1.保育士や学童職員の職業病〜腰痛

保育現場では子どもの背丈が小さいので、しゃがむ➞立ち上がるの動作が頻発。

たった1日実習やボランティアに入った方が一日で腰に来るのは、

  • しゃがむ
  • 立つ
  • 抱っこ

などひとつひとつは小さいが、超頻繁にある動作の影響。

その他にも保育園なら

  • オムツ交換
  • 食事介助
  • お出掛けの時カート押し

腰へ負担がかかる場面は無数にあります。

しかも実習生なんかは若いので筋肉に頼り、腰に気をつける動作をしないことも、1日で腰にくる一因です。

退職に繋がりかねない危険をはらんでいるので、

介護・保育・障害施設での腰痛対策や注意点、改善方法などについて書かれたリーフレット厚生労働省から出てます。

保育関連だと、授乳・沐浴・トイレ介助・食事介助などの場面で気を付けることが書いてありますよ。

厚生労働省の腰痛対策リーフレット冒頭部分
厚生労働省の腰痛対策リーフレット冒頭部分

腰痛の本では、こちらが分かりやすくていい感じ。↓

2.腰痛になりやすさに、鍛えてるか?は関係ない

筋肉は物理的に、ゴムのように伸び縮みするもの。

だけどゴムと同じく、固まっているときに無理に力を加えると切れたり裂けたりします。

筋肉も物質なので、無理に動かせば壊れるのは当たり前で、

固まっていなくても急に動かせば無理がかかります。

私が子どもの頃、入院して何日か寝ているだけの生活をした後に、急に起き上がったらひどい腰痛になりました。

ジャム
子どもなのに、

おじいさんが杖ついて
腰を曲げて歩いているような
動作が精一杯でした。

子どもは筋肉が柔らかいので、腰痛にはなりにくい。

・・と言えどメカニズムは同じなので、子どもでも腰痛にはなります。

また腰痛のなりやすさに、筋肉を鍛えているかどうか?は関係ないみたいです。

むしろ鍛えている方が、腰に負担をかける動作をしがち。

保育者は仕事に就いて体が慣れていない4、5月に多く、また体が固くなる冬にも多いという話です。

腰痛対策

3.腰痛の予防・自己防衛のための動き方

私は昔パチンコ屋さんでアルバイトをしていました。

玉が入った箱を頻繁に上げ下げするので、パチンコ屋の店員も腰痛は職業病、

ベテランの社員さんから、潰れないための体の使い方を教わったものです。

また介護の資格を取るときにも腰痛にならないような体の動かしかたを教わりました。

保育でも同じくですが、どれも似たような内容でしたね。

抱っこは腰痛注意

3-1.腰痛対策の王道〜コルセットを使う

腰を痛めたらまずコルセットやサポーターを使うと、かなり楽になります。

何でもない時からコルセットは腰の筋力が弱くなるのでは?という心配は実際その通りで、筋肉が弱くなります。

しかし「コルセット」と一口に言っても、

✔腰痛の治療で使うもの

✔日常の動作の補助に使うもの

✔スポーツに使うもの

👆いくつか種類があります。

なので合ったものを仕事をしている最中だけ着用すれば、筋力が落ちる心配も少ないです。

痛いまま仕事するより、余計なことを気にせずに快適に働ける方が大切。

道具に頼るのも十分アリですよね。

コルセット

調べてみたら、値段も手頃です。これで快適に働けるなら安いものだと思います。↓

3-2.準備運動やストレッチは予防になる

筋肉を痛めないためには、筋肉が固い状態で動き出さないことが大切です。

そのためのストレッチや準備運動。

変に伸びると逆に痛めますが、習慣的にやれば腰痛予防に効果的です。

3-3.しゃがみ方・かがみ方に気をつけて腰痛予防

腰に負担をかける動作に、「かがむ・しゃがむ」があります。

正しくしゃがみ、立ちあがりましょう。

・なるべく前屈みにならないよう注意しましょう。

前屈みになったままの動作は、かなりの危険行為です。

・しゃがむ際には膝を曲げて、おしりをストンと真下に落とす感じでしゃがみしょう。

地面にある何かへ手をのばす時、腰への負担を考えたら

✕前屈みになって手をのばす

○真下にしゃがんでから物をとる

3-4.床にあるものなどの持ち上げかた

パチンコ屋さんや介護ヘルパー研修でも習った事は、抱っこでも地面にある物でも、

✔持ち上げる物はできるだけ体に引き寄せて

✔重心を頭と足の中間に持ってきます。

そして

●正しいしゃがみ方をして

●重心をぶらさず真っ直ぐ上に上がる

👆こうすると、腰への負担が膝から体幹にまんべんなく分散されます。

逆に前屈みになり、腕の力だけで持ち上げるのは、

その力が腕で上げているようでも実は全て腰にかかり、しかも力のかかる方向が真下ではなく斜め前下へ向く。

ぎっくり腰になりかねない、危ない姿勢です。

体を鍛えていても腰痛になるのは、若かったり腕力に自信があると、

知らない間に危険な姿勢を取ってしまう、👈これが原因だと思います。

腰痛予防の動作
厚生労働省のリーフレットより

3-5.高さの合った机・椅子を使う

学童や保育士の事務仕事を、保育室にある子ども用の小さな机と椅子でやっちゃうこと、ありませんか?

無理な姿勢が積み重なると、やはり腰痛の原因となります。

だから書き物は大人用の椅子を使い、

難しければ机の上にもうひとつ台を乗せて高くして、その上で書く

など前屈みの姿勢での作業を極力避ける工夫が必要です。

3-6.体をひねらない

特に重さのある物を持っている場合は、急に体の向きを変えるのは注意が必要です。

横を向にしても腰をひねるでなく、体ごと向きを変えるように心がけたい。

ジャム
わが子を自転車に乗せる時、

変にひねって朝から
痛めたことあります!

3-7.作業姿勢

学童保育だと、子どもとの背の違いがとても大きいため、

しゃがみながらの作業場面がよくあります。

そういった時は努めておしりまで床につけてしまい、完全に座った状態で行うほうがよいです。

怪我した子の手当てしてるのに、自分が腰を痛めちゃいます。

腰痛対策

3-8.子どもへ伝えることでリスクを下げる

子どもは急に後ろから飛び付いてきたり、ぶら下がってきたりと、不意にアタックしてくることが多いですよね。

視野を広く持つのは保育者の条件ですが、

いつも背中に目があるわけでもなく、自分で注意しておくのも限度アリ。

だからこそ、子どもたちには

支援員
急に飛びつかないで!

日頃から注意していきましょう。

それで油断しちゃダメですが、気を付けてくれる子は多少増える・・かもしれない。

私が初めて学童クラブでアルバイトをしたとき、初日に教わったのは

ジャム
壁を背にして
子どもに接して下さい

何十年も前なのに、いいことを教えてくれたものだと思います。

4.ぎっくり腰になった場合

いくら気をつけていても、腰痛やぎっくり腰になる時はなる。

なったときにどうするか?お話していきますね。

腰痛で安静

4-1.ぎっくり腰の初期対応

腰痛の原因は筋肉・神経・骨・椎間板など多岐にわたり一概には言えない。

一過性のぎっくり腰でも同じことで、素人では判断できません。

どんな病気でも同じだけど、早く医者に見てもらうのが初期対応。

様子見は時には良いですが、ぎっくり腰に関してはNG。

なぜならヘルニア・圧迫骨折などに気づかず日常生活をしていたら、神経まで痛めて手遅れになる場合もあるから。

ぎっくり腰になったら

●可能な限り早退させてもらい

●一日目に通院し

●レントゲンを撮ってもらう

重大なものが潜んでないか調べてもらうため、通院が必要になります。

腰痛で椎間板を調べる

4-2.通院後の動き

通院後は医者の指示があると思いますが、一応続きをお話していきます。

多くの医療系ホームページに載っていることですが、痛みのピーク時期は48時間以内。

痛めてから48時間は「ブラジキニン」という炎症物質が体から出るといわれています。

ブラジキニンは末端の神経から脳へ運ばれ、脳が痛みを認識するというメカニズムです。

単に筋肉を痛めているだけなら炎症もそのうち消えるので、長くて2週間程度で良くなるようです。

マッサージは腰痛対策に良い

4-3.腰痛への痛み対策

痛みが引くまで2週間なりかかるので、痛み対策も必要です。

特に先に述べた48時間以内は痛み物質が患部で出ているため、

マッサージ・温めると痛み物質が広がるので止めましょう。

炎症を起こしている患部を冷やすのがセオリーです。

48時間以降は逆に、血流をよくして傷ついた筋肉の修復を促すため

  • 温める
  • 固まった筋肉をほぐすマッサージ
  • 電気療法

などが効果的で、簡単に温湿布でも効果があります。

寝る姿勢
寝る姿勢
NHK健康チャンネルホームページより引用

4-4.ぎっくり腰は動いた方が早く治る?

ぎっくり腰はは、「多少でも動けるようになったら安静にしてない方が早く治る」という情報があります。

安静にしていたら平均1週間、痛み止めを、飲みながらできるだけ日常生活をしたら平均4日との研究がソース。
(フィンランドの研究機関の論文N Engl J Med. 1995 Feb 9;332(6):351-5.)。

安静にしているのは痛みがひどい2日、それ以降は素人判断は避けて医者の指示に従う前提ですが、

知っておきたい情報です。

腰痛は2日は安静

5.慢性的な腰痛への対策

慢性的な腰痛対策は、予防動作を心がけると共に、日頃からストレッチを欠かさないこと。

日常の積み重ねなので、小さいところから気を付けていきましょう。

疼痛.jpホームページにストレッチが紹介されていますのでそちらを引用しますね。

さらに詳しくはそちらのHPを見てください。

腰痛対策のストレッチ

腰と背中のストレッチ

腰痛対策ストレッチ

6.学童職員が気をつけるべき、ぎっくり腰・腰痛予防と対策まとめ

いかがでしたか?

子育てにしても保育・学童クラブでも体が資本。

取り立てて人一倍の体力は必要ないけれど、持病があれば辛いし休みがち、

せっかくの子ども施設で、楽しく働けなくなっちゃいます。

自己防衛や予防できる取り組みは行い、なってしまっても慌てずに対処していきましょう。

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【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK

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子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・

個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。

でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。

人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要

というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。

・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?

根本的に足りないもの

➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。

どうすればいいのか?

➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。

あなた
えっ?マーケティング??

と思いましたか?(^^)

分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために

✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
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👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。

これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。

つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、

保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。

保育園

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