1.放課後児童クラブ(学童クラブ)職員の呼び方~先生は正解?
1-1.世間の呼び方のだいたいの傾向
学童クラブでは、子どもに職員をどのように呼ばせ、またそれを受け入れているのでしょうか。
一般的には○○先生、○○さん。
社員さんとか、職員さんと呼ばれている人もいます。
「社員さん」・・
それはそれで間違いじゃないし、失礼でもないけれど。
そう呼ばれているうちは信頼関係や人間関係がまだできていない段階かな、と個人的な感想。
そう呼ばれているうちは、ちょっと頑張らないといけませんね。 (3章)
また、施設によって愛称やあだ名でもOKなところもあります。
あだ名と一口にいっても容姿などを形容したものから、山本なら"山ちゃん"などまあ許せるかと言う程度のものまで。
そのあたりの線引きは難しいです。
低学年までの、子どもから大人への呼び捨ては世間一般の感覚としてTPO関係なくNGです。
子どもが大人を呼び捨てにするのを、よしとしないまでも黙認しているところもありますが、
その子の年齢や職員との関係やTPOによっても、許されたり許されなかったり 。
特に高学年を受け入れている学童クラブでは、個人的な合意のもとで呼ばせている関係性もあります。
年齢が上がるほど、個人的な付き合いにシフトしていくためです。
1-2.基本は子どもと大人の合意で呼び方は決まる
学童クラブや児童館では子どもと大人の人間関係がとても大切。
だからどう呼ばせるかは、"呼ぶ側"と"呼ばれる側"の信頼関係や人柄を知った上での合意があるのが前提です。
厳しい職員や、子どもが様子見ている段階では
と勝手に呼んできたりするかもしれません。
親しみを込めて~さんなど呼んできたら、それで受け止めたらいいと思います。
高学年から中高生などは、その子しか呼んでこないような呼び方をする子もでてきます。
呼ばれる側の本人が、不快でなければよいでしょう。
大人の方から「こう呼んでほしい」と言ってもいいと思うし、自分でニックネームを名札に書いておくと、勝手に呼んでくるかもしれません。
※変なニックネームについては問題とされ、クレームになる場合すらあるのでご注意。「変な」とは個人の感覚が大きいので難しいところ。
2.「呼び名なんてルールなしでいいじゃん」はいけない理由
施設や、場合によっては個人でも、子どもからの呼び名はまちまちです。
だけど最低限のルールは必要。
なぜそれが必要なのか、またどういったルールがあるのかについてお話ししていきます。
2-1.理由1~学童クラブの位置付けと、教育的な側面を保護者が期待しているから
まず気にとめていくことは、学童クラブや児童館は、いくら小学生と親しみを込めて接している場とはいえ、
大学生やボランティアが運営していたり、受付と見守りだけがいるプレイルームのような、ただ単に遊びに来られる場所とは違うということ。
社会的にも法的にも位置付けがしっかりとある、れっきとした社会福祉施設だという点です。
社会福祉事業(しゃかいふくしじぎょう)とは、社会福祉法第2条を根拠とする福祉事業のことである。
第1種社会福祉事業と第2種社会福祉事業がある。
社会福祉法についてのウィキペディアより
塾の延長のような民間学童クラブは別です。
だけど厚生労働省の定める放課後児童クラブは、第二種社会福祉事業に分類される公共性の高いもの。
そこには多額の税金も投入されています。
公的な学童ですには多額の税金が使われており、「運営に対してほ保護者にも主張する権利がある」ことを知っている方も少なくありません。
子どもに行かせる保護者は、もちろん子どもが安心安全に楽しく過ごしてほしいと第一に考えていることでしょう。
しかし単なる遊び場や居場所ではなか、少なからず子どもを教育、指導してくれることも期待しています。
しっかりしている保護者ほど、そういったところを望んでいます。
だからある程度の教育的な側面も施設の役割ということ。
児童福祉法でも、放課後児童クラブ運営指針でも、"適切な指導や関わり"について明記されています。
年端も行かない分別もつかない子どもが、大人を場合によってはバカにしたような感じであだ名や呼び捨てにする。
それを放置しているのを、「適切な関わり」といえるのでしょうか。
名前の呼び方一つで人格を尊重したり、侮蔑したり、簡単にできてしまう。
だから学童クラブ職員目線で
と軽視している方々が思っているより、教育上もけっこうな重みのある事項。
こういった理由から、名前のの呼ばせ方くらい個人の裁量でいいじゃない、とはいきません。
教えるべきことをちゃんと教えないことは、子どもの将来を考えた場合、子どもの最善の利益とはなりません。
特に仕事として子どもと関わる場合、そこに個人的な価値観を押し殺す場面が出てくる。
様々な考えを持った方が地域にはたくさんいます。
子どもと日常的に接していると、呼び捨てにされてもだんだんと麻痺してきて、世間の常識とは離れていきます(次の節を参照)
親しみをもってもらうためにあだ名で呼んでほしい、なんて反論もあるでしょう。
だけど名字+さんでも十分信頼関係はできます。
許容範囲は山本だったら「山ちゃん」とか「本さん」とかがラインでしょう。
指導員個人の思いかあるのは知っていますが、保護者の感覚で考える必要があります。
詳しくは次の事項で。
2-2.理由2~社会の常識で子どもから大人への呼び捨てはNGだから
よく考えてみてください。
子どもが大人を呼び捨てにしたり、あだ名で呼んでいるのを世間一般の普通の人が見たらどう思うでしょうか?
仲良しで友達みたいでいいなと思うでしょうか?
子ども同士ではありませんよ。
おそらく多くの場合は教育がなってないなと思われるでしょう。
子どもに対しては
教えてもらってないのか?
学校も何を教えてるんだ
職員に対しては
そのままにしてるのか?
言ってこなくても、そう考える方は少なくありません。
そういった違和感を保護者が持ってることが、ほんの少しのきっかけで爆発する種。
そんなもんです。
学校では、先生を正面からあだ名や呼び捨てにしてそのままにはしませんよね。
特に小学校では、人を呼ぶときは必ず"さん"をつけなさいと指導しているところもあります。
「人格の尊重は名前の呼び方から」といった教育的な意味があると思います。
学校じゃないから厳密じゃない。
それに子どもの感覚でも
- 中学生にもなれば親しく話しているとき
- 頼み事をするときなど場合や状況
区別して使えるようになってくるので、呼び名に介入することはほとんど無くなります。
ただ分別のない小学生には難しい。
そして、はじめから緩い方式が習慣になった場合、あとからキッチリするのは大変。
呼び捨てにされたとき、言われた本人が自分から相手の子に言い直させるのが一番。
だけど回りの職員も注意していく雰囲気も大切です。
学校だと、先生を呼び捨てにしていい雰囲気はありませんね。
学童でできないことはありません。
2-3.学童クラブでの呼び名についてはダブルバインドを避ける
二つの相反する指示を同時に出すことをダブルバインドといいます。
子どもを育てていくに避けるべき事項です。
子どもに物事や常識を教える場合、ここではよくてここではいけないなど、場合分けや場当たり的にしていると子どもは混乱するだけで判断力が身につきません。
よくあるのは「お父さんとお母さんの言っていることが違う」
そんな家の子は総じて情緒不安定。
だから学童クラブでも、学校で教えていることと矛盾しないように教えていく必要があります。
学校ではしっかりとした呼び名のルールがある、それが学童クラブに来たとたんに大人を呼び捨てや独自のあだ名で呼んでもいい。
いったい子どもは何を教えてもらっていることになるのでしょうか?
ダブルバインドもいいとこです。
子どもの施設で働いていると、世間の常識とずれてくる感覚があります。
大人の世界なら絶対にいけないことで罰を受けるようなことでも、子どもだからと容認されていることがあるためでしょう。
キャンプなどに行って、キャンプネームをつけて非日常的な名前で呼び合いながら連帯感を生むような手法もありますが、あくまでも非日常です。
(本来のキャンプネームの成り立ちは違うようですが)
あだ名でもまあいいかと思われるのはせいぜい
- 大学生のサークルやボランティア
- イベントでやって来たスポットで子どもを相手
大道芸の人がイベントでやって来て、「ワニさん」とか呼ばれてるのはスポットなのでよいですが、日常的に働いている方はそうはいきません。
仕事として子どもを見ているのなら、低学年のはじめのうちは「名前+さん付け」で呼ばせた方がよいと思います。
それが世間一般的な感覚にもマッチしています。
変に慣れてくると子どもは呼び捨てにしてきたり、へんな呼び名で呼んできてりします。
遊びの中や楽しい時間を共有する最中の、ほんの短時間のスポットだけならいいでしょう。
学童職員を先生と呼ばせているところもあるので、たまに保護者から「なぜここは先生と呼ばせないのか」なんて言ってくる。
でも言ってきたら「先生と統一していない理由」をちゃんと説明して、
保護者から「いい加減な指導をしてるんじゃないか」といういらぬ誤解を呼び名一つで与えないよう、アンテナを張っておきましょう。
2-4.大人から子どもへの呼び方は?
ここから話は逆の視点にいきます。
つまり、大人 ➔ 子どもへの呼び方。
言葉遣いや、さらに大きく人に対する態度に関わってきます。
学童クラブ職員として"子どもを呼び捨てにしていませんか?"
へんなあだ名をつけていませんか?
特に叱る場面で"おまえが~"、とか言ってみたり
ひどい場合は"バカ野郎"などと大人の方が言っていないでしょうか。
残念ながら人の管理教育が効いていない施設では、指導員の言葉遣いが悪いところもあります。
そんなのは子どもが家で親に
私を変なあだ名で呼ぶの
けっこう簡単に発覚して容易にクレームまで発展しますが、身から出た錆と言えます。
管理職自身の言葉遣いや、人に対する態度が悪い施設もたまにあって、SNSで情報が流れてきたり、報道されることで目につくことがたびたびあります。
そのような施設や職員は、子どものためにも淘汰されていってほしいと思います。
3.先生という呼び名は正解か?
ここまで、呼び捨てや不適切なあだ名はよくないという話をしてきました。
では「先生」と呼ぶことについてお話していきます。
放課後児童クラブ運営指針 総則一章 2
結論からいうと、"先生"って呼び名は悪いものではありません。
大人でも特定の人に敬意をもって「先生」と呼ぶこともあるためです。
なにかを教えてくれる人や、目上の人を先生というのなら、学童クラブに来ている子どもにとって、そこにいる大人はただいるだけの人でも、友達でもなく、何かを教えてくれて困ったときは助けてくれる目上の存在に当たります。
👆️と書けば「先生」と呼ばれても間違いとも言えないと思いませんか?
別に学校教師だけが先生という名称独占ではありません。
ではなぜ学童クラブ職員が「先生」と呼ばれたり、そう呼ばれることについて議論が起こるのかというと、
学童クラブが学校とは違う子どもの居場所として、家庭に代わる場所を目指しているためでしょう。(放課後児童クラブ運営指針の解説書の方で出てきます)
家では大人の事を、いくら敬意を持っていても先生とは言いませんね。
ここで考えてほしいのは、子どもは相手を見てパパとかママとか先生とか、それなりの判断をして呼んでいるということ。
先生と呼ぶことが悪いことではない以上、その子が選択してそう呼びたいのなら、それで良いでしょう。
まあ中高生になると気に入らない先生に対して、敬意をもってないけど
とか名前だけ独り歩きしてるのもあるけど(^^;)
もし個人的な感覚として違和感があって、呼ばれた方が名前で呼んで欲しいなら、
「先生じゃなくて○○さんって呼んでね」と言えば済みます。
(名前とはかけ離れた変なあだ名でなければ良いでしょう)
施設としての決まりがちゃんと決まっているのなら、やはりそれに従えば良いと思います。
たまに、「先生」って呼ばれたらすぐ否定する人がいるけと、
別にわざわざ「先生じゃないから」など言わなくても良いのですよ。
またアルバイトだから先生じゃないとか、館長だから偉いとかそういう話になると妙な話にもなってくる。
大人の上下関係や人間関係を子どもに見せる必要もありません。
主任が子どもの前で一般職員を叱ったりする姿を見せることはダメなことはわかると思います。
子どもにとってそこにいる大人は大人です。
この辺りは施設の体質にも関わってくるところ。
先生と呼ぶことにちょっと似ているけれど違うのは、「社員さん」とか「職員さん」などの呼び名。
スポットで入ってたまにしかその子と会わないなら別。
だけど日常的に関わりを持っている場合に
「社員さん」とか、「職員さん」みたいに呼ばれているとしたら、あなたはその他大勢の「職員さん」と全く区別して認識されていない。
つまり信頼関係ができてないので、この場合は「職員さんじゃなくて、○○さんだよ」といった働きかけが必要になるでしょう。
4.学童クラブ職員の呼び名についてのまとめ
いかがでしたか?
名前を呼ぶのは人の存在、人格を認める一歩です。
結論は
敬意を持ってその子が呼んでくるなら何でもよいが、世間の目を気にする必要がある。
それを考えると「〜先生」可もなく不可もなし。
だけど保護者の学童クラブへの期待や、子どもに関わる大人として教育的な側面も考えると、子どもからの職員への呼び捨ては低学年では完全にNGで正すべき事項。
あだ名は名字や名前を縮めた程度なら、気にする人はほぼいないのでOK。
指導員から子どもへのあだ名や呼び捨ては基本的には「なし」となります。
呼び方一つとっても影響は大きいものなので、よく考えてほしいと思います。
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。
●また私のウェブサイト(「学童クラブ指導員と保護者の部屋」または、「保育士の3大お悩み解決所」)経由で登録すると、私からも「保護者対応虎の巻」などを差し上げています。
「次世代起業家育成セミナー」のライン友達追加だけでかなりの特典が貰え、お金は最短2週間たたないと1円も払えないのでお試しのみで退会可能。
登録のみのデメリットはありません。
ここまで読むくらい熱心なあなたには、ぜひレベルアップして子どものために生かして欲しい(^^)
👇👇何が学べるか、どんな効果があるか👇👇
※以下「保育士の3大お悩み解決所」の記事が開きます。
試しに起業センス測定のススメ
次世代起業家育成セミナー自体の説明記事👇
👇無料教材が怪しいと思う方にはこちら(^^)
私からの無料プレゼント、さらっと「差し上げます」と話しただけですが実は大反響がありますよ。
学童クラブ支援員や保育士など、保育者の方向けプレゼント配布中↓
このサイトでは子育て情報や子ども心理などのほか、学童クラブ~保育園や小学校の子ども向けのおすすめの遊び/オススメ本をそれぞれ100以上紹介しています
見やすい記事一覧です
👉️地域・自治体別の学童クラブなど👈️
学童クラブに関するよくある疑問はこちら👇👇👇