1.利用者と職員の交際ってありですか?
障害者施設の利用者と職員の交際ってありですか?
こんな質問がヤフー知恵袋にありました。
そしてアンサーをみると
・・
実際にそういった相談はここにも幾つかありまますよ。つい最近もありました。ただ、職員と利用者という立場の違いから、みんな悩んでいるようです。
最近相談があった方は利用者の方が施設を退所されて就労されるので、そのタイミングで付き合う予定だと言っておられました。(後略)
ヤフー知恵袋
別に普通にありです。 職場結婚みたいなものですから社会一般で普通にあります。
ヤフー知恵袋
敢えて言います。
相談してる人が職員って言っても、やめようと思えばすぐ辞められるバイトかな?
そうじゃなきゃこんな質問すら出ないと思います。
アンサーも視点がズレた素人の答えだし。
圧倒的に「悪い」
それでも恋愛したいなら
仕事やめなよ。
それならできますよ。
または利用者が完全に利用者枠から外れたなら可能性はあります。
職員として悩んでる場合は無視していいし、参考にもなりません。
おそらく回答者は福祉職ではない
とボロクソに言っちゃったけど、もし利用者が同じ疑問をもって、どう思ってもそれは自由。
"職場結婚みたい"ってのは、利用者から見たら別におかしな感覚じゃないからです。
でも職員側には越えられない壁があります。
まあ厳密に言えば退職したり、ひとつ目のアンサーみたいに利用者が利用者じゃなくなった場合には越えらますが。
仕事って、バイトでもなけりゃそうそう辞めないでしょ。
アニメでよくあるセリフ
そんな感じですよ。
理由は次の章で。
2.福祉の倫理規定~プライベート関係が福祉でダメな理由1
プライベートな付き合いがダメな理由は、ズバリ福祉職としての「倫理規定」があるからです。
保育や介護とか福祉でもダメですが、福祉じゃない国家公務員にも倫理規定を見つけました。
一 職員は、国民全体の奉仕者であり、国民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し、職務上知り得た情報について国民の一部に対してのみ有利な取扱いをする等国民に対し不当な差別的取扱 いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならないこと。
国家公務員倫理規定
仕事で知り合った人とプライベートな関係はNGってこと。
"不当じゃなくても公正にする必要がある"、文章は公務員ですが、福祉職でも同じ。
PDFの続きを読むと"利害関係にある場合は特に禁止"となっています。
福祉で支援つまりサービス提供する職員と利用者なんてのはもろ利害関係なわけです。
福祉って、家政婦みたいに営利目的で一人のために働いてるわけじゃなく、公平性が仕事の大事な大事な要素。
そこにプライベートな恋愛とか友達でも、個人的関係を持ち込むといっぱい支障が出てきます。
自分と相手がよけりゃいいじゃんってならず、施設の存続にも関わるかもしれない事項。
医療とか福祉じゃない営利団体とかは知りませんよ。
福祉でも「うちはその辺は緩いのよ~」みたいになってる施設は、多分名前だけ福祉施設。
趣味的な人助けみたいな仕事なので、そこも外れます。
NPO法人など、まだ存在しないけどニーズがある福祉っぽいスキマ事業を独自に展開している場合、などは緩いかもしれません。
ところで
ミスターインクレディブルってヒーローが悪者やっつけるみたいなアニメ映画あるんだけど、見たことありますか?
いいことをしてるんだからいいんだ!
みたいに悪者捕まえるために町とか壊して、法的に罰せられるシーンがあります。
ルールがないと結局独りよがりって話。
福祉には社会福祉士倫理綱領が有名だけど、
職場ごとにも設定されてるのが普通です。
3.倫理規定の視点で付き合いOKにしたらどうなるか?
「利用者と恋愛したい」と、施設長が相談を受けたとしましょう。
そこでの答えが「本人同士の問題だから」みたいな本人判断とか、「まあいいんじゃない」みたいに施設長のお墨付きをもらったから大丈夫になる施設。
その末路を書いていこうと思います。
職員個人が、特定の利用者に入れ込んだ場合。
分かりやすく職員と利用者が、その立場のまま恋愛関係になったとしましょう。
付き合っている間は、他の利用者から見たら
やけに仲いいわね。
えこひいきが甚だしいわね
福祉の職員には、特に公平性が求められます。
それがまず崩れる。
そもそも好きって感情からして怪しい。
なぜなら福祉の利用者って悩める人。
仕事で優しくされたら、それを好意と勘違いする人もいる。
私だめだわ。
みたいに。
そして支援者の方は、「この人に必要とされることに、生きてる意味を見いだす」みたいに入れ込む。
一連の事態を放置しておくとどうなるか・・
完全にお互いに依存した状態になります。
互いの傷をなめあって、慰めあって寄りかかり、自立してない。
👆これ、共依存っていいます。
精神が崩れます。
共依存者は、相手から依存されることに無意識のうちに自己の存在価値を見出し、そして相手をコントロールし自分の望む行動を取らせることで、自身の心の平穏を保とうとする
ウィキペディア
共依存についてはあるいはこちらの記事から👇️
付き合っている間はまだいいかもしれない。
でも恋愛から結婚に至るなんてほんの一握り。
いつか終わりになる可能性も高い。
そうなった場合でも、職員としては職場は簡単には変わらない。
別れたのが喧嘩別れだったら最悪ですよね。
職場での立ち位置もなくすでしょう。
さらに職員には守秘義務も発生しますが、福祉職なら破ったらクビレベルの縛りです。
付き合うってのは、相手を知りすぎちゃうわけです。
うっかり人にも話せない。
人に話そうものなら、守秘義務違反で施設の信用を傷つけたと、職場は解雇+訴訟を起こされる可能性すらあります。
恋愛を例に出したけど、プライベートな関係はひいきにしちゃうって意味では全部同じ。
個人的に職場の職員と利用者の形で知り合って、その延長でプライベートな友達になっちゃうってのも危険です。
他にもプライベートまでその利用者との関係が続いた場合、出てくるデメリットを挙げておきます。
✔他の利用者から特別扱いをしていると疑われる
✔サービスにおいて公平性に欠けると言われても反論できない
✔切りたくても仕事上の付き合いは続くので切れなくなる
✔休みが休みでなくなり、ストレス過多になる
✔他の利用者からしたら、自分の情報が知られているのではと疑われる
✔この職員はよくしてくれるけど、他の職員はしてくれないなど同僚に迷惑が行く
今はSNSで簡単に日本中に情報が広がるので、どうなるか分かりませんよ。
恋愛関係までいかなくても、学童クラブや児童館では・・
子ども相手だと慣れすぎちゃったり、子どもだからいいかな、みたいについ甘くなりがち。
仲良くなりたいなあって思いから、プライベートでやっているゲームのデータを交換しようとしたり、友達感覚で関わろうとしちゃう。
特にアルバイトの学生なんかはありがちです。
冒頭でも触れたけど、家出の中学生をよかれと思ってかわいそうに思った職員が無許可で相談もなく自宅に泊め、大きな問題となったケースも聞いたことがあります。
場合によっては訴訟となり、事業所の存続も危ぶまれる可能性すらあります。
ちなみにそのケース、
- 本人はもちろん免職
- 上司は年経途中で強制異動
- 施設長は責任取って免職
- 被害届出されて刑事罰
たった一度でもこの通り。。
4.恋愛感情では転移が起きる~プライベート関係が福祉でダメな理由2
転移って、テレポートでもないし、病気が移るみたいな話じゃないですよ。
精神保健的には、利用者が支援者に特別な感情を抱くこと。
転移って専門用語があります。
支援者のほうが、特定の利用者が気になって仕方がないなんてのは逆転移と名付けられてる。
両方とも自覚をして対処すべき現象です。
って教わるはず。
知らないとはまっちゃう人もいて、「利用者と付き合ってらダメなんでしょうか?」みたいな疑問が湧く場合もある。
支援者のプライベートまで入り込まれてしまうのは。福祉の専門家としては失格の部類。
転移って福祉を勉強していれば必ず出てくる程度の知識だけど、バイトだと知らない方も多いでしょうね。
学童クラブなんかだと知識不十分な人も多いので、知らない人も多そう。
放課後児童支援員の研修にも出てなかったです。
保育士だと精神保健のカリキュラムで習う。小学校の教員免許だとどうなんだろう?
知らないからと言って放置できないから、現場の管理や教育も必要になってきます。
転移と逆転移のダメさについて、心理の専門サイトにも👇️
この「転移」「逆転移」のことをカウンセラー側がしっかりと理解していないと、援助関係がそれはそれは大変不健康で、かつ、破壊的なものになってしまう危険性があるのです。
(中略)
カウンセリングオフィスのブログより引用
「クライエントもカウンセラーも、合意の上で恋愛関係や性的関係へと発展していくのであれば、何が問題なのか?」と思うかも知れませんが、職業的な基本的倫理に反しているのが、実に大きな問題なのです
カウンセリングを生業とする心理仕事や精神系の医療でも多い話です。
医者や看護師はもれなく転移は知ってるので、そうはまらないと思いますが、弱さを持った人間だからわかりませんね。
個人的な感情から、入れ込みすぎるってのは恋愛に限らない。
あの子、かわいそう
みたいな動機でも一緒。
これは逆転移ですね。
それで入れ込んで頑張っても、所詮他人だから報われず、支援者が燃え尽き症候群にもなるかもしれません。
【燃え尽き症候群~学童/保育/福祉の仕事】人のため100%はダメ
5.利用者から変なアプローチを受けないための防衛や断り方
プライベートな関係を職員として利用者と作っちゃうのは、ダメってお話してきました。
その断り方は
ダメなんですよ~。
これだけね。
贈り物とか、もろ個人的な付き合いじゃないですか。
断りにくくて断れないなら、「施設としてみんなでいただきますね」
個人的に受け取っちゃうのはアブナイアブナイ。
みたいになって、他の人へも飛び火する。
まあ大人なら納得してくれても、子どもはちょっとだけ難しい。
子どもがちょっと作ってくれたのを受け取らないのも、今度は子どもの成長や信頼関係にも関わってくるから無下にできない。
折り紙とか絵とかはいいんだけど、"保護者から子ども経由でなんかくれた"みたいなのもたまにある。
子どもがあげたいって
嬉しそうに選んだんですよ~
みたいな旅行のお土産とか。
軽微なものなら、「もらっちゃいました」みたいに上司にでも報告しとくのがいいと思いますね。
最近気を付けないといけないのはSNSみたいなところ。
施設で付き合いがなくても、その施設利用者関連の掲示板などがいつのまにかできているのも少なくないこと。
そして「ダメダメ」って現場で管理してても、同僚や上司も見えない。
職員自身が本名でブログとかツイッターやってる場合とか。
その職員に好意を持っている利用者が、ネット上でアプローチをかけてくることもよくあることです。
リアルでも安心はできません。
職場の近くに住んでいると、どうしてもプライベートで出会う確率が上がっちゃうし、プライベートのちょっとした行動も知られるのは、気が休まらないですよね。
"場合によったら引っ越す"くらいが必要かもしれません。
アルバイトは施設近くに住んでいる人の応募も多い。
プライベートな付き合いダメダメって言ってても買い物いけば利用者と出会う。
マックで食べてたら、利用者が隣に座ってくることもあるかもしれない。
線引きは「もともとの知り合いか?」「その職場で仕事して出会ったのか?」
法人がたくさん施設を持っているなら、少し離れた施設で働いてもらうなどの対応もしてもらえる。
それが無理な場合には、注意することが少し増えてきますね。
挨拶や道端で数分話すくらいはしょうがないけど、店に入ったり、公園のベンチで座って話し込むとか。
この辺はさじ加減だと思うけど。
管理的な立場からは人の行動は制限できないので、罰則ありきで規制してもいいくらいです。
本人も施設も相手も守るためにね。
6.プライベートでも付き合いたい抜け道
ここまでさんざん、利用者と職員のプライベートな付き合いはダメダメってお話してきました。
だけど、それでも付き合いたいってのもあるかもしれません。
支援の度合いが軽い、児童館に来た高校生とかの中にはとってもいい子もいる。
相談に来た場合も、普段はなんともないけど"たまたま"やって来ただけみたいな場合とか。
人間的にも魅力的な人は
いっぱいいますよね。
まあ高校生とかの子ども相手は、児童福祉法で別に縛られるけど、
保護者抜きで大人としてプライベートで関わるってのは超危険だから、無資格ですぐやめるバイトじゃなけりゃNG一択。
いや、職場からも施設信用を傷つけたって訴えられる可能性考えたら、バイトでもダメか。
完全に個人ですべての責任を抱え込む覚悟をもって、職場からも訴えられたり首になる覚悟を持って、秘密で付き合うなら個人の責任で。
そこまでいくのは恋愛感情くらいだと思いますが。。
ただ自分がその覚悟を持ってたとしても、相手は一般人なのでどう思ってるか。
心変わりだってあること。
結婚しても最近は離婚率も高いですよね。
相手があることは人に依存することがとても多くて、自分のコントロールから簡単に離れていきます。
仕事をやめて相手も利用者でなくなれば、守秘義務以外の縛りはなくなる。
自分が職員だけど、どうしても昔からの知り合いでも何でもない。
施設で知り合った利用者と新規でプライベートで付き合いたいって場合は、仕事やめるのは前提条件かもしれません。
7.福祉の職員と利用者の恋愛とかのまとめ
福祉の職員と利用者のプライベートな関係は二つの理由からダメって書いてきました。
介護や保育、学童クラブでもそうだけど福祉職っての。
公平に接してるんだけど利用者からしたら
贔屓してもらってるって思わせる技術を持ってる人が、上位のベテラン専門職員です。
本当に特別扱いしちゃうとか、その先のプライベートまでいっちゃうのはエセ職員。
プライベートでは、できるだけ利用者とは関わらないようにしましょう。
仕事は仕事。
違う立場で出会っていたら友達になれたかも知れないけど、ここで出会ったのは仕方がないって割りきり。
仕事として福祉を選択したのなら避けられないこと。
どうしてもその方と付き合いを持ちたいのなら、その職場を諦めることが前提になるってことです。
文中で紹介したリンク👇️
学童クラブ職員の悩みはだいたい
● 職場の人間関係で悩む
● 子ども対応のノウハウを知りたい
● 収入面や将来性に不満や不安あり👆これらを解決するには転職かスキルアップ。
転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
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