1.本来放課後は家庭での自由時間~学童の特性を考え、拘束時間になる帰りの会は必要か?
学童クラブは本来、自由に家で過ごしたり友達と遊んだりする時間に、親の都合で来させられている場所です。
学童がいかに楽しくても「家がいい」という子は相当数おり、"だからかわいそう"とかの話じゃなくて学童クラブとはそんな場所。
子どもたちは小学校でさんざん集団行動を余儀なくされて頑張り、最後には学校の帰りの会までこなして、ようやく解放されて学童クラブへやって来ます。

学童の子は一般家庭の子どもとは違い、放課後なのに拘束されているのです。
集団の場での最低限のルールは必要ですが、帰りの会など拘束される必要のない時間を、さらに拘束されると話は違ってきます。
そんな時間は、最低限のルールにすら含まれていない、余計なことなわけです。
決まりだからと行われる帰りの会、必要なのでしょうか?

2.集まる場面を利用すれば、帰りの会を廃止可能
学童クラブは集団生活の場なので、まとまる場面はあります。
- おやつの時
- 外遊びの点呼
- 帰りの会
- 避難訓練や行事
- レクタイム
クラブによっては宿題の時間もあるかもしれません。
おやつの時間
- 衛生環境を整えないといけない
- アレルギー児童など安全管理
- 片付け時間の確保
- 遊ぶスペースと共用なので効率的に場所を使うため
管理的な制約から、仕方ない部分も多くおやつはなるべくまとまって、集まって食べなきゃいけない。
2022年、折しもコロナの流行っている時期には黙食ルールあり、好きな時間に来て食べなって訳にはいきません。
おやつ時間は概ね15時前後なので帰宅する子もまだおらず、食べるときのマナーなど話すついでに、全体への伝達事項を伝える場にも設定しやすい。
帰りの会での「伝達目的」はここだけでも果たせます。

外遊びの時
- 子どもの所在確認
- 職員も限られてる中での安全管理
- 怪我をする可能性を減らす
1人だけいつまでも部屋に入らずに、外遊び続行は許可できず、一斉に動かさざるを得ない場面です。
外専任の職員が常時外にいれば融通がきくけど、そんな学童クラブは少ないと思います。
帰りの会で伝えるべき簡単な伝達は、ここでも果たせます。

行事など
行事も内容によるけど、やりたいって意見のでた行事をみんなでやる姿勢。
例えば避難訓練は子どもにとって面倒ごとの代表ですが、参加しないは許可できません。
その他レクレーションなど遊び目的で集まる場面は少なくないので、高学年に司会を任せるなどすれば、帰りの会の目的「クラブとしてのまとまりを持つ」は果たせます。
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3.帰りの会の目的は他でも果たせる
帰りの会の意味と目的は、2章でお話したように別途集まる場面を使っても達成可能です。
ということは帰りの会が無ければ、子どもがせっかく集中して楽しんでた遊びを、まだ帰らないのに中断して片付ける必要もなくなるのです。
クラブへの所属意識をもってもらう
集団での必要な態度を身に付ける
1日のメリハリをつける
伝えたいことを伝える
子どものやりたい遊びをやる
所属意識をもってもらう
別に集まらなくても、クラブへの所属意識って持ってます。

所属の意識を持つためには、別に何かを成し遂げる必要はありません。
連帯感をもって何かをした思い出や経験は大切だけど、帰りの会みたいな薄いところじゃ、そんなのは育たないと思います。

予定の周知や伝達事項
言った方が尊い気がするけど、学校の帰りの会みたいに連絡帳に子どもがメモるわけじゃない。
口で言って伝えたつもりなのは大人だけ、子どもは聞いたそばから忘れてるから予定なんて、ホワイトボードに書いたりして、掲示しとけばいいだけ。
それでも伝えたい大切なことをどう伝えるのかは5章と6章でお話していきます。

集団での必要な態度を身に付ける
学童の帰りの会で、「集団生活の態度を身につけて欲しい!」と言う支援員の方が稀にいますが、そんなのは学校でさんざんやっています。
支援員の指示に従う態度をつけさせる👈なんてのも、信頼関係構築に心を砕いた方がよほどいい。
学童来てない子は学校だけで十分、学童クラブにいる子がやらなくても良いのです。

ルールのために集団がある訳じゃないにゃ
うーん、哲学的
1日のメリハリ
学童クラブは帰る時間はバラバラ、登室する時間もバラバラ。
帰りの会ってだいたい5時だけど、先に帰っちゃって5時には半数以下しか残ってない場合もあり、時間が合わない。
この理由一点からでも、1日のメリハリをつけるための帰りの会は必要ありません。

子どものやりたい遊びをやる
高学年とか、帰りの会でゲーム進行など司会をやりたい低学年の子は少なくないですが、一方で少しでも長くレゴをやってたい子も多い。
全体遊びを強制的に帰りの会でやることもなく、レクレーションの時間を自由参加で設定したら良いのです。
発達障害があって切り替えが苦手な子は、遊びを強制的に切り上げると攻撃的になる場合すらあります。
1人職員がついて何度も何度も声をかけ、抱っこしながら帰りの会集団に入れて一緒にいるっていう、よくわからない状況ありませんか?
それで実施される帰りの会がどうでもいい内容、どうでしょうか?
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4.結論~帰りの会は意味がないので不要説
帰りの会の2大目的は「伝達事項・子ども集団の連帯感」ですが、帰りの会でなくても十分果たせるので、拘束時間だけが増える帰りの会は必要ないと私は考えています。
伝達事項について
学童クラブで全体へ周知することはあり、掲示しとけば良いと話したものの、見ない子もいます。
重大な案件は理解度を図りながら、注目を集めて話す必要があります。
「寄り道をしないようにみんなに指導しました」、みたいなな話もできない。
本当なら1人ずつ言えれば一番いいけど、無理だから省力化のためにいっぺんに伝えてるだけ。
本当は一人一人理解したかどうかを確認するためにも、なるべく5~6程度のグループに伝える方が確実ですね。
おやつ食べてる場面が相手も座ってるし、まだ帰ってしまう子もほとんどいないから、最適な感じです。

子ども集団の連帯感について
上級生が下の子をまとめる雰囲気を作れている学童クラブだと、毎日行われる帰りの会で連帯感を持ちやすい。
ですがそんな学童クラブは多くなく、むしろ高学年が場を乱すので指導員がその子らを叱る方が多いと思います。
いつまでも遅い子を待たないといけない。集まったら集まったで話が長い。
静かにできない子を見せしめみたいに叱ったりする。
それは子どもの利益になっているのか?
と問題提起をします。

無くしても不具合はなかった
毎日伝達事項すらないのに帰りの会の時間って理由だけで集めて、思い付きで何か話すか間に合わせのゲームやるのは無駄。
実際私が働いていた学童クラブでは、慣例として17時に帰りの会をやっていましたが、
それまでの遊びに区切りをつけて集めるのに一苦労。
集まっても話を聞かないでいつまでもしゃべってる、なんて様子。
発達障害などで切り替えの下手な子は、帰りの会で集まる前の片付けができずそこで荒れる。
どうやって帰りの会をやろうか?悩みの種でした。
そんな集まりならなくしましょう、伝達事項は別で伝えましょうとなり廃止したところ、むしろ子どもが落ち着いてきました。
5時に帰る子だけ5分前に並んで、帰り道に気を付けましょう系の事を言いつつ挨拶で帰す。
全く問題ありませんでしたよ。
全体へ本当に必要なの伝達事項があるときだけおやつの時に、ちょっとだけ待ってもらって話す。
予定系は掲示してるだけ。聞かれたら「あれ見て」予定の掲示を毎回指差してると、聞きに来なくなります。

5.それでも集まる時の雰囲気作り~2秒で注目を集める
帰りの会は要らないと結論を出したけど、それとは別に全体へ伝える場面はどうしても出てきます。
この章では、子どもたちを集めた時に話をするコツをお伝えしていきます。
ポイントは注目を集めて、その瞬間に伝えきること
注目を集めるのは、保育園では手遊び多用でOKですが、学童クラブじゃそうはいきません(^^)

学童でのコツは2秒で注目を集めてすぐ伝達する。
注目を集める遊びを使ってもいいけど、伝達事項があるときは多用しない方が○。
短時間しか持たない子どもの集中力が、遊びに持っていかれるから。
雰囲気作りの方法
- 一瞬の注目をさらう
- 静かになるまでただ待つ
- 一分遊びを導入
静かになるまで待つ、は条件付きです。
雰囲気作り、前提として怒って静かにさせるのは下策って、分かってますよね。
一旦収まっても慣れてきて、次はもっと怒らないといけないループへはまります。
第一、騒いでる一部の子のために他の子もついでに怒られて嫌な雰囲気になっちゃいます。
静かになるまで前に立って何も話さないのは、条件付きで効果あります。
おとなしい子ばかりか、10人までの少人数ならOKですが、発達障害があって静かにできない子がいたり、何人かまとまって騒いでいるような場合は効きません。
学童指導員が前にたったら自然に静かになる状態を目指す👈目指してもいいけどほぼ達成されないでしょう。
小学校みたいに机に座って教科書をだして、他にやることの選択肢が極端に少ない環境なら、前にたった先生を見るしかない。
一方学童クラブだと席はないし、隣の子とは近接、次なにやるかも分からない、そんな環境だから無理な話。

2秒で注目される方法
前置きが長くなったけど、2秒で注目を集められますか?5秒でもいいかな。
①「はいこれ見て」指先に小さい人形持って、一瞬見せてすぐ隠す
②どっちの手に入ってるか?を高速でやる
③「真似してください」一定のリズムで手拍子
④"なんのジェスチャーか"野球でバットを振る真似
⑤"なに食べてるか?"ラーメンをエアで食べる真似
⑥「なに食べてるか?」辛い表情をする
⑦わざと小さい声で話はじめる
⑧絵本や紙芝居を騒いでいても構わず読みはじめる
⑨右手あげて、下げて、左手あげないでみたいな瞬間ゲーム
30秒で思い付きましたが、何でもいいでしょ👆️
何でも注目を集めて、一瞬静かになるのを逃さず「はい、じゃあ~」急に本題にはいる。
そして集中力が切れるから、本題のなかにも注目の要素を入れる。これだけ。

6.必要なことを理解力がバラバラな学童クラブで伝える方法
全体指導は効率的ですが、個別に理解できない子はどうしても混ざってます。
小学校のクラスなら同じ学年だ差は小さいけど学童クラブは最大で6年の差、とんでもない差ですよ。
伝え方は、基本的には下の子に合わせていきましょう。
学年を分けてもいいけど、面倒ですよね。
ゆっくりめに話す
抑揚をつける
大袈裟に話して注目を集めながら
動きに変化をつける
話は手短に具体的に
倒置法で衝撃に話をする

話の内容の具体性
"ちゃんと手を洗いましょう"などのあいまいな表現は思っているよりも伝わりません。
「10数えて手をこすりましょう」など具体性が必要です。
伝える内容の可視化
伝達事項は多くても3つまで、2つ以上ある場合は紙に項目を書いて見せながら話していくのは効果的です。
前に立つ人がたくさんしゃべって全部伝えたつもりでも、結局最後の項目しか覚えてなかった、なんていうのは大人でもざらにありますね。
紙に書いておいたものを話のあとに壁に張っておくなどして、折に触れて繰り返し話をしていく。
その上で個別にも伝えていく、くらいしないと子どもには伝わりません。
話し方にはテクニックがあって、大人に通用するなら子どもにも通用します。
「この前ビックリしました!」みたいに話を始めると、なんとなく引き込まれますよね。
他には"質問から始める"とか。
👆答えは聞かなくてよくて、言いたいことを続ける。
人を引き付ける話し方はいっぱいあるので、いずれ別記事にしていきたいと思います。

7.帰りの会は学童でいらないけど、それでも全体へ伝える方法のまとめ
学童クラブの帰りの会の目的はすべて他の場面で達成されるので、やる意味は少ない。
放課後の自由な子どもたちの時間を無用に拘束するのはどうか?と疑問を投げ掛けました。(1章~4章まで)
実際に帰りの会を行っている学童クラブも少なくないけど、集めるのに一苦労、時には怒って集めたりして、なにやってるんだろ?
って思う人もいるでしょう。

それでも学童クラブは集団生活の場なので、集まって話をしないといけない場面もあります。
子どもを集めて必要なことを伝えるコツは
端的に言えばこれだけ。
今までやって来たけど冷静に考えたらいらない、やったらいいけどやらなくてもいいこと、保育現場には沢山あると思います。
時間は有限なので、省くことでできた余力を、本当に大事な所へかけてあげられたらいいですね。

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