あいさつ/行儀/食事マナー/公共ルールの子どもに教えたい4領域
みなさんは不意にその辺にいる子どもに、「マナーのなってない子だな」と思うことはありませんか?
子どもにマナーを教えておくことはとても大切です。
なぜなら放っておいたら身に付かないためです。
マナーが身に付いていないことでのデメリットは
- 下に見られる
- 空気が読めないと子どもからも敬遠される
- 評価が下がる
- 叱られることで自己肯定感の低下
- 他にも様々な悪いことが起こります。
子どものうちに身に付いてしまった悪習は、大人になってからも尾を引くため、いいことは一つもありません。
できれば親が教えたいところですが、様々な家庭の事情からそれが難しい家もあります。そんな子どもには回りの大人や、学童クラブや保育園などで関われる大人が教えていきましょう。
この記事ではタイトルにある4つの領域、すなわち「言葉遣い」「食事マナー」「日常動作」「公共ルール」について書いていこうと思います。
はじめましてジャムと言います。
もともと私は東京大学の大学院で
理系の研究をしていたんですが、
子ども達との出会いにより、
全く畑違いの保育業界へ転身を決意。
以来20年以上、
主に学童クラブで小学生と関わり、
様々なことを学んできました。
そこで得たものを使い、
保育士はじめ保護者の方々、
子どもに関わる大人の
- 疑問
- 不安
- 分からない
を解決することでアナタが幸せになり、
子どもに良いものが伝わることを願い、
このブログを運営しています。
私は今までの経験を元に、
主に講演・執筆活動を行っています。
家では2人の子どもを育ててます。
とっても安定してますよ(笑)
ツイッターやってます(@jamgakudo)
インスタグラム(@jamgakudo)




目次【本記事の内容】
- 0.親や大人が手本です
- 1.言葉遣いや挨拶・返事
- 1-1.ありがとう・ごめんなさい・お願いします
- 1-2.顔を見て話す
- 1-3.返事
- 1-4.おじゃまします
- 1-5.使ってはいけない言葉を教える
- 2.食事マナー
- 2-1.音を立てない
- 2-2.口に入っているときにしゃべらない
- 2-3.立ち歩いたりしない
- 2-4.姿勢を正す・手を添えて食べる
- 2-5.手洗い
- 2-6.箸や食器の使い方
- 3.子どもに教える日常動作
- 3-1.着たものを始末する
- 3-2.人をまたがないなど
- 3-4.靴を揃える
- 3-5.片付け
- 4.教えたい公共ルール
- 4-1.家と公共の場の違い
- 4-2.公共ルール
- 5.まとめ
0.親や大人がお手本のマナー
子どもにはテレビを見すぎないで勉強しなさいと言っているの大人がスマホばかり見たり、「大人だからいいのよ」なんて言い訳をしていたら、子どもはそこから学びます。
言葉遣いも大人が人をばかにしたような言葉遣いしていたら、子どもだけ正しい言葉を覚えるはずもありませんね。
片付けや食事マナーなどすべてにおいて子どもは親や大人をお手本にして多くのことを学びます。
年齢が高くなれば友達から吸収する割合が増えてきますが、小さい頃に身に付いてしまった習慣は一生続くものです。
1.子どものうちに身に付けたい言葉遣いやあいさつ・返事
1-1.ありがとう・ごめんなさい・お願いしますが言える
あいさつは基本ですね。特にありがとうとごめんなさいはとても大切で、人に気持ちを伝えるスキルに繋がるものです。
できるだけ小さいうちから習慣つけたいところです。
また「お願いします」とか、人にものを頼むときの言葉や態度も教えておきましょう。
家では最低限「あれ」「醤油」とかではなく、「あれとって」「醤油とって」など言い直させていくなど繰り返していくのがよいでしょう。

1-2.顔を見て挨拶をする
おはよう/さようならなどは言うけれど、そっぽを向いたり地面を見ながら言ったのでは、せっかく言っているのに意味がないてすね。
ちゃんとした(たいていの)保護者は保育園などのお迎えのときに子どもが帰る方向を向いて「さようなら」を言っていたら"先生を見てあいさつしなさい"と言い直させます。
スルーする保護者の子は、やはり日常の態度や友達との接し方もぞんざいです。

1-3.返事をする
人とのコミュニケーションでは返事はとても大切ですね。
子ども同士でも"言った、聞いてない"でよくトラブルになります。
言った、には相手から返事があったかを確認することを教えます。聞こえていたら返事をする事を教えることはその前の条件です。
返事はその子が人とのコミュニケーションをとっていく上での全体的な態度にも大きく関係してきます。
いつも返事をしてる子が呼び掛けても答えないなら、「何かに集中しているんだな」とか「聞こえてなかったか」なと推測でき、呼び掛ける方も伝わったのか伝わってないかの判断ができるため、安心感が生まれます。

1-4.おじゃましますを言える
人の家に行ったときのあいさつとして、「おじゃまします」が言えるとかなりの高評価です。
逆に言えば、言えない子が多いということです。
評価が高ければ多少失敗しても、今日は調子が悪かったのかななど多目に見てもらえますね。もとの評価が低ければその子がいろいろな場面で損をします。
あいさつ全般に言えることですが、教えるのは親の自己満足ではなく子どもの利益ためです。

1-5.使ってはいけない言葉を教えておく
世の中には差別用語や汚い言葉が溢れています。低俗な大人も使います。
子どもは善悪の区別なく何でも吸収してしまい、年齢が低いときは単なる音声として真似をし、年齢が上がってくるほど友達の言うことを「おもしろいから」「仲間はずれがいやだから」などの無意識の理由で真似をします。
ちゃんとした知識として教えておくのが大切です。
ちゃんと教えておけば年齢が低ければ「言っちゃいけないんだよ」といい方向に吸収し、年齢が上がれば人が言っていたとしても自制します。決して放置してはいけません。
人への態度が崩れるのは言葉からのためです。
2.子どもが身に付けたい食事マナー
食事マナーは取り組まないと行けません。
食べ方が汚いとそれだけでもかなりの低評価です。あいさつや日常動作がしっかりしていて食事マナーだけなってない、なんて子はいません。
逆に食事の様子を見ると、ちゃんと教えてもらえる環境にいるかどうかの指標にもなります。

2-1.音をたてないで食べる
食事マナーの基本です。
食事のときは生物としての本能が優位になっているので、臭いや音などの外の刺激に敏感になっています。
そこでいやな音が聞こえてきたら、それだけでも「汚ならしい」と嫌われてしまう要因になります。
子ども同士でなら楽しくても、次第にやる子がいなくなってくるため、取り残されないように早めに教えておくことが大切ですね。
2-2.口にものが入っているときにしゃべらない
食事マナーの基本その2です。
誤嚥の原因にもなりますし、食べかすが飛んだり、口のなかが見えてしまったりと良いことがありません。
飲み込んでから話すように教え、口にものが入っているときにしゃべりだしたら遮って止め、飲み込んだら聞いてあげるなどを繰り返していきましょう。
子どもに物を教えるときにはほめるか叱るかのやり方ではなく、日常的に指導があるかどうかか関わっているた言うデータがあります。
自己肯定感に繋がるので叱るよりは褒める方がよいのですが、それ以前に伝えられるタイミングでちゃんと伝えているかどうかの大人側の取り組み態度がとても大きく影響します。

2-3.立ち歩かない
食事のときに決まった椅子がなくて座卓に座るような場合、なにか気になることがあると立ち歩いたり、移動しやすくなります。
座布団でも何でもいいので、分かりやすく位置を決めて食事の最中はそこから動かないようにすると、子どもも分かりやすいところです。
2-4.姿勢を正す、手を添えて食べる
年長など話が理解できて体幹もしっかりしてこないと教えられない部分ですが、大切なことです。
姿勢については食事のみでなくいろいろな場面で指導するのがよいでしょう。
手を添えて食べるとか、肘をつかないとか、地面に座るなら膝をたてないなどは昔から言われていることです。
今の大人はまだそれを厳しく仕込まれている年代の方がとても多いので、外でそのような行動をしていたら間違いなく家族として低評価となります。
それこら派生して「こんなことも教えてない」と思われてしまうことで、やはり良いことは一つもありませんね。
2-5.手洗い
手洗いは衛生上の視点でも必要ですし、マナーとしても大切なことです。
またアレルギーを持った人が世の中にはいくらでもいるので、食事の後に食べかすが手についているままでは、そういった人を危険にさらすことにもなります。
そのため手洗いは食事の前後に習慣つけましょう。手が汚いから洗うましょうというのは、手掴み食べの乳児でも理解できることです。
子どもはもともと汚いのが嫌いではないので、教えておきたい清潔についての下の記事も参考にしてください↓

2-6.箸や食器の使い方
日本は箸文化なので、少しずつでも教えていきましょう。大人が使っている箸を使いたがった時がチャンスです。
今では補助箸などもすぐに手にはいるため、それで慣れていくのが簡単です。二歳頃から使える、例えばこんなのです↓
箸が使えるようになったら、タブーとされる使い方を教えていきましょう。忌み箸といっていくつかあります。
忌み箸、嫌い箸
刺し箸 | 芋など刺す |
涙箸 | 汁が箸でつかんだ食材から ポタポタたれている |
迷い箸 | どれにしようかと迷う |
逆さ箸 | 人に取ってあげる時に太い方の 持ち手で食材をつかむのはマナー違反。 手で持っていたところで食品を つかむのは汚いことです。 |
渡り箸 | 箸休めにお椀などの上に 渡して置く |
寄せ箸 | 箸で食器を寄せる |
合わせ箸 | 違う人の箸同士で食品を受け渡す お葬式の時に遺骨を運ぶ仕草です |
重ね箸 | 同じものばかり食べる |
仏箸 | 食品に箸を突き刺して置いておくもの。 仏さんへのお供えです。 |
こすり箸 | ささくれなどを擦ってとろうとする 割り箸などでやりがち。 |
忌み箸についてはこちらのサイトが詳しいです↓
嫌い箸/忌み箸の一覧 - 42種|知っておきたい箸遣い - 和食のマナー | ORIGAMI
食器は重ねない、油のものは分けるなど年齢に応じて教えていきたいですね。食器洗いの手伝いをすると片付けをする方の大変さも分かります。

3.子どもに教えたい日常動作~学童期の小学生から
食事やあいさつとも違う日頃の動作も、教えることがたくさんあります。この節ではいくつか書いていきます。
3-1.着たものを始末する
脱ぎっぱなしではよくないですね。着替えを用意するなどもこれに付随することです。

3-2.人をまたがない、足を向けない、人を指差さない
人にたいしての言葉遣いもそうですが、こういった一つ一つの動作も教えなければ子どもには分からないことです。
何気なくやってしまうことなので、見つけた時にタイミングを逃さずにすぐに注意することが大切です。後から言われてもなんのことか子どもは分かりません。
3-3.くつを揃える
人の家に上がったときになにも言われなくても靴を揃えられる子は相当しつけがされています。
こういった、細かい動作については繰り返し教えないと身に付かないことです。

3-4.ゴミを自分の始末は自分でやる
片付けについて、基本的に子どもは苦手です。
やりたいことが次々に待っているのに終わったことに目を向けないといけないためでしょうか。
ただし自分がやらないと人がやることになるため、必ず自分でやらないといけませんね。
親や大人が注意するのが面倒で自分がやった方が早いからと、いつまでも子どもに意識させなければ、そのまま大人になります。
片付けについては特に大人からの働きかけがいるところです。片付けをしないと叱りたくなりますが、そこは気長にやり、できてら褒めるを繰り返した方がよいでしょう。

4.子どもに必ず教えたい公共ルール~学童クラブお出掛けなどでも
4-1.公共の場の観念、家と外の違い
空気を読むとか場をわきまえるなど、子どもには難しいことです。
当たり前の子とですが、家ではこうだけど外に出たら急に行儀よくなるというのはあまりないことです。
初めての場所で緊張して動作が固くなることで、行儀がよくなったように見えることもありますが、慣れてくれば同じことです。
だからこそ家での日常生活が大切です。また家ではない他の人がいる場所では、それなりのルールがあることを子どもには教えないといけません。
4-2.公共ルールについて
公共の場では細かくルールがあるため、すべて教えるのは大変です。実際に行った先で少しずつでも経験として教える他はないように思えます。
銭湯ではタオルを湯につけないとか、エレベーターでは入り口に立って気を使うとか、建物の入り口など通り道をふさがないなどきりがありません。
しかし基本的に公共ルールとされるものは他の人に迷惑をかけないとか、自分勝手な行為をしない、人のことを考えると行った共通の考えに基づいています。
「こういうことをすると人に迷惑がかかるから、ここではこうするんだよ」など理由とともに少しずつでも教えていきましょう。
交通ルールについては事故に遭わないための意味も大きいため、別の記事で専門的に書いています。
交通事故に遭わないために教えたいこと

5.子どもに教えたいマナー4領域まとめ
子どもにものを教えることの例に漏れず、伝え続けることと気長に取り組んでいくことが何より大切です。
一度や二度ではゼロと同じです。すぐには身に付かないことを知っていれば、一度教えてできなかったからと言ってイライラして叱ることもなくなると思います。
親や大人をが手本となり、正しいことを教えていきたいですね。
子どもにものを教えたいとき、どうやってやる気や興味をもってもらうか分からないことがありませんか?
↓の記事では心理学的なデータや実験をもとに、子どもにどうやったらやる気を持ってもらえるかについて詳しく書いています。↓
子どもにマナーを教える時のハンドブック的な本が一冊ちょっと手に取れる場所にあると、忘れないで取り組めますよ↓

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