1.ネイチャーゲームとは
ネイチャーゲームは、「シェアリングネイチャー」の考え方にもとづく活動です。
個別のゲームは「アクティビティ」と呼ばれていて、
- カワウソ 入門
- カラス 中級
- クマ 発展
- イルカ 深み
カワウソのアクティビティは例えば
- 「自然の中を走って楽しい」
- 「見つけて楽しい」
といった手軽な遊び。
それに対して最上位のイルカのアクティビティは、
- 「静かにして感じる」
- 「肌の感覚が自然の中で研ぎ澄まされて、いつもと違う」
そのゲームをやれる精神状態になるまでに、いくつか段階を踏むようなゲームです。
そしてネイチャーゲームの作られた目的は、
自然への個人的な気づいたことを、参加者との分かち合う。
アクティビティを組み合わせて、参加者が一緒に体験することで達成する。
だから個々のアクティビティは、この目的を段階的に達成できるような4つに分類されていて、
これをフローラーニングといった一連の組み合わせで、単純な楽しさから深い活動にいたるプログラムを組んで体験するのが一番良い形です。
しかし一連のプログラムとしてやるには、デイキャンプとかで一日かけない限り無理。
学校でも学童クラブでも、時間的にも限られていまよね。
だから取っつきやすいカワウソやカラスに属する単発プログラムを、多くても3つくらい行うのが現実ライン。
それでもネイチャーゲーム本来の目的を、知って仕掛けるのと、知らずに単なる遊びでやるでは大きく違ってきます。
変にアレンジせず意味を知って進行すれば、かける言葉も違ってくるし、
結果的に遊び的なゲームの楽しさだけでなく、自然や他人の感性に気づけるのがネイチャーゲーム。
この辺の意味を少しでも考えながら、行ってほしいと思います。
「直接的な自然体験を通して自分を自然の一部ととらえ、
生きることのよろこびと自然から得た感動を共有することによって、
自らの行動を内側から変化させ、心豊かな生活を送る」
という生き方を目指しており、ネイチャーゲームはこの考え方に基づいています。
以上シェアリングネイチャーゲーム協会HPより引用
講習に参加すると、楽しいですよ。
1.ネイチャーゲームのアクティビティ12選
2.フィールドビンゴ
●グループを何人かで作り、グループに1枚フィールドビンゴカードを配ります。
●自然の中を散策し、ビンゴの項目のものを見つけ、
グループメンバー全員が納得したら、その項目にチェックをいれます。
●時間がたったら、みんなで集まって、「この項目は何があったのか?」をシェアリングします。
子どもには、
と伝えます。
落ちていたものなどは、なるべくその場所に返しにいきましょう。
葉っぱをちぎったり、植物を抜いたりはネイチャーゲームではダメ行為。
フィールドビンゴカードは自分で作って構いません。例えば3×3ならこういうの👇
その地区、その季節で見つかりそうなものを項目に入れてみましょう。
卵 | 丸いもの | トゲトゲ |
長いもの | 羽 | チクチク |
重い | ヒラヒラ | いい匂い |
本物が使いたければ、ネイチャーゲーム協会の公式のものが公式ページで買えます。
楽天なんかで扱われているフィールドビンゴカードは微妙にズレているので非推奨、ネイチャーゲームではありません。
まあコミュニケーションツールにはなりますが・・一応紹介しておきます。
おさんぽビンゴ・フィールドビンゴ | ||||
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3.たから探し
カードに10個ほど、見つけるものが書いてあるカードに沿って、
散策しながら見つける遊びです。
例えば
- チクチクしたもの
- いい匂いのするもの三つ
- 丸いもの
とれるものは拾ってもよいですが、生えているようなものは覚えておくだけでOKです。
時間を決めて集まって、何があったかを話し合います。
形的にはフィールドビンゴと似たような感じです。
4.「私は誰でしょう」〜多分最も有名なネイチャーゲーム
「帰りの会ネタ」の記事で書いているものとは少し違います。
本来のネイチャーゲーム「私は誰でしょう」のやり方👇
●自分の背中に生き物のカードを、自分で見ないように洗濯ハサミでつけてもらいます。
●ペアになり、「よろしくお願いします」
●お互いに「私はこういうものです」と背中を見せ合います
●相手に対して、
など、1つ質問して答えてもらいます。
お互い一つずつ質問して答えてもらったら、相手を変えます。
●自分が誰かわかったら、リーダーに言いに行き、合っていたら背中のカードを前に着けます。
●前に着けた人も、まだカードが背中にある相手を見つけて質問に答えてあげます。
最後の人に、なったらみんなからヒントをもらいます。
いきものカードもネイチャーゲーム公式で売っています。
ただ、自作もできるので予算次第ですね。
5.「サウンドマップ」〜幼児でもやれるネイチャーゲーム
いつも聞き流してしまう音に気づけるネイチャーゲーム。
別に自然の中でなくても、室内でもできるゲームです。
また音を主題にしたネイチャーゲームの導入としてもよくやられるもの。
●白い紙と鉛筆を一人一組渡します。
●紙の真ん中が自分のいる場所です。
●目をつぶって、回りの音を、線や点・形などで表現します。
後ろから聞こえてきたのなら紙の下側に、音に対してどんな線や形を書くのかは個々の感性です。
●時間がたったら、みんなで見せ合いましょう。
この線はどんな音だったの?など話してもよいでしょう。
紙は立って書けるようにバインダーがあるとやりやすいです。
立ってやるか、座ってやるかの縛りはありません。
姿勢によっても聞こえる音の違いにキズケルから。
6.木の葉のカルタとり
色んな種類の落ち葉が増える、秋にやりやすいネイチャーゲーム。
準備として同じ種類の葉っぱを二枚ずつ、数種類拾っておきます。
一枚は袋にいれ、もう一枚は地面に並べておきます。
●参加者を2グループに分けます。
●それぞれのチームで一列に並んでもらい、参加者に番号をつけます。
※チームごとに1番がいる感じで、同じ番号の人が2人います。
●リーダーが袋から一枚とりだし ➞ 次に番号を言います
●番号を言われた人が、地面の同じ葉っぱを取れたらチームに1点
動きがある遊びは、小学生に人気です。
7.「コウモリと蛾」〜子どもに最適ネイチャーゲームの1つ
鬼ごっこ要素のあるネイチャーゲーム、15〜20人くらいは必要です。
単なる遊びでやってもよいけれど、ネイチャーゲームの目的は「自然への気づき」
自然界で生物がどうやって生活しているかを追体験する遊びなので、
導入をちゃんとしないと、目的が果たせませんよ。
導入
「こうもりは目がよく見えません。音を出して獲物を捕まえます」
👆から始まって、耳を使って生活していることを伝えます。
ゲームの進め方
✔一人がコウモリ役、参加者人数によって何人かで蛾をやります。
✔その他の参加者は輪になります。
※手を繋いでも繋がなくても
✔コウモリは目隠しをします。
コウモリが「バット」と言ったら、蛾は「モス」といわないといけません。
コウモリは、「モス」の声を頼りに蛾を捕まえます。
輪になっている人は壁役で、コウモリか出そうになったら「カベ、カベ」と小さい声で言います。
捕まってしまった蛾は壁になります。
コウモリ役は常に「バット」「バット」と言いますが、言ってる最中は聞こえにくいと気づくことで、セーブしながらやることを覚えます。
時間などで区切っていき、役割を交代していきましょう。
コウモリも同時に二人くらいならできます。
8.「カモフラージュ」
けっこう有名なネイチャーゲーム。
自然の中で、自然物に紛れた人工物を目を凝らして探すゲーム。
●自然がたくさんある中で、経路を決めます。
●その中に、自然物でないものを混ぜておきます。
●経路を注意深く進み、経路の最後にいるリーダーに、何個隠してあったかを言います。
●外れたらスタートから
✔混ぜかたは、埋めたり、何かの裏に隠すのではなく、見てわかるようにします。
✔例えば緑のひもを、植物に蔓のように巻いておく、造花を混ぜておくとか。
最適グッズは公式ページで買えます。
9.「目隠し芋虫」
目隠しをして感覚に気づくネイチャーゲーム。
目を隠して自然の中の起伏のある場所を進むと、かなり進んだと思っても目を開けると大した距離進んでないのに気づきます。
靴から伝わる地面の感触、何かわからない匂い、視覚を遮るだけで色んなことに気づけます。
●参加者は目隠しをして、前の人の肩に両手をのせて芋虫のような列になります。
●指導員か誘導して自然の中を歩き、
など誘導します。
コースを歩いたら目隠しを取り、コースの始めから再度たどります。
触ったものが何だったのかなどを確認しながら。
10.ミクロハイク〜大人も楽しい視点変えゲーム
✔行くコースを決め、ひもを伸ばしておきます
一人ひとつ虫眼鏡を渡し、虫の気持ちになって、ひもに沿って腹這いになり虫眼鏡をのぞながら進んでいきましょう。
👆これだけのゲーム。
でもシンプルながら、大人ほど面白いと思います。
子どもがプラレールを腹這いになって電車の視点で遊んでいるのと同じ感覚になるからです。
11.「いねむりおじさん」〜子どもに最適ネイチャーゲームの1つ
「いねむりおじさん」は、子どもに最適かもしれないネイチャーゲームの1つ。
一度にやるのは5人くらいで、また地面が平坦で音が全く出ない場所には向きません、
設定の導入で、忍び足の練習をちゃんとできるか?が大事です。
導入〜忍び足の練習
まず全員で「忍び足」の練習をします。
地面に葉っぱや草がある場所だと、歩くだけで意外と音が出ていることへの気づき。
つま先から足を抜いたり、足の裏の外側から地面につけて、抜き足差し足忍び足の練習。
✔ロープである程度の大きさの輪を作り、その範囲内でゲームをします。
✔一人が山賊、審判役の指導員が一人、残りは参加者です
✔山賊は、「えいっ」と掛け声と共に指を指した方向の、輪の中の人の動きを止めてしまう力があります。
※人の後ろに隠れていても串刺しのように動けなくなる設定
✔輪の中に入ったら「忍び足」でなければ、やはり山賊の力で動けなくなってしまいます。
いねむりおじさんの進め方
●輪の真ん中に宝を手元に置いて、山賊が目隠しをして居眠りをします。
●審判役の指導員は、山賊の後ろに立っていましょう
👇こんな感じで、ネイチャーゲーム指導員は真後ろに立ちます。
・参加者は輪の外から「忍び足で」山賊の宝を奪いに来ます。
・指導員は、
- 忍び足でない人
- 山賊に差された人
をアウトかセーフかを判定し、静かに指さします。
山賊が当てずっぽうに指さしてないかも見極めながら判定します。
・宝を取れて、輪の外に出たら成功です。
外に出る前にアウトになったら審判が宝を戻します。
宝を取った矢先に忍び足でなくなった場合もアウトです。
★宝を輪の外に持ち出されるか、全員がアウトになったら終了。交代していきましょう。
12.「フィールドパターン」は自然界の形に気づけるネイチャーゲーム
宝探しやフィールドビンゴ系のネイチャーゲーム。
違うところは形を描いた紙を元に自然の中で同じ形のものがどこかにないかを探すゲームです。
例えば◯とか、×とか、ニョロニョロした形など。
公式ページでも売ってますが、自作可能でしょう。
13.「わらしべウォーク」〜散策しながらやれるネイチャーゲーム
これは目的地を目指して散策しながらでも行えるネイチャーゲーム。
道中の自然への気付きが得られます。
①わらしべ長者の話をします。
②人数分の葉っぱや石などを拾っておき、一人ひとつずつ渡します。
③散策の途中に気に入ったものがあれば、今まで持っていた葉っぱや石に「ありがとう」といって、取り替えます。
✔何か1つだけしか持てません。
④ゴールまで繰り返します
ネイチャーゲームでは、咲いている花や、生えているものをむしったりはNGです。
拾える落ちているものにします。
14.音いくつ〜サウンドマップや目隠し系の導入ネイチャーゲーム
目をつぶって、聞こえてきた音を感じます。
いくつの音の種類が聞こえてきたかを数えてもらいます。
サウンドマップの導入としてもよく使われるアクティビティです。
ネイチャーゲームの本はこちらですが、ちゃんとやっりたいなら、ネイチャーゲーム指導員の講習を受けるのがよいでしょう。
探せば頻繁に行われていますよ。
※ネイチャーゲーム指導員資格は民間資格ですので、「就職に有利とか」何かのアドバンテージを得られません。
校内でできるネイチャーゲーム 自然とあそぼう4/降旗信一(著者) | ||||
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