0.親や大人がお手本のマナー
マナーを教える大前提は、大人が手本ということ。
子どもには
と言ってる大人がスマホばかり見たり、「大人だからいいのよ」なんて言い訳をしてたら、子どもはそれを学びます。
言葉遣いも大人が人をばかにしたような言葉遣いしていたら、子どもだけ正しい言葉を覚えるはずもありません。
片付けや食事マナーなどすべてにおいて、子どもは親や大人をお手本にして多くのことを学びます。
年齢が高くなれば友達から吸収する割合が増えますが、小さい頃に身に付いてしまった習慣は一生続くものです。
我が身を正した上で、子どもにマナーを教えていってくださいね(^^)
1.子どものうちに身に付けたい言葉遣いやあいさつ・返事マナー
1-1.ありがとう・ごめんなさい・お願いしますが言える
あいさつは全てのマナーの基本、なぜならマナーとは人間関係の話だから。
特に「ありがとう」と「ごめんなさい」はとても大切で、人に気持ちを伝えるスキルの基礎。
できるだけ小さいうちから習慣つけたいものです。
また「お願いします」とか、人にものを頼むときの言葉や態度も教えておきましょう。
と子どもが言ったら、コップに注がれたお茶が出てくる環境は下の下。
最低限「あれとって」「醤油とって」など言い直させていきます。
家でできてないのが、出先でできるわけがありません。
1-2.顔を見て挨拶をする
おはよう/さようならは言うけれど、そっぽを向いたり地面を見ながら言ったのでは、せっかく言っているのに意味がない。
ちゃんとした保護者は保育園などのお迎えの時、子どもが帰る進行方向を向いて「さようなら」を言っていたら
「先生を見てあいさつしなさい」言い直させます。
スルーする保護者の子は、やはり日常の態度や友達との接し方もぞんざい・・
親の鏡が子どもという訳です
1-3.返事をするのは基本マナー
人とのコミュニケーションで、返事はとても大切です。
子ども同士でも"言った、聞いてない"でよくトラブルになります。
「言った」👉相手から返事があったかを確認することを教えますが、
「聞こえていたら返事をする」、を教えることはその前提条件です。
また返事は人とのコミュニケーションの、全体的な態度にも大きく関係してきます。
返事をしない子ほど自分の呼びかけが無視されると怒るので、
普段の態度を気づかせてあげましょ。
【口出し系の子どもトラブル対応】一言多い/言った言ってないの食い違い
1-4.「おじゃまします」を言えるとマナーが良さげに見える
人の家に行ったときのあいさつで「おじゃまします」が言えるとかなりの高評価。
理由は、言えない子が多いから。
評価が高ければ多少失敗しても、「今日は調子が悪かったのかな?」など多目に見てもらえますね。
もとの評価が低ければ、その子がいろいろな場面で損をします。
あいさつ全般に言えることですが、教えるのは親の自己満足ではなく子どもの利益のためです。
1-5.使ってはいけない言葉を教えておく
世の中には差別用語や汚い言葉が溢れています。
低俗な大人も使います。
小さい子の親が公園で口汚く子どもに怒ってると、残念な気分になるのは私だけでしょうか?
子どもは善悪の区別なく何でも吸収します。
✔年齢が低いときは、単なる音声として真似をし、
✔年齢が上がってくるほど友達の言うことを「おもしろいから」「仲間はずれがいやだから」などの無意識の理由で真似をします。
だこら「言ってはダメな言葉」を、ちゃんとした知識として教えておくのが大切です。
ちゃんと教えておけば年齢が低ければ「言っちゃいけないんだよ」といい方向に吸収し、年齢が上がれば、人が言ってても自制します。
特に差別用語に関して、決して放置してはいけません。
人への態度が崩れるのは言葉から、だから。
私は学童クラブで、小学一年生に「差別用語」について話したことがあります。
ほとんどの子は知ってましたね。
言えばわかる話なので、ちゃんと教えましょうということです。
2.学童までの子どもが身に付けたい食事マナー
食事マナー取得には、大人が積極的に取り組まないとダメ。
理由は・・
教えなきゃ食べ歩くし、こぼすし、汚いし、決して身につかないから。
食べ方が汚いとそれだけで低評価。
あいさつや日常動作がしっかりしていて食事マナーだけなってない、なんて子はいません。
逆に食事の様子を見ると、ちゃんと教えてもらえる家庭環境か?の指標にもなります。
👆どっちもどっち
2-1.音をたてないで食べるのは基本マナー
音を立てないのは、日本の食事マナーの基本です。
食事のときは生物としての本能が優位になっているので、臭いや音などの外の刺激に敏感。
そこでいやな音が聞こえてきたら、それだけでも「汚ならしい」と嫌われてしまう要因になります。
子ども同士でなら楽しくても、次第にやる子がいなくなってきます。
取り残されないよう、早めに教えておくことが大切ですね。
2-2.口にものが入っている時にしゃべらない
食事マナーの基本その2です。
誤嚥の原因にもなりますし、食べかすが飛んだり、口の中が見えたりと良いことがありません。
飲み込んでから話すように教え、口にものが入っているときにしゃべりだしたら遮って止め、飲み込んだら聞いてあげるを繰り返していきましょう。
子どもに物を教えるときには「褒めるか叱るかのやり方より、日常的に指導があるかどうかが大事」と言うデータがあります。
自己肯定感に繋がるので叱るよりは褒める方がよいのですが、それ以前に教えるべきタイミングで教える、大人側の取り組み態度がとても大きく影響します。
【子どもの褒め方】調子に乗るのは褒める内容が×~素直さを伸ばすコツ
2-3.食べながら立ち歩かない
食事のとき椅子がなくて座卓に座る場合、なにか気になることがあると立ち歩いたり、移動しやすくなります。
座布団でも何でもいいので、分かりやすく位置を決め、食事の最中はそこから動かない訓練をすると習慣化しやすいですよ。
2-4.姿勢を正す、手を添えて食べるマナー
姿勢はいろいろな場面で指導しましょう。
食事では
- 手を添えて食べる
- 肘をつかない
- 地面に座るなら膝をたてない
などは昔から言われていること。
今の大人は厳しく仕込まれている年代が多いので、外で子どもがそんな様子だと間違いなく家族として低評価。
派生して「こんなことも教えてない」と思われるので、やはり良いことは一つもありませんね。
2-5.手洗い
手洗いは衛生上も必要で、マナーとしても大切、食事の前後に習慣つけが必要です。
アレルギーを持った人がいくらでもいるので、食事後の食べかすが手についている状態は危険ですらあります。
「手が汚いから洗いましょう」は、手掴み食べの乳児でも理解できます。
子どもはもともと汚いのが嫌いではないので、教えておきたい清潔についての下の記事も参考にしてください👇
2-6.箸や食器の使い方
日本は箸文化なので、独特なマナーがあります。
箸の使い方を教えるのはもちろん大事、補助箸などもすぐに手にはいるため、それで慣れていくのが簡単です。
二歳頃から使える、例えばこんなの。
また箸でやってはいけないマナーとして最も有名なのは、
「二人で1つの物を箸でつかまない」
「ご飯の上に刺して立たせない」
箸が使えるようになったら、タブーとされる使い方を教えていきましょう。
忌み箸といってマイナーな物がいくつかあります。
忌み箸、嫌い箸
刺し箸 | 芋など刺す |
涙箸 | 汁が箸でつかんだ食材から ポタポタたれている |
迷い箸 | どれにしようかと迷う |
逆さ箸 | 人に取ってあげる時に太い方の持ち手で食材をつかむのはマナー違反。 手で持っていたところで食品をつかむのは汚いことです。 |
渡り箸 | 箸休めにお椀などの上に 渡して置く |
寄せ箸 | 箸で食器を寄せる |
合わせ箸 | 違う人の箸同士で食品を受け渡す。 お葬式の時に遺骨を運ぶ仕草です。 |
重ね箸 | 同じものばかり食べる |
仏箸 | 食品に箸を突き刺して置いておくもの。 仏さんへのお供えです。 |
こすり箸 | ささくれなどを擦ってとろうとする行為。 割り箸などでやりがち。 |
忌み箸はこちらのサイトが詳しいですよ。
嫌い箸/忌み箸の一覧 - 42種|知っておきたい箸遣い - 和食のマナー | ORIGAMI
他にも
✔食器は重ねない
✔油のものは分ける
など年齢に応じて教えていきたいですね。
食器洗いの手伝いをすると片付けをする方の大変さも分かります。
3.子どもに教えたい日常動作~学童期の小学生から
食事やあいさつとも違う日頃の動作にも、教えることがたくさんあります。
3-1.着たものを始末するのも大事なマナー
脱ぎっぱなしは良くないですね。
着替えを自分で用意するのも、これに付随します。
3-2.人をまたがない、足を向けない、人を指差さない
言葉遣いもそうですが、こういった一つ一つの動作も教えなければ、子どもには分からないこと。
何気なくやってしまうことなので、見つけた時にタイミングを逃さずにすぐに注意することが大切です。
後から言われても子どもは分かりません。
3-3.くつを揃える
人の家に上がったときに何も言われなくても靴を揃えられる子は、相当しつけがされています。
こういった細かい動作も、繰り返し教えないと身に付かないことです。
3-4.自分のゴミ始末は自分でやる
片付けは基本的に子どもは苦手。
やりたいことが次々に待っているので、終わったことに目を向けてる暇はない!とばかりに。
ただし片付けは、自分がやらないと他人がやることになるため、ひとまかせではいけません。
親や大人が
自分がやった方が早いわ
仕事を勘違いしてる学童クラブ職員にたまにいるけど、子どもに意識させなければ、そのまま片付けられない大人になります。
片付けないと叱りたくなるけど、そこは気長に。
「できたら褒める」を繰り返した方がよいと思います。
4.学童までの子に必ず教えたい公共ルール
4-1.公共の場の観念、家と外の違いも教えないと分からず
「空気を読む」とか「場をわきまえる」など低学年までの子には難しい。
また家でできないのに、外に出たら急に行儀よくなるのは期待できません。
緊張して動作が固くなると、行儀がよくなったように見えたりするけど、慣れれば同じこと。
だからこそ家での日常生活が大切なのです。
家ではない他の人がいる場所では、それなりのルールがあることも、子どもには教えないといけません。
4-2.公共ルールについて
公共の場では細かくルールがあるため、すべて教えるのは大変です。
実際に行った先で、少しずつでも経験として教える他ありません。
●銭湯ではタオルを湯につけない
●エレベーターで入り口に立って気を使う
●通り道をふさがない
👆シーン別に、キリがないからね。
しかし基本的に公共ルールとされるものは、
他の人に迷惑をかけないとか、自分勝手な行為をしない、人のことを考えると共通の考えに基づいています。
「こういうことをすると人に迷惑がかかるから、ここではこうするんだよ」
理由とともに少しずつ教えていきましょう。
交通ルールについては事故に遭わないための意味も大きいため、別の記事でお話しています。
5.子どもに教えたいマナー4領域まとめ
子どもにものを教えることの例に漏れず、「伝え続けて気長に取り組む」のが何より大切です。
すぐには身に付かないことを知ってれば、一度教えてできなくてもイライラして叱ることもないでしょう。
マナーは生きていく上で必要なので、親や大人をが手本となり教えてほしいと思います。
子どもにマナーを教える時のハンドブック的な本が一冊あると、忘れないで取り組めます。
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