1.同調行動や同調圧力は悪くない人の性質って話

始めに言っておくと、
同調するのは人間の性質いい悪いもないってこと

自分は正しいって思ってても、回りが不正解っていったら流されちゃった実験もあるくらい。

アッシュの同調実験

アッシュの同調実験が証明したのは、問いに対する正解・不正解が明らかな場合でも、

自分の周囲の人々が不正解を選択すると、それに同調して自身も不正解の答えを選んでしまうという人間の傾向である。

スタディハッカー
グループで過ごす

小学生の2~3年生の特に女の子によくある、
一緒にトイレに行くとか、
おやつを自分の好みではなくて、
友達と同じものを選ぶみたいなこと。

実は赤ちゃんでも「社会的参照」って、
泣いている子を見ては自分も泣いたり、
お母さんが止めないのを見て行動してみたりする。

舌をべーってやるのを見て、
生まれて数ヵ月の赤ちゃんも真似する。

人間に生まれた以上は自然に身についているもので、広くは人への共感能力のもと。

社会的参照とは、

問題解決場面や、行動選択場面において、自分だけでは意志決定や行動選択がしにくい時、

周りの人の表情や態度、反応をみて行動を決定するような現象のことを言います。

社会的参照とは
集団のルール
指ネコ
真似っこ好きにゃ

「まねっこ」みたいな、
単に一緒に同じ行動をとるような状態は、
子どもは遊んでるだけ。

本能的な「真似したい」を遊んで確かめてるわけですね。

幼児は自分が思うようにふるまっています。
だけど年長さん~小学生も低学年くらいから、
次第に周りが見えるようになってくる。

高学年になってくると
「回りにどう見られているか」
などの自意識が芽生えてきます。

人間の持ってる欲求のレベルが上がってきて、

生存欲求や安全欲求みたいに"生きたい欲求"より、
社会的欲求みたいに、"認めてほしい欲求"が強くなったから。

だから"集団の中での自分"へ目が向くのは自然なこと。

【マズロー欲求段階説】6段目まで理解して人も自分も動かすワザ

年齢が上がってくると初めに書いたように、
空気を読んで行動するようになります。

小学生低学年のうちは、
「危ないから走らないように」言われている状況でも、回りが走ってるから自分も走る。

最後の一人になってもやめない子もけっこういます。

でも小学生も3年生くらいになってくると、
自制心や善悪の区別や道徳心が育ってくる。

その反面、一人では絶対にやらないようなことも
友達がやっているのを見てやってしまうこともある。

個人の道徳と、集団のルールを天秤にかけてる。

それで小学生低学年なんかは、
個人の道徳はまだできてないから、
"言われたから"正しいとか、
"みんながそうしてるから大丈夫"みたいな感じになる。

友達

「何となく、ダメかもなあ」って思ってても、
それに逆らうほどの強い意思はない。

ってところで個人の道徳が育ってないと、
集団のルールに負けちゃう。

集団で学童クラブの職員や、学校の先生をを困らせるってのはこういうこと。

【子どもの道徳性】善悪の判断はいつから?

日常生活はたくさんの暗黙のルールに縛られています。普段は目立ってきませんね。

例えば通りかかりの人をいきなり殴ってはいけませんが、普段は意識していません。

同調圧力が目立つのは、
社会的には外れた行動のはずなのに、
その中の小さい集団が集まって
よくない行動をするような場合です。

  • 学校で言えばいじめ、
  • 職場で言えばパワハラ、
  • ヘイトスピーチ

社会的にはダメなのに、
ちっぽけな集団の
同じ価値観を持って集まっている人のを仲間意識から正当化してしまうのはいくらでもあります。

仲間外れ

2.同調行動や同調圧力が起こる理由

いいことを人のまねをしてやればいいけど、
特に悪いこと集団でやっていると、
特に目立つし周りも引っ張られる。

困りものですね。

なぜ一人では「悪い」って分かっててやらないのに、集団になると同調して悪いことをしちゃうのか?

その理由は↓ 

①人間の本能的なもので、一人でいるよりも集団の一員だと感じると安心する。(社会的欲求)

②群れの中にいればおそらく自分だけに目が向かないだろう、自分だけが怒られることはないだろうという見込みを持っている。

③悪いことをしても仕方ないという集団の雰囲気

④集団の中で自分だけ違う行動で目立つことで仲間外れにされるんじゃないかという不安。

①社会的欲求

仲間に入りたいのは社会的欲求って、
人の持つ大きな望みのひとつ。なかなか逆らえない。

一番大きい社会よりも、身近な小さい集団が大事。

これにはいいも悪いもない。

だって、そう感じるように人ができてるから、
悪いのは次に出てくる「行動」

あっち行け

②群れの中にいれば自分だけに目立たないって見込み。

自覚しているかどうかは、小学校低学年くらいだと
無意識にやっていることが多いみたいです。

なんかのストレス発散のためのにやった問題行動が、他の子に影響して、行動だけが真似された感じ。

【学童期の子どもの問題行動】原因と対応のイロハ

てを差し出す

③悪いことをしても仕方ないって集団の雰囲気

これ、集団のなかに埋もれてしまっている間は
自分で気づいたとしても対処できない。

そもそも気づかない。

その集団が自分にとって全て、外れるわけにはいかないとき、気づかないようなストッパーさえ働く。

戦時下の日本、「戦時はダメだ」って分かってても
反対できなかったような感じです。

そこに取り込まれていたら雰囲気に飲まれてる状態だけど、集団が小さくて外からの力が働けばなんとかなります。

ジャム
中にいると気づかないパターンです

④集団の中で自分だけ違う行動で仲間外れになる不安。

悪いことだと分かっていても流されてしまう。

③の「集団の価値観に埋まった状態」は無意識に刷り込まれた状態。

こっちは「仲間はずれにされることへの不安
"分かってるけど出られない"状態。

同調圧力って、同じことをしないといけないような雰囲気のこと。

ーーーー


実は同調って、日本の文化も大きく関係してる

慎ましさや目立たないことをよしとする風土。
目立たないで集団のなかでは同じことをしましょう、って感覚が他の国よりも強い。

日本では子どもが小さい頃から
幼稚園・小学校・中学校などとても長い期間、
集団の中で生活を強いられて、仕方ない面もある。

いろんな友達

何度も言うけど、
集団に入っていたいってのは人間の自然な欲求

そして自然な性質。

いい悪いを決めるのは次に出てくる行動。

3.11の時日本中で被災者支援にやれたのは
いいことをみんなでできる力の例。

でも小さな集団で行われるヘイトスピーチとか、
破壊活動みたいな悪い方向にも転ぶ。

集団の一員として悪いことをしてしまう子は①~④
全部持っています。

全部持ってるってことは、
どれかを崩せば個人の道徳に従うって寸法です。

さらに言うと①は本能だから
②~④を崩していくわけ。

理由がわかれば対策を立てられますね。

ポイント

3.個人レベルへ持っていく~問題のある同調行動への対応策1

2章で書いた

②群れの中にいればおそらく自分だけに目が向かないだろう、自分だけが怒られることはないだろうという見込みを持っている。

これへの対策が、「個人レベルに持っていく」

集団と言っても子ども集団は一枚岩じゃない。

一人が「親に怒られたくない」みたいに
「やめようよ」と言いだし、
その声が多くなると集団としてダメな行動が抑制される。

同調行動の集団の部分を一人一人に切り離していく作業。

一人で

やることは単純で、一人ずつ捕まえて対応してくこと。全員検挙ってことです。

怒られている時に、
「なんで同じことをしたあいつは怒られていないのに、自分ばかり怒られるんだ」と逆切れする子、よくいる。

自分だけが怒られることはないだろうと、
タカをくくっているわけ。

一人にされた時点で通らない理屈だから。

まずは
"あなたがやったのは悪いことだから、
人を引き合いに出して怒ってもだめだ"
と教えましょう。

今怒られているのはあなた、人は人。

教えるべきこと

そういう時は勢いに押されて
「順番にあの子にも話をするよ」とか言うのは逆効果。

逆切れすることで「怒られている」という状況を、
少しでも自分の都合のいいようにしてるだけ。
中途半端に取り合わない方がよいですね。

自分のやったことについて、
悪いことと思うか問いかけてみましょう。

一通りいけないことだと叱ったり話をした後に、
どうしてやってしまったの?など改めて聞いてみましょう。

集団としてではなく、
集団と切り離されたその子の本音が聞けると思います。

集団でなにかよくないことをしている場合、
個人的に問題のある子が必ず混ざってます。

そういった子は主張のしかたも強く、
仲間意識を作り出す能力も高い。

友達関係も安定せず、
仲間から外れたり、
他の子を外したり自分も回りも振り回します。

学童クラブ側の集団へのアプローチの途中で、
回りの子が離れていくことも多くあります。

問題のある子に対しての個別アプローチが、
保護者への働きかけとともに必要になります。

対策ポイント1
  • 一人を切り取ったら
  • 誰かがやってるからなんて言い訳から切り離し
  • 悪いことは悪い
  • それをやればペナルティを受ける
仲良し

4.集団の雰囲気や秩序を作っていく~問題のある同調行動への対応策2

2章で書いた

③悪いことをしても仕方ないって集団の雰囲気

への対策を書いていきますね。

集団の雰囲気を同調圧力を利用して作るってこと。

同調圧力は、何度も何度も書くけど悪くない。
人の自然な性質。

怒ったり妬んだりみたいな感情と同じく感情は透明で、いい悪いを決めるのはその次に来る行動。

日本的ないじめが成立するのは、 加害者と被害者だけの関係だけが問題なのではなく、 それを黙認する傍観者の役割が大きいことを指摘し ている。

正高(1998)によると、いじめを傍観する層 が 10%だといじめは成立しないが、 30%が傍観者に まわるといじめの歯止めがきかなくなってくる。

大西(2015)は、小学校高学年と中学生を対象に行 った質問紙調査の結果から、いじめに関する否定的 な学級規範は、いじめに対する罪悪感を高め、いじ めの抑制につながることを明らかにした。

児童期における社会性の発達と規範意識の形成(PDF)
いじめ

要は「道端を歩いてても殴られないような、全体的な雰囲気を作る」

大人の言うことを守る中で、善悪についての理解と判断ができる ようになる時期である。

そのため、小学校低学年で の課題は、 「人として、行ってはならないこと」につ いての知識と感性の涵養や、集団や社会のルールを 守る態度など、 善悪の判断や規範意識の基礎の形成

(後略)

児童期における社会性の発達と規範意識の形成(PDF)

繰り返し"何がよくて何が悪いのか"を伝えていき、
道徳的なところを教えていく。

全員の前でダメなことをした個人を叱るのはよくないけど、

名前を伏せて

「誰とは言わないけど、禁止されてることをやる人がいます。始めにやる人より、悪いとわかってるのに真似をしてやる人の方が良くないと思っています」

「繰り返すなら~(どんなペナルティがあるか説明)」

悲しい

しつこく伝えていれば、子どもは素直なのと、
個人の道徳がだんだん育ってくるから、
良くない行動は少しずつ抑えられてくる。

悪いことする子が圧倒的な少数派になって、
同調圧力で悪いことができなくなってくるって寸法です。

※雰囲気が分からない発達障害の場合は完全に個別アプローチがいります。

同調圧力の利用はその子に釣られて真似する子をおさえる効果がある。でも雰囲気が分からない子がハブられる問題は別で対策が必要になってきます。

【バカにされる子】【見下される子】【からかわれる子】への支援とは?

5.みんなと同じじゃなくていいし、集団はそれだけじゃない~対応策3

2章で書いた

 ④集団の中で自分だけ違う行動で目立つことで仲間外れにされるんじゃないかという不安。

これへの対策を書いていきます。

早い話、その集団にこだわらなくていいんだよと。

友達

個性といいながら同調を強いる、よくわからない世の中。

不登校の子を一方では
「仕方ないよ、無理に行かなくていいんだよ」
その一方でしつこく訪問しては、
「ちょっとでも行ってみようよ」

PTA入会は任意ですって言いながら、入らないと不利益があって、強制加入と変わらない。

大人でも蔓延してるのを、
子どもには「合わせなくて大丈夫だよ」
って矛盾があるけど、

ちゃんと保証できればいい。
学校も別に行かなくていいし、
学童クラブなんかも留守番できれば不要な施設。

行きたくなくて暴れてるのを、
無理にいかせるから暴れる。

悪いこと

今の時代はもう集団じゃなくて個人へ流れている。

世界は学校だけじゃないし、
仲間もほんの数人のグループしかない訳がない。

ただ、子どもにどう伝えて分かってもらえるかは別問題。

小学校の高学年くらいになってくると、
友達が親よりも一番大切になってくる。

子どもが生きている人間関係の世界はとても狭くて、数人しかいない友達グループなのにそこから外されると

「もう誰も遊ぶ人がいない」
みたいに途方にくれたりします。

途方にくれる

いいグループならいいんだけど、
不安定だからどう転ぶか分からない。

一転して、その子にとって悪いグループになっちゃったら、

  • 本当にその仲間が大切なら、それはどうなの?
  • 悪いことを進めてくるのは本当の友達なの?
  • あなたが苦しんでるのに我慢してこの先どうなるの?

善悪の判断と、悪いことをした時のペナルティ、
グループから外れた場合の展望を
天秤にかけて葛藤してもらいましょう。

子どもは特に関わっている人が少なく、
経験も少ない。

今いる集団から外れるってのは相当の高ストレス。
世界がそこだけだからね。

でも子どものよさは、
いろんな人とすぐに仲良くなれるところ。

学童クラブみたいなところなら、
職員が間に入って遊ぶなどで
人間関係を広げてあげましょう。

広げる

6.まとめ~集団で悪さをすることへの対応3つ

同調行動について対抗する方法

個人を集団から切り離していくこと3章

集団の雰囲気をコントロールすること4章

集団に縛られることはないって教育5章

基本的に「集団」でじゃなくて、
そのなかの一人一人に根気よくアプローチしていくこと。

人数一杯いると面倒だけど、
やっぱり中心人物は一人か二人。
見極めてしまおう。

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