とか中学生の、やっぱり男子に多い思う。
断れない場合は親が何とかするしかないですね。
⑧おばあちゃんがおこづかいを勝手にあげちゃう
保護者からよく聞く愚痴的には、
勝手におこづかい
あげちゃうのよ~
しかも1000円も!
家でいろいろ考えて計画的におこづかいあげてる時に、そういうのやられると迷惑ですね。
こんなときは話し合い。
特別なときにだけ、お金じゃなくて物をあげるにしてもらうとか。
それでもおばあちゃんって言っても、連れ合いの相手の姑だったら言いにくい。
そんなときは子どもに言うしかないですね。
ちゃんと言うのよ。
そのうちの200円はおこづかいにしていいから、後は貯めておきましょう。たまったらおもちゃ買おう。
とかね。
おばあちゃんも好意でやってくれてるのを、丸くおさめるだけ。
自分の感情もね~。
⑨クレジットカード無断利用はおこづかいトラブルの範囲を逸脱
おこづかいトラブルでは、ほとんど困るのは子どもで親は困らない。
だけどクレジットカードを勝手に使われたときだけは、とんでもない請求になってしかも戻ってこない場合がほとんど。
親のクレジットカードで決済されたら、民法的には「管理の甘い親の責任」、でも金額によっては親も困っちゃいますよね。
おこづかいの範囲は越えてるけど、関連するトラブルとして一応お話しておきます。
消費者庁の「消費者白書」によると、近年、オンラインゲームのトラブルは増加傾向にあり、そのうち半数近くは未成年に関係する相談となっています。
未成年のゲーム課金の支払いは主に親のクレジットカードが使用されています。
例えば、子供がカードを持ち出してゲームに登録する、クレジットカード情報が登録された親のスマートフォンを勝手に使う、子供に一度カード利用を認めたことで際限なく課金してしまう、などの事例が報告されています。
orico
最近は小学校3年生くらいの保護者が、それで困って相談するケースもあるくらい低年齢化してるそう。
ネットに繋いで遊ぶゲームとか、子どもの方がネット利用に慣れちゃってる感じ。
魅力的な課金誘導なんかいくらでもあるから、知らずに踏んじゃうこともあります。
そこに親が入力して残ってたカードナンバーのデータとパスワードが自動入力されたら・・・
想像できますよね。
相談に来る保護者の何割かは、単にガードが甘いだけ。
要は管理の仕方ってことです。
カードを金庫とかに管理してもいいんだけど、外部からの防犯じゃなくて我が子の泥棒対策みたいで嫌な感じがするかもね。
そうじゃなくて、気分屋の子どもに変な気を起こさせないため。
クレジットカードを捨てちゃって、親がスマホだけから操作するみたいのも可能ですよね。
クッキーとかもちゃんと消す、パスワードも保存しない。
後は親のスマホをロックしとけばOKよね。
もはや昭和時代からずいぶん時間が流れたので、今やそれが普通です。
子どものために頑張ってください。
管理してもなお、隙を見つけてガードを破ってくる子どもはゲーム障害とか別のものを患っているかもしれないので、医者にかかりましょう。
単なる満たされない思いで「ストレス発散の手段として親の困ることをして気を引く」系の問題行動は、あまり複雑な手順を踏んでまで表現してきません。
低学年のおこづかいトラブルまとめ
いかがでしたか?
おこづかいトラブルあるある~追加でクレジットカードのゲーム課金問題まで書いてきました。
子どもにおこづかいあげないのはNGと別の記事で詳しく書いてるけど、
基本的にはトラブルはトラブルじゃなくて経験のためにやって来ているものととらえます。
特に子どものころの金銭トラブル、特に低学年などは高々数百円で一生役に立つ経験を得られるでしょう。
その経験をうまく生かせるかどうか?は親の対応次第。
失敗したときに単に怒って責めるんじゃなく、ちゃんと根拠をもって冷静に対応してほしいと思います。
ありがとうございました。
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