細かいミスを繰り返す、話聞かない、打たれ弱い学童クラブ同僚支援員は大人の発達障害かも
「大人の発達障害」、学童クラブで一緒に働きづらいと思う同僚の何人かはそれを抱えています。
なぜなら子どもの頃診断されなきゃ、働き出すまで本人すら自覚しないケースがたくさんあるから。
加えてHSPという特性もよく知られていて、そんな人は真面目に働きたい思いとは裏腹に、刺激の多い子ども現場でストレスを溜め込みます。
実際に病んで辞めていった方も何人か見てきました。
東大出身 理系保育士ジャムです。
「大人の発達障害」「HSP」、一言で言っても特性は様々ですが、
ADHD
- 落ち着きがない
- 細かい不注意を繰り返す
- 仕事をいくつか平行してできない
- 頑張っているようだけど抜けてしまう
ASD
- 融通が全然効かない
- こだわり半端ない
- 周りが全然見えない
- コミュニケーションがうまくいかない
HSP
- 意思疎通ができない
- 想定外の反応が返ってくる
- 細かいことを気にして動きが悪い
- たびたびフリーズする
👆こんな感じの人が同僚にいませんか?
子どもじゃなく大人に手ががかりますよね。。
でも一方で、適切に配慮すれば問題なく働いて貴重な人材になってくれる方も少なくありません。
世の中にそんな人はゴマンといるので、特性とともに、効くとされている対応も知られています。
その辺りをキャリア20年以上の視点から、課題のあるように見える同僚と一緒に働く方法、というお話をしていこうと思います。
目次
1.同僚支援員に課題があるように見える時、よくあるケースと問題の本質
- 1-1.同僚に苛つき、相手に問題のあるケース例
- 1-2.問題の本質は「言えば変わる」などの期待
- 2-1.一般的な大人の発達障害やHSPなどの特性を知っておく
- 2-2.通院を勧めて本人にも自覚してもらう
5.まとめ
1.学童クラブ同僚支援員に課題があるように見える時、よくあるケースと問題の本質
1-1.同僚に苛つき、相手に問題のあるケース例
学童クラブで動きの悪い同僚へ苛ついたこと、一度や二度じゃないかもしれません。
ケース1
見てる子の中の一人が泣き出したとして、その一人にだけ構って他を放置、他は走り回って友達同士ぶつかりそう。
すこし遠くで気づいた保育士が駆け寄って注意。
見ていてください!
ケース2
期限のある仕事をいくつか頼んでおいたら、相談も何もないまま期限だけが過ぎる。
聞いてみると、
過ぎてましたっけ?
なにもやってないの!?
と慌ててフォローに入る。
他にも、「忘れてました」「抜けてました」みたいな凡ミスが目立つ。
ケース3
いくら注意しても整理整頓できず、メールボックスはいつもいっぱい、書類が奥の方でシワシワになってる。
ロッカーを開けると物が落ちてくるし、人の場所まで荷物が侵食してくる。
これらの何人かは大人の発達障害を抱えています。
また軽く注意したつもりが相手は大きく落ち込んだり気にして、何ヶ月も覚えていて根に持ってる。
上司を通じて
「あなたと一緒に働くのが辛い」
って言ってますが、
何があったんですか??
躁うつ傾向にある方、HSP系の小さなことを気にしすぎてしまうタイプ、いろんな人に出会いますが、
子どもに関わるのが仕事の学童クラブで、同僚の支援員がそんな感じだと大変ですね。
歳の多い方には特性+性格的な問題が融合して固定され、対応不可能に見える方もいます。
最悪。最近入ってきた元中学教師の支援員が私の口の利き方が悪いと罵詈雑言大声でいきなり怒鳴ってきた。
それも学童とマフラー編みしている所で。子どものいるところではやめてください、と訴えてもキレてしまったその支援員は止まらず怒鳴りちらし隣の部屋から慌ててきた支援員に事務所へ連れていって・・
ツイッターより
辞めてもらうしか方法のない方も実際にいます。
一方で配慮や対応すれば部分的にでも働ける方のほうが私の経験上、遥かにたくさんいます。
【そりが合わない人と働くには?】学童保育現場は人間関係悪くなりがち
1-2.ハンデを抱えてる同僚、問題の本質は俯瞰できてないことや「言えば変わる」などの期待
大変な問題のある同僚に当たると、苛ついたり、どうにかならないか?と悩んだりするのが普通です。
学童クラブは子ども・保護者相手が大変なのに人手が足りない、余裕のない現場ばかりなので尚更。
そして同僚のアラが気になりだすと一挙一動がイチイチ目に付いて仕方がなく、目で追ってる自分に気づいて自己嫌悪に陥ることも・・
仕事したいのに、
なんで大人のサポート
せにゃならんの?
しかもADHD系の人は人懐こいから、子どもには人気な人が多い。
それで学童クラブだと遊んでるだけになり、管理的な仕事は自分へ回ってくる。
叱り方とか技術はいるので本当は仕方ないけど、相手への不満も相まって
「あなた舐められてるわよ」
とか言っちゃいそうになる。余裕ない現場だとね。
【なめられない保育】は学童クラブではダメ 威圧/支配に繋がる危険な感覚
そうなると本人にとっても辛い。
この状態、相手の問題ではなく既に自分の問題にすり替わっています。
どう考えても相手が悪い!!
と客観的に見れるケースも多いけど、過剰に引っ張られてしまうのです。
こうなってしまう問題の本質は、あなたの心構えとして
●自分が動けば相手が変わるという考え
●何とかしてあげたい、と思い過ぎてしまう
👆どちらかを「私が頑張れば好転する」という期待とともに持っていると、いざ思い通りにならなかったときに
- 落胆
- 怒り
- 悲しみ
- 早く辞めて欲しい
負の感情ばかり出てきます。
相手は相手、あなたとは違う
課題を分離した上で、すこし斜め上から俯瞰するような心構えで冷静になることが大切です。
【人に期待しないアドラー心理学】人間関係で悩まない重要マインド
2.具体的な解決の前に特性を知り、通院を勧める
2-1.一般的な大人の発達障害やHSPなどの特性を知っておく
学童クラブ同僚支援員の課題が気になりだしたら、特性を疑ってみましょう。
発達障害と診断されず、学生時代は「変わり者」と受け入れてもらっても働きだしてから問題が頻発して明らかになるケースがあるので、
自覚してない場合も多くあります。
ASDだと思い込みで否認しても、裏ではできない自分に悩んでることもあるくらい。
ADHDの保育士なんて…。
今年から保育士として働き始めた21歳・女です。
自分なりに一生懸命働いてきたのですが、最近問題が見つかりました。
わたし、ADHDという障害でした。病院で診断されました。症状は軽度なものです。
ADHDとは、最近大人になってから発覚することの多い障害なのですが、まさかわたしがそうなんて…。(後略)
ヤフー知恵袋
例えばADHDの特性や傾向
・同じミスを何度も繰り返す
・時間をかけて話しても効果なし
・うわの空のように見える
・落ち着きがない
・回りの状況と全然違うことをする
・マルチタスクが極端に苦手
ASDチェックリスト
【HSP HSS型HSP HSEとは】障害や病気ではない過敏な方の基礎知識
これらを知識として知っておくと、単に苛ついたり愚痴を言うだけでなく、理論的に疑うことが出来ます。
2-2.通院を勧めて特性をハッキリさせ、本人にも自覚してもらう
同僚支援員に大人の発達障害などの疑いがある場合、具体的にやれることは
①通院をしてもらうなどで特性をハッキリさせる
②通院するならできれば上司が付き添う
③情報を共有し、必要なサポートを考えてみる
一番いい流れはこれですが、最も大切なのは本人の自覚です。
大人の発達障害とか、認めたくない感情により反発されたり怒り出す、逆に大きく落ち込むとかよくあること。
非常にデリケートな問題なので、できるだけ上の立場の人を通して伝えてもらう。
よほど仲の良い相手じゃない限り、同列の支援員仲間から切り出す話じゃないと思います。
自覚していれば受け入れるでしょう。
自覚してなくても実際にあなたや周りの人が困惑しているのなら、業務命令的に行ってもらうは上司の判断ですが。
「言いにくいけれど、もしかしたらあなたはADHDかもしれない。」
といいつつADHDの特性を示して日常の働きぶりから疑いのあること、一度通院して結果を教えてほしいことなど。
HSPや躁うつ傾向の場合でも、通院してもらえば対応の方針が分かります。
私が昔勤務していた学童クラブ運営法人はちゃんとしてて、施設長も人格者だったので、忙しいにも関わらず一緒に通院をし、職場としてできるサポートを医者に聞いていました。
定期検診にもたまに行って、職場としてサポートを明言。
結果的にADHD系の同僚は障害否認により初めこそ悩んでましたが、結果的に職場に受け入れてもらい頑張り、10年以上働き続けています。
逆に伝えても受け入れず、マイナス感情をつのらせて職場を引っ掻き回して問題を起こして辞めていく方も。
歳の多い方の場合、特性とともに性格が固定されて既に変わらない場合もあります。
✔残れるか
✔辞めるか
両者を分けるのは人間性そのものです。
その人の人生の問題なので、あなたには関係のない領域。
仕事上の人間関係は、あなたの長い人生を考えたらとても刹那的。
引っ張られすぎて
良いことはありません。
3.同僚支援員へできるサポートや配慮の例
職場としてできるサポートを考えていく段階に入れば、仲間としては気が楽になりますね。
保育現場でメモ取れる環境を作る
話は短時間で収めるようにする
シングルタスクでやってもらう
不得意を求めない
確認を頻繁にする
想定外が来ることを予想しておく
自己防衛の行動へも理解を示す
感覚過敏への理解
課題の分離
否定しない
NGワードを知る
方針や見通しを具体的に示す
無理のないタスク管理
一般的なADHDやASDなどの傾向は知られているけど、人によって傾向や対策は違ってきます。
本人の意向とともに、できる範囲のサポートをしてあげたら良いでしょう。
判断基準
✔職場にとっては過度の負担にならない
✔学童クラブで支援すべき子どもへ害が及ばない
学童クラブは仕事のない人の雇用創出の場ではないので、できる範囲を超えて課題があれば、退職勧奨もやむなし。
ハンデを抱えても思いがあれば、子どものために働きたい思いには応えたいかもしれないし、関係があれば情もわく。
数人でローテを回す学童クラブでは無理でも、20人などが各担当に散ってサポートしながら運営してる法人なら対応できるとか、職場環境に大きく左右されるでしょう。
4.同僚への支援や配慮は効果的なのかを考えてみる
できるサポートをしてみて、ちゃんと効果があるのか?は大切な視点です。
周りは気を遣ってるつもりでも、本人にとってはカチンとくる言い方で不満をためてるとか、よくある話。
何人かいました。
または配慮してなおミスが多いとか、特定の事務仕事はどうしてもできないとか。
あくまでも子どもの支援が本業で、同僚への支援はサブなので、サポートが負担になりすぎていないか?も考えてみます。
その人が苦手な仕事は周りの人が担うので、仕事配分的なバランスはどうか?
基本的には得意なものに専念してもらうのが、全体としては一番効率的です。
子ども相手が得意なら、それに特化してもらうのもやり方・チームワークだと思います。
5.学童クラブ同僚支援員が発達障害?まとめ
大人の発達障害らしい特性/課題のある同僚に悩んでいる問題の本質は、
●その人への理解が足りないこと
●その人に引っ張られすぎていること
この2点です。
①まずは俯瞰して発達障害を知る。
②本人の特性の理解と自覚を促す
③職場としてのサポートをできる範囲で行う
④効果的なのか検証してみる
どちらにしても一人で悩んでも始まらないし、「あいつはできない」と攻撃しても改善することはありません。
特性理解と自覚を促すのは、あなたの立場によりますが上の人を通すのが無難です。
また大人の発達障害どころか、相手にパーソナリティ障害など人格に問題がある場合、配慮の範囲を超えてお互いにストレス過剰になり、対応が無理なケースが多いです。
どうにか辞めてもらう働きかけや、居座るようならあなたが職場を去る選択肢が視野に入ってきます。
そもそも問題のある方を採用したのは運営の問題で、現場のあなたが悩んで大変なのを何とかするのも運営側の課題。
解決できない運営者はその程度・・と捉えて転職検討するのも悪くないと思います。
転職理由の上位には必ず「職場の人間関係」が入ってきますね。
参考にしてください。
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私のウェブサイトでは学童クラブについていろいろお話していますが、やる気や思いを持って働き始めてもイメージと違う場合が少なくありません。
【学童の指導員はひどい?】不満は対応や職員の質か。環境や待遇か?
- サービス残業や持ち帰り仕事増↑
- ろくな人材が集まらず、現場での足の引っ張り合い↓
- 有給も取れない↓
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20年以上働いてきた私ですが、初年度に働いていたブラック施設では精神をやられ危なかった。
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