1.ハラスメントとは?
ハラスメントは、行う方の意図とは関係がありません。
された側が不快感を感じたら赤信号。
傷つけられた、苦痛を与えられた、不利益を与えられたと「された側が感じたら」ハラスメントに該当します。
相手の事情を察する必要は
無いということ。
👆ダメの見本です。
以下に学童保育で発生しそうなハラスメントを挙げてみます。
- パワハラ(パワー)
- モラハラ(モラル)
- マタハラ(マタニティー)
- エイハラ(エイジ)
- スメハラ(スメル)
- カスハラ(カスタマー)
- レイハラ(レイシャル)
パワハラ(パワーハラスメント)
何かしらの権力を持っている人が、逆らえないことを期待して、持っていない方を不当に扱うもの。
職場でされると辛く、身体的な攻撃はもちろん該当・・するどころか、傷害罪、強要罪などの犯罪行為と言えます。
精神に働きかけるのは
✔人の前で必要以上に叱責
✔恫喝されたり
✔バカにしたり
✔目の前で物に当たるのを見せる
などの恐怖による支配です。
逆パワハラもありますが、保育現場ではあまりないと思います。
社員がマネージャーに正座させられて怒られてました。
誰も止められず。
モラハラ(モラルハラスメント)
モラハラは精神的暴力といわれ、言葉や態度で嫌がらせを行うもの。
- 見下す
- 過去の失敗を何度も持ち出す
- 無視
- 嫌味や悪口
- 責任を押し付け
- 一人だけに~させないなどの制限
- からかい
- 孤立させる
- 不適切な仕事の与え方(多すぎる、少なすぎる、雑務ばかりなど)
- 必要な情報を与えない
- 過干渉
あらゆる嫌がらせ的な手段が該当します。
立場が上ならパワハラ、同僚にやればモラハラで、やってることは変わりません。
保育現場でよくあるのが、他の保育者の悪口を言って同意を求めるとか。
あると思います。
マタハラ(マタニティ・ハラスメント)
人手が足りない中で妊娠して産休に入ろうとする方にたいして嫌みを言ったり、不当に仕事から外したりする事。
気を遣いすぎて仕事をさせないのも、善意から出たマタハラに該当します。
代替職員が見つからない学童保育より、保育園でよく聞く話です。
エイハラ(エイジハラスメント)
年の多い人に対して意味なく、「もう年だから~」
年齢により、区別や差別的な扱いをすること。
「中年になっても役職に就かない」など嫌味を言ったりバカにする態度をとるのもこの範囲です。
学童保育だと、年の多い職員は動きがゆっくり、キビキビしてないと仕事が遅く見られがち。
また教員を退職してやってきた人に対しては特に、
子どものことも分かってるはずだし、動きも良いはず
みたいに期待値が高くなりがちですが、
だいたい学童クラブ職員として求められるスキルは教員とは別物。
期待される動きはできません。
すると期待ハズレの反動で、
👆みたいにモラルの低い同僚同士、影で話すごとになりますが、限りなくエイハラに近い行為。
子どもを支援する立場の大人に、あるまじき態度と言えます。
スメハラ(スメル・ハラスメント)
臭いによる嫌悪感です。
女性の化粧や香水の匂い、男性ならタバコや汗の臭いなどがあたります。
臭いは本能に訴えてくるので抗い難いものがあり、ずっと臭いと頭も痛くなってきませんか?
カスハラ(カスタマー・ハラスメント)
客(利用者)からの、理不尽な要求や発言、態度です。
学童クラブなどの子ども施設では、保護者から受ける可能性のあるものです。
理不尽な保護者は0ではないけれど、日頃誰からも相手にされず他に当たるところがないような、支援対象の方もいるので、
福祉現場では無碍にできないのがつらいところ。
レイハラ(レイシャル・ハラスメント)
人種差別的な発言や扱いを指します。
アメリカなど人種問題に敏感な国では、大きな問題と認識されているようです。
ハーフの方も珍しくないことや、保育現場ではハーフや外国籍の子どももたくさん居るわけですから、
そのあたりに気を遣えないと、深刻な問題や大きなクレームをもらうことに繋がります。
2.子どもを巻き込む、新人へのハラスメント
子どもの現場でのハラスメントが一番多いのが、先輩からの指導場面。
「ちゃんと見てなきゃだめでしょ」
「舐められてるわよ」
「しっかりしてよ」
「あなたの責任よ」
「自分で考えなさい」
「もっと厳しくしなさい」
こんなハラスメントっぽい指導でありがちなのが、指導に見えるけど感情をぶつけてるだけ、何も教えていないこと。
経験が浅いと
でもよく考えてみると、業務上の具体的な指示でもなく、
行動や人格を繰り返し攻撃され、威圧されてある種の恐怖も感じる。
明らかにパワハラを受けているし、
子どもの前でそれをやられると、人格まで徹底的にやっつけられた気分になりますね。
こんなのは余裕なく、子どもに対しても不適切保育がまかり通っている現場で起きやすい状態。
子どもが巻き込まれているわけです。
【体罰まがいの不適切指導】と適切な指導の違いとは?学童クラブ編
私が一番始めに赴任した学童クラブで似たような仕打ちを受けたことがあります。
当時はとても若く、技術や知識もなく自分にも自信がなかったため反論できませんでした。
情報もなくハラスメントだという認識はなく、子どもの前で上で挙げたような言葉をかけられるのが積み重なり、
叱責してくる主任を「いなくなってほしい」とまで思いました。
今なら確実に対処できますが、いろんな施設で経験が浅い方が似たような目に遭っているのは忍びないことです。
夢を持って入った保育世界に1度幻滅し、立ち上がった【ジャム物語 第1話】
3.なぜ学童保育でハラスメントが起きるのか。
ハラスメントが起きる原因についてはいろいろな見解があります。
「この程度なら言っても大丈夫」👈みたいな思い込み
成果主義など、会社の体質
「今までの慣習だ」と言って野放しにしている会社の風土
個人の性格や倫理観の問題
組織のマネジメント力がない
職員のコミュニケーション不足
小さなことからエスカレート
集団心理によるマイノリティへの攻撃
ノルマなどのストレスが高く、弱い人へ捌け口を求めてしまう
少し考えただけでもたくさん出てきます。
個人ではいい人なのに、会社の環境がよくない場合もあり、
ハラスメントを起こす素因のある人が、それが許される環境にいると発動します。
例えばセクハラでは、
- 共感力がない
- 男尊女卑の考え方
などがハラスメントを起こす素因と考えられますが、どこでもやるわけではなく、
それが許される環境だと発現します。
また個人の捉え方も、ハラスメントかどうか分かれ道。
✔気遣い
✔人として対等
✔他の人を尊重
これを組織の上の立場の人が率先して援護し、外れることを許さないといった風土を培うことが大切だと思います。
内部でいくら孤軍奮闘しても無駄・・
とも私は考えます。
特に学童保育業界では、
✔毎日接する職員は限られている。
✔相手をするのは世間の常識が通用しない子ども。
✔子どもはやろうと思えば、大人の価値観でコントロール可能。
✔時間・人員的に余裕がない
👆こんな環境なので、ハラスメントが起こりやすくなります。
4.ハラスメントへの対抗手段
「平成29年度個別労働紛争制度の施行状況」(厚生労働省)を見ると、
民事上の個別労働紛争の相談件数で「いじめ・嫌がらせ」はトップ。
パワハラについては特に、2019年5月成立の「労働施策総合推進法」(パワハラ防止法)で、企業に対してパワハラ防止対策が義務付けられました。
"従わない企業は厚生労働省から改善を求められ、これに応じないときには企業名公表の措置をとる場合もある"とされています。
引用:厚生労働省
このように社会的にも、「ハラスメントを許さない」風潮となりつつあります。
では以下で、個人でできるハラスメントへの対応をお話していきますね。
4-1.ハラスメントについての知識を得る。
今は情報を調べようと思えばいくらも、
ハラスメントを
受けているのでは?
と知識があれば疑うことができます。
知識のない新人の頃や、特に業界に入ったばかりの時は、
と言われれば、初めこそ疑問を持っても慣れて受け入れちゃう。
私も経験がありますが、転職して初めて「あの職場は超異常だった」知れることもあります。
昔は情報を得る機会が限られていましたが、今は転職するまで調べようとすればいくらでも異常事態に気づけますよね。
・・ちなみに
他ではやっていけないよ
こんなの言われたら、9割ダメ職場。
※本当にあなたがダメな場合も1割ある。
4-2.ハラスメントだ!というあなたの訴えは正当か?
逆ギレ状態じゃないことの確認
業務上の注意や、正当な残業の依頼など全てがパワハラなどに当たりません。
あなたが先輩・上司の言い方1つでも不快に感じればハラスメントの可能性が高まりますが、「客観的な判断」もされます。
そのへんは人間関係の押し引き、
学童クラブで働いてるなら、日常的にも子どもに教えているはず。
原因作ってるでしょ
👆あるあるですよね。
そこで判断は、
✔原因作ってても、やられたことは度が過ぎてるか?理不尽かどうか?
同じ判断を自分に当てはめて考えるわけです。
自分が仕事の同じようなミスを繰り返せば相手も人間、イライラしてつい言い方がキツくなる。
それでも単発なら流せるけど、繰り返しキツイこと言われるのは「度が過ぎてる」判断になりますよね。
また嫌いな人が上司、カチンとくる一言言われたら"パワハラだ"とバイアスがかかりやすくなります。
「自分の原因」に照らして理不尽か?を判断する
自分に原因が少しでもあって、精神的に弱っていると、過度に自分を責めてしまうので注意。
逆パワハラに注意
まだ反骨精神で反抗する気概があり、自分にある原因を軽く見ている場合、
相手が上司だと個人攻撃になる可能性あり。
✔部下➞上司への無視
✔同僚との結託しての命令違反
✔「それパワハラですよ」など問題にすることをちらつかせる
こんなのは逆ワハラと言われ、パワハラ全体の5%。
被害者面してたのに自分が加害者 👈こうならないよう。
私の経験談
私が勤めていた学童クラブではこんなことがありました。
何人かリーダーの下についていて、特に誰だけ特別などの扱いはしていないのに、
ある部下の一人が「あの人の言い方が悪い」「自分だけ外される」など不満を持ちました。
外から見ていたらそうは見えず、リーダーも悩み、
何回も施設の管理者に訴えましたが、結局病んで退職していきました。
ちなみに給料は水準以上、サービス残業・持ち帰りなし、コンプライアンス良しの超ホワイト職場の話。
ですが似たようなやめ方をしていった方を何人か知っているので、
それこそより環境の悪い施設なら、世の中にはたくさんいると思います。
個人的な脆弱性は、会社としても度を過ぎれば支援の範疇から外れ、医療の範囲となります。
学童クラブや保育園でも、HSPや精神の弱い方の雇用創出の場ではありません。
単に個人レベルの反りが合わないなどもハラスメントではないので、距離を取って見つめ直してみるのも大切です。
4-3.ハラスメント行為を本人に気づかせる
無自覚でパターン化してしまった行動や言葉のかけ方が、本人が意図せずにハラスメントとなっていることも多い。
こんな本も出てるくらい、ハラスメントも多様化しています。
それやってはいけない!ハラスメント大全 [ 野原 蓉子 ] | ||||
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言えるのなら、ハラスメントをしている本人に直接伝えるのがよいでしょう。
スメハラは特に、臭い人に自分で対策してもらうことが一番解決の見込みがあるけれど、自覚しないと改善されず。
直で言いにくい場合は、相手よりも1つか2つ上位の人へ相談し「匿名で意見が出ている」として伝えてもらうのも手です。
人が仲介すると言いたいことが伝わっているか分からない、
だから直接伝えたいけれど本人と一対一で言えない。
そんな時には誰かに上位の同席してもらうのも有効ですね。
4-4.本人に伝えたり相談の時に伝える内容
自分の状態が「我慢の限界」だと、感情的なもので頭の中がいっぱい。
仮に本人へ伝える場を作ってもらっても、
だと結局何をしてほしいのか?分からず、言われた方も悩むだけ。
あくまでも相手の「行為」について、
- どこを
- どうしてほしい
落ち着いた状態で、紙にまとめておきましょう。
細かすぎる要求も相手を困惑させるだけ、根本的なところを考えておきましょう。
4-5.組織に対して訴える
ここまで個人の対策をお話してきましたが、ハラスメントには組織が対策を打って然るべき。
組織のルールやパワハラ防止法が最近成立したため、それを根拠に訴えましょう。
パワハラ防止法が中小企業でも義務化。ハラスメント保険の活用も一案(ヤフーニュース)
✔あれば内部通報などの社内制度を利用
✔ない場合でもハラスメント対策は会社の義務なので、対策をお願いすることは悪いことではありません。
訴えにより不当な扱いや不利益を労働者が被ることは法律で禁止されています。
個人の問題ではなく会社としての指導やマネジメントをしないと再発もするし、
人材も流れ、果てはブラック企業と世に知られることになります。
会社として対策を打たないと似たようなことが繰り返され、人材が流れてしまう。
そんな状況は人手不足の保育業界では避けたいので、対応してくれるはず。
それでも明らかにハラスメントをする方を擁護するなら組織としてはもうダメ。
な見切りをつけるのも選択肢。
学童クラブをはじめ、家族や親族経営の福祉施設では、対策は遅れがちなイメージがあります。
4-6.ダメなら別の現場へ、そこにこだわる必要なし
組織が未成熟または、不健全で十分な対応をしてくれないとあればメディアに情報を流したり、訴訟に踏み切るなどいくつか大胆な方法もあります。
でもそこまでやると、相当なエネルギーや仲間も必要になってくる。
個人的には「親が経営してて離れられない」とか特別な事情がない限り、見切りをつけたら良いと思います。
学童クラブ・保育業界は人材不足、歓迎されるはずです。
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5.学童でのハラスメントまとめ
いかがでしたか?
ハラスメントへの対応は
- 何がハラスメントか知る
- 伝え方を考えて伝える
- ダメなら見切る
👆この3点が基本的な対策になります。
こちらの記事も参考にして下さい↓
ハラスメントではなく、単に反りが会わないだけかもしれません。読めばそのあたりの違いや対策が分かります。
職場が合わないと、仕事自体への適性を疑ってしまうかもしれません。
そんなときに↓の記事を読んでほししいと思います。向いている・やる気のあるけれど迷っている方には自信になると思います。
学童保育で特に気をつけるべき、「子どもへのハラスメント」
子どもへのハラスメント 正しく知って、人権を守ろう! [ 喜多 明人 ] | ||||
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やられていたらハラスメント👇
それやってはいけない!ハラスメント大全 [ 野原 蓉子 ] | ||||
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学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。
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ここまで読むくらい熱心なあなたには、ぜひレベルアップして子どものために生かして欲しい(^^)
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※以下「保育士の3大お悩み解決所」の記事が開きます。
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