言うことを聞かないのはなぜ?
「学童で職員の言うことを聞かない!」なんて記事を、興味本位でも見つけたあなたは
・悪ガキ共が勝手にして困る!
・子どもたちの歯止めが聞かない
・職員を馬鹿にしてる
こんな感じでしょうか?
私もヤンチャ系児童には手を焼いてきたのでよく分かりますよ(^^)
女の子が言うこと聞かないのは少ないけど、いざ荒れると男子以上に手こずるという・・
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【言うことを聞かない子どもへの学童職員の対応】についてお話していきます。
まず考えるべきは前提とも言える
✔大人の言うことを、子どもは聞かなければいけないのか?
を考えます。
なぜなら学童クラブは来なくてもいいのに制限の多い環境、いらないルールや取り決めが結構あるからです。
それを除いた上で、言うこと聞かない子へ
✔出てくる行動への対応
✔言うこと聞かない原因への対処
2つ分けて考えていきます。
とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
1.そもそも言うことを聞かせる必要はあるのか
学童クラブは健全育成の場、かつ育成支援の場です。
また学童クラブなんて本来は来なくても良い施設なので、制限は必要最低限にすべき。
ですが単なる慣習や慣れから、不要なルールがよく存在しており、それを守らせるために口うるさくなり、反抗されて言うことを聞かないループに陥ってる場合も少なくありません。
通常の社会で制限されていないことを、危険を避けるなど正当な理由なしの「学童クラブの中だから」というだけで制限されていること、あなたのクラブではありませんか?
例えば・・
①つ目のケース
帰りの会はみんな集まるので5分前に片付けルール。
片付けない子が無駄に叱られて荒れたり、切り替えが難しい子にわざわざ人をつけて行動を促したり。
👆帰りの会がない施設ではこんなことは起きないのです。
②つめのケース
道徳的な事を教えたくて話をする、子どもは聞かない。
軽微なトラブルで子どもの非を明らかにして無理やり謝らせる、謝るまで解放しない。
👆謝る・謝らないは子どもの自由で、謝らなかった結果どういう不利益が出てくるのか経験も大切です。
③つ目のケース
よくある「話を聞きなさい!」で聞かない。
👆聞かなくて不利益を得るのは本人だけ、後から損して「聞いてない」と言ってきたら、次は聞きましょうねと今回は不利益を受け入れてもらうだけ。
④つ目のケース
片付けたくなくて、静かな子だけ片付けて勝手な子は逃げて別の遊びをしてしまう。
次どうなるかのペナルティを伝え、その通りにする。
「片付けしないならその子だけ使えなくなります。学童クラブのものはみんな気持ちよく遊ぶために出してるので、ルールは私が決めます。」
もちろんマナーや道徳など必要なことは伝えるし、危険防止や飛び出しなど管理面で守らせることもあります。
ですが必要ないルールは見直すと出てくることと、言うことを聞かせるにしても聞かせ方があるという話。
言うことを聞かない!と困っている支援員は、
●聞かせる必要ないことまで口出している
●怒るだけとか効かないパターンを毎回繰り返すので、同じ「言うことを聞かない」反応が返ってきてる
こんな状態がとても多いのです。
2.言うことを聞かない理由
子どもが学童支援員の言うことを聞かない理由、いくつがあります。
●理不尽な指示や口うるさい大人への反抗
●特定の大人を信頼してない
●感情や気分の一時的なゆらぎ
●大人の指示が伝わってないか発達障害の特性
●学童クラブ外のストレス反動
●行動パターンの慣れ
あなたのイメージしてる「言うことを聞かない子」は、上のどれに入ると思いますか?
理由を知って対応するのが基本なので、確定でなくとも仮説と当たりはつけておきましょう。
2012年の書き込み
毎日出席する児童は35名ほど。指導員は3名。 そのうち核となるのは2、3名ですが、つられる子がだんだん増えてきています。
立ち歩く、部屋の中で走る、物を投げる、暴言・・・などなど学級崩壊状態、 ストレスを学童で思いっきり発散しているかのようです。
大きな声で叱ると静かになりますが一時的です。 このままでは、いい子にしている児童に気の毒です・・・。 指導員も疲れきっています・・・。
ヤフー知恵袋
1つ注意点ですが、言うことを聞かない理由として「私、なめられてるから」という方がいます。
しかし保育において「舐められている」は間違ったダメな感覚なので、これらの理由には含まれていません。(4章でお話していきます)
以下では言うことを聞かない理由を、個別に軽く触れていきますね。
2-1.理不尽、口うるさいへの反抗
大人が理不尽な押さえつけや上からの強制力を振り回している場合、それが「言うことを聞かない態度」として返ってきます。
押さえつけには反発されて当然。
と思っていても、同じ言い方を自分がされたらどう思うか?
よく振り返ってみると反抗されても仕方ない、という場合も多いと思います。
理不尽なルールとは、さっき挙げたような帰りの会などいらないルールが多すぎると、指導員も口うるさくなる回数が増えます。
2-2.信頼されてない
他の人の言うことは聞くのに、私の言うことは聞かない理由がこれ。
子どもが「この人は、私の言うことを聞いてくれない」
または学年が上になれば「表面的にちょっとしか聞いてくれない」と特定の支援員に感じたら、お返しとばかりに大人の話も聞かなくなります。
屁理屈は聞かなくてOKでうまく切り返せば良い話ですが、
切り返しの記事
基本的に子どもではなく人として誠意を持った対応をしないと、特に難しい子どもとの信頼関係は築けません。
難しい子でも基本は押さえて信頼関係を築くにはこちら
【子どもとの信頼関係の築き方】 憧れさせるより楽な5つの超具体的方法
2-3.気分や感情の一時的なゆらぎ
子どもは感情の生き物、話を聞くときもあれば気分で聞かないときもあります。
普段は素直でも、楽しみなことがあればそっちを優先して、「面倒だから」言うことを聞かないこともあります。
別に子どもに限りませんが。。
たまにのことで「言うこと聞かない!」と捉える支援員は仕事辞めたほうがよい、高圧的な育成態度と思うので、改めましょう。
あなたは大丈夫と思います。
2-4.伝わってない、発達の特性含む
言うこと聞かない以前に、こちらの言ってることが伝わってない場合も学童では多いもの。
聞いてるようで右から左、よくあることです。
またADHD系は普段と興奮時の落差が激しいので、単なる反抗かと思いきや特性が隠れていることがあります。
聞いてるようで思い込み、不注意からの理解してない👈勤務経験を10年積んでも、その子の特性を測りかねるくらいです。
理解できないのに叱られると、それが叱られ慣れに繋がります。
【ADHD(注意欠如・多動症) 】学童で伸ばしつつ問題を減らす支援
2-5.他でのストレス反動
よくあるのが、学校や家でのストレスを学童で発散させているケース。
学童クラブに来たくないのに親に言えず、学童で勝手に振る舞う感じです。
私が昔関わったのは、活発な2年生男子が家庭で親が厳しく、本当は学童クラブやめて自由に過ごしたいのに親に言えず。
そのストレスを指導員の制止に関わらず下の学年のやりやすい子へぶつけ、やられた子の保護者が出てきて大きな問題となりました。
学童外のことが原因なのに学童へ持ち込まれること、結構ありますよね。
2-6.行動パターンの慣れ
ここまでは理由がはっきりしていますが、行動パターンの慣れとは理由が関係なくなった状態。
●この人が言うことは聞かない。
●この人なら聞く。
●怒られたら逆ギレする。
同じ行動を繰り返しているうちに、子どもは簡単に全てパターン化してしまいます。
3.対応は理由と行動を分けて考える
言うこと聞かない子への対応は、出てきている行動への対応と理由への対応の両面が必要です。
どちらかだけでは、状況は改善しません。
3-1.言うこと聞かずに出てくるダメ行動への対応
言うこと聞かないけど、やはり聞かせないといけない行動、
・危険行為を行う行為の禁止
・他人を馬鹿にし、人格を蔑む行為の禁止
・脱走など管理的に許容できない行為の禁止
こんな行動には人の手を借りてでも譲ってはいけません。
言うことの聞かせ方は工夫をして、怒鳴ってやめさせるなど子ども側の慣れが出やすい対応はやめておきましょう。
特に上の子が下の学年へ意地悪はイジメと同じ、これを許すのは学童クラブがある意味がなくなります。
どんな方法や言葉が効くのかは子どもによりますが、厳しくして反発されるを3回繰り返したらその方法は合わないので別のやり方を模索しましょう。
その他の
・全体への行動の邪魔
・他の子への示しがつかない
などは大人側の勝手な都合なので、無視しておくか騒ぐ子へ一人つけるかで対応します。
3-2.言うこと聞かない根本的な原因への対応
とりあえず困る行動へ対応しつつ同時に、原因へアプローチしていきます。
✔発達障害で理解できない場合は、合理的配慮として全体へ話した後で個別にも確認してあげる。
✔信頼関係がないと思うなら築く努力をする。
信頼の大切な要素に、子どもへの誠意があります。
誠意があるように見せるでもOKで、譲るつもり無いけれど、
申し訳ないけどそれは聞けないんだよ、ほんとにゴメン、今は聞いてね。
譲歩した感じを出すとうまく行きます。
①学童クラブ外の問題が絡んでるなら、信頼関係を築いた上で
・学童に来たときは夢中になれる遊びを思う存分してもらい、ストレスを忘れさせる
・家庭や学校と連携してストレス源の軽減。
学童で勝手に振る舞いトラブルが絶えない場合、学校で同じ子どもと接するなら必ず引きずっていきます。
学校との連携はしやすいでしょう。
さらに学童クラブの環境自体が合わない子も少なくないので、学童に引き止める方向でのみ考えていると対応が噛み合いません。
3-3.どうしても駄目なら
何をしても傍若無人、他の家庭からのクレームも絶えないとなれば退所処分というのもやむを得ないかも知れません。
民間学童クラブで一人がクレームのもとで他の顧客が離れていくなら普通にあること。
でもまあ営利団体は厳しいですが、公的な学童クラブだと退所処分なんてあまり聞きません。
障害児受け入れでの同意書を取ったり、父母会運営の民営学童なら規約に盛り込めると思うので事前に予防線を張るのも可能だと思います。
4.舐められてる!という間違ったマインドに注意
舐められていると思っていると、その反動で
●言うことを聞かせなければと、意味のないところで頑張りすぎる
●なんで言うことを聞かないんだ!と怒りが湧いてくる
●言うこと聞かないのね、私舐められてるからしょうがないわ、と卑屈になる
●強制的に〜させる方向の思考になる
👆これらの内どれかになるので保育現場にはそぐわず、学童クラブ支援員のマインドとしてはズレてしまいます。
舐められてる、舐められてないなどの思考の型にベテラン保育者でも陥っている方がいますが、この記事をここまで読んだあなたはこの際無くしておきましょう。
【なめられない保育】は学童クラブではダメ 威圧/支配に繋がる危険な感覚
5.言うことを聞かないで、困るのは誰か?という視点と保護者連携
攻撃的な態度には
大人「今日は外遊び行けないのよ」
子ども「なんで、なんで」
大人 理由を説明
子ども「なんで、なんで」
こんなのに対応してると、だんだんイライラしてきます。
ですが自重するために、困るのは誰か?の視点を持つと効果的です。
●言うことを聞かなくて損をするのは本人
●親が知れば怒られるのも本人
●他の子へ当たればその子の親が心配して出てくる、本人が困る
必要な声掛けは本人に分かるようにしている。
なお反抗して他児へ害をなす、結果的に困るのはその子の問題、しいては家庭の問題です。
学童クラブは支援している立場であって、親が果たすべき責任を丸ごとかぶる立場ではありません。
現場指導員の責任だと思い込むと、私がやらないといけない、使命感に駆られて言うことを聞かない子への当たりが強くなる場合もあります。
ですが最終的な行動の責任は本人と家庭。
このように精神的に分離すると、俯瞰して冷静に対応できるようになります。
また責任の所在は明確にしなくても社会通念上当たり前ですが、お門違いなクレームを入れてくる家庭はそのへんを分かってないので、今後のためにも教えていくのが必要になります。
そんな家庭は学童クラブを退会したあと、地域で孤立していくからです。
【問題児?気になる子の保護者支援】学童で子ども課題の伝え方/タイミング
6.学童で「言うことを聞かない子への対応」まとめ
いかがでしたか?
言うこと聞かない!というのは大人の一方的な思いが強いので、視点を変えることが必要です。
①そもそも言うことを聞かせる必要はあるのかを考えて、ルールや環境をを見直す
②良くない行動には対応します。
③理由がわかれば対応します。
理由には「頑張って信頼関係を築く」など支援員の個人的な努力も含まれ、感情的になると解決が難しいので、行動と理由の要素に分けて対応してみましょう。
また子どもの責任は、全てのケースで最終的には家庭の問題になる、とわきまえておくと第三者として支援する立場で冷静に対応できます。
大人と子どもでも人間関係なので、双方のせめぎあいが基本となり大人からの一方的な圧力をかけても上手く行きません。
参考になれば幸いです。
ありがとうございました
よければコメントなどいただけると嬉しいです👇️
本の紹介👇️
「そもそも言うことを聞かせる必要はあるのか?」というこの記事の前提に繋がる話が読めます。
保健室の先生として、長年子どもたちを見守ってきた著者。初めて指導員になった学童クラブで、おやつを落とした子から「てめえらが掃除すんだろ、拾えよ」と暴言が。
第二の家と言われる学童で、学校と全く違う姿を見せる子どもたち。暴言にこめられた子どもたちの求めるものとは? からだと心を解き放つ関わりを探ります。
楽天書評より
静かだったら、学校と同じじゃん | ||||
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文中で紹介したリンク👇️
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
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