1.心とからだの相互作用〜子どもの心身症は仮病ではない。
何かを我慢したり耐えようとすると、大人でも体に現れてきます。
・泣かないようにこめかみに力をいれる
・体を丸める
・肩や背中に力をいれる
・歯をくいしばる
心の緊張を体の反応でなんとか抑え込もうとすると、無意識に体にも力が入ります。
特に子どもは体に分かりやすく現れ
- 自衛のために黙んで「貝になる」
- 頭痛
- 行動の変化
- おねしょ
- チック
👆色んな心の緊張が、体に素直に出てきますが、病気の症状のように現れるとき、心身症・心気症と言われます。
心身症とは、各科が対応する身体疾患の内、発症や経過に心理社会的ストレスの影響で機能的(器質的)な障害を伴った疾患群です。
NCNP病院ホームページより引用
脳の働きでホルモンが分泌され
👇
体に回って内蔵や筋肉を変化させ
👇
脳へ信号が戻ってフィードバック。
この循環により、心と体が相互に作用するメカニズムがあります。
脳も体の一部なので、体の調子が悪いと感じているのか、心が調子が悪いのか分離できないわけです。
そこを分かってないと、調子が悪い人を見たり、子どもには仮病を疑って

と言いそうだけど実は気のせいじゃなく、どこか確実に悪いところがあります。
うつ傾向などは脳内のホルモンバランスが崩れ、体も動かせなくなります。

仮病と言われると更に気が沈む悪循環・・
2.感情が先か、体の反応が先か?
体と心は相互に作用していますが、

どっちが先なの?
という議論は心理学で昔からされています。
2-1.体が先:ジェームス・ランゲ説(末梢起源説)
アメリカのジェームズ(William James)とデンマークのランゲ(C. Lange)とによって、1800年代後半の同じ頃唱えられた説。
刺激 ➞ 身体変化 ➞ 情動が起きる
という道すじを考えたもの。
悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいという表現で象徴されています。
トゲが刺さる➞ 涙が出る・痛みがある ➞悲しい・嫌な気持ち
次で紹介する「脳などの中枢神経が先」と言う中枢起源説に対して、末梢起源説とも言われるものです。

2-2.心が先:キャノン・バード説(中枢起源説)
外部の刺激から脳の視床が活性化し、大脳が活性化することで感情・情動が生じる。
すると釣られて視床下部が活性化し、分泌されるホルモンにより身体反応が生じる。
末梢神経の変化速度が中枢神経に比べて遅いため、身体反応よりも脳内の情動体験が先、という説です。
分かりやすく言えば「楽しいから笑う」
中枢起源説とも言われます。
他にもいくつかの説があり、どれが正しいのか心理学的にも分かっていないようです。
しかし
心と体は関係して、相互に作用している
と言うのは共通認識となっています。

3.身体心理学で言う「筋肉の鎧」が、体をほぐして心をほぐす糸口
- 緊張したら体が固くなる
- 歯をくいしばる
- 手を握りしめる
- 眉間にシワを寄せる
- こめかみに力をいれる
👆こんな反応はあるある。
体を固めることで状況を何とかしたい👈本能による防衛反応ですが、
心のこわばりから体が固くなるのを「筋肉の鎧」と呼びます。
一時的には許容できても、心に連動した体のこわばりによって、くつろぎたい時にもリラックスできないのは考えものですね。
1900年代にライヒ (Wilhelm Reich)、その後継者ローウェン (ALexander Lowen)らは、心理的問題が身体化し「筋肉の鎧」となることを見つけています。
それは心的外傷体験の思い出すことによってが身体が固くなり呼吸は浅くなる現象です。
固くなった筋肉は、鎧をまとっているようなことから、「筋肉の鎧」と名付けられました。
ソマティック心理学より
また体のこわばりと心の緊張が連動して記憶されることがあります。
✔心が緊張する➞筋肉のこわばる
✔体がこわばる➞心が緊張する
どちらが先でも、結局「体も心もこわばり、緊張して動けない」という同じ状態に陥ってしまいます。

4.体と心の不調はどうしたらいい?〜仮病からでも調子悪くなる
4-1.基本的な考え方
「体を緊張させ、心の緊張を何とかしよう」
👆これが慢性化すると、何かある度に体がこわばって動けなくなります。
そして頭では緊張を解こうと思ってもできず、動けない。
この状態の解消には、心にばかりアプローチしても限界があるので、体の方にもアプローチの必要があります。
✔体の凝りをとる
✔心の凝りをとる

どちらかでも効果はありますが、どちらかだけでは完全ではないとも言えます。
大人だと色んな方法が取れ、体の凝りはマッサージするのが一般的。
ボディーラーニングセラピーと呼ばれているもので、興味のある方は本が出ています👇
4-2.子どもの「体と心の凝り」を取り除くには
子どもの凝りを解消するには、
- 行動の要因を取り除く
- 心のケアを行う
- 体を使う遊び
この3つが特に有効です。
行動の要因を取り除く
行動の要因を取り除くとは、問題行動の原因を取り除くようなこと。
親に過度に叱られることがトラウマのようになり問題行動が出ているなら、
親の叱り方を見直せば良い理屈です。
しかし要因は保護者などの環境にある場合が多いので、外部の大人が対応できるのは少ないもの。
学童保育など子どもを預かる施設職員から話した場合、
分かってくれる保護者も多いのですが、どうにもならない保護者もいます。
後者の「どうにもならない家庭」へできることが少なすぎて無力感を感じることもあります。
しかし要因へのアプローチは、三つ挙げたものの1つに過ぎません。

他の方面から心のケアを行う
子どもは成長するほど、家庭の外が大切になってきます。
保育園に行ってる子でも、家庭で過ごす時間の方が少ないくらい。
だから家庭に問題があったとしても、その他の場所で安心して過ごせていればよいのです。
大きくなってきた子で家庭内の要因が多いと、「家が嫌い、親が嫌い」とはっきり言い出す子が出てきます。
そういったことを言える環境が他にあれば、そこで吐き出すことでバランスが取れます。

からだを使う遊び
上2つは心へのケアでしたが、遊びは体についてのアプローチ。
子どもの筋肉が物理的に固まることは少ないので、凝りをほぐす意味はありません。
しかし体を十分に動かして遊ぶと、自分の体の使い方を覚え、手っ取り早くいろいろなものを発散できます。
遊び方次第では、遊びの中でもイライラしてしまうので、持っていきかたと遊びの選び方。
勝敗やルールがきっちりしているスポーツは向きません。
勝敗もあまりないからだを使う遊び、勝敗があっても何十人の中で一人がチャンピオンになる程度の遊び、負けたとしても楽しい遊びが最適。
極論、大人が一対一で手を持ってジャンプして遊ぶなどでもよいのです。
大人が相手をすると、安心できる場を作ることにも繋がります。

身体心理学では身体心理療法として、ダンスセラピー・ミュージックセラピー・ドラマセラピー・アートセラピーなどのプログラムがいろいろ開発されていて効果をあげているようです。

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