学童クラブのくつ下ルール
こんにちは、元理系研究者だった保育士ジャム(プロフィール)です。
夏場、子どもの足のニオイ気になりますよね。
ほとんどの子は大丈夫だけど、一人でもいると部屋のニオイが変わるほど。
ニオイ対策でなくても
学童クラブはたくさんの子が過ごすので、
衛生面やケガのしにくさを考えた時、
くつ下着用ルールの是非に行き着くのがある意味自然です。
私の努めていた学童クラブでは、くつ下着用ルールをめぐって利用者のクレームもあったこともあるため、
気になってアンケートを取ってみました。
・学童くつ下ルールアンケート結果公開
・くつ下ルールについての考察、
・学童クラブで夏場、足のニオイがきつい子へのできる支援
はじめましてジャムと言います。
もともと私は東京大学の大学院で
理系の研究をしていたんですが、
子ども達との出会いにより、
全く畑違いの保育業界へ転身を決意。
以来20年以上、
主に学童クラブで小学生と関わり、
様々なことを学んできました。
そこで得たものを使い、
保育士はじめ保護者の方々、
子どもに関わる大人の
- 疑問
- 不安
- 分からない
を解決することでアナタが幸せになり、
子どもに良いものが伝わることを願い、
このブログを運営しています。
私は今までの経験を元に、
主に講演・執筆活動を行っています。
家では2人の子どもを育ててます。
とっても安定してますよ(笑)
ツイッターやってます(@jamgakudo)
インスタグラム(@jamgakudo)



- 1.学童クラブではくつ下着用をルールにしているか?のアンケート結果
- 2.くつ下のルールが必要な理由
- 2-1.衛生管理の視点から
2-2.安全管理の視点から
2-3.精神衛生や子どもへの配慮 - 3.足のニオイが気になる子へのできる配慮や支援
- 4.くつ下ルールのトラブル事例
- 5.学童クラブでのくつ下と足の臭い問題まとめ
1.学童クラブではくつ下着用をルールにしているか?のアンケート結果
私が全国の学童クラブ職員・関係者にツイッター上で
「学童クラブでのくつ下着用ルール」について
アンケートを取りました
回答期間 → 2021年6月24日〜29日
回答数 → 71

↑結果はこのようになっています。
予想通り、ルールとして着用するが過半数のようです。
- 学校内なのでシューズを履いている
- ダンボール遊びのときは履く
決まっていない施設でも
「子どもが自分からほぼ全員、自主的にくつ下を履いている」
こんな書き込みもありました。

2.くつ下のルールが必要な理由
学童クラブルールとして「くつ下着用」があるとお話したら、
・「なぜ?」
・「ルールにする意味あるの?」
という意見もあったので、理由についてお話していきますね。
2-1.衛生管理の視点から
大人の方や小学生以上のお子様の靴下着用のご協力を頂いております。お忘れになった場合は、靴下の販売も行っておりますので、ご利用頂ければと思います。
こどもはっち
最近は主に子どもやペットの入れる施設・猫カフェなど動物と触れ合える施設で、
このような但し書きがある施設がチラホラ。
衛生面というのは、裸足OKにすると
どんな人が利用するか分からないですね。
水虫だったり、足のニオイがきつい人がいたとして、普通は他の人のことを考えたら断りたいですよね。
でもルールが先にないと断る理由を伝えにくい。
銭湯の脱衣所で水虫がよく伝染るって、
聞いたことないでしょうか?
そんなのを防ぐ論理です。

2-2.安全管理の視点から
保育園では滑っての転倒防止のため、「くつ下はぬぐ」が主流かもしれません。
ですが多くの施設でいる子どもを考えた時、
保育園よりもかなり狭い学童クラブでは、
基本的に室内で激しく走ることは通常禁止、
いる子も小学生なので転倒については
自分で気をつけられるという理由からか、
「ぬぐ」というルールにしている施設は少数でした。(アンケート結果で5%)
いくら気をつけていても、
机の角に足をぶつけたり、
片付けているつもりでも床に落ちてるレゴや小物を踏んだとき、
くつ下一枚あるかないかで、
ケガのしやすさが大きく違ってきます。
2-3.精神衛生や子どもへの配慮
特に夏場のことですが、足のニオイがキツくて、いる場所がわかるくらいの子が100人いたら1人くらいいます。

地域にもよると思います
そんな子は他の子から言われてしまうし、それが原因で上の学年の子から嫌われることもあります。
嗅覚は五感のうちでも本能的な部分に訴えてくるパワーを持っているので、環境的にもよくないところ。
いる支援員が気持ち悪くってしまうことも少なくありません。
大人は言わないけど子どもなんて超ストレート。

平気ですよね。
くつ下一枚履くだけで、臭いが大幅に抑えられます。
2-4.放課後児童クラブ育成指針
3章
④放課後児童クラブでの生活を通して、日常生活に必要となる基本的な生活習慣を習得できるようにする。
手洗いやうがい、持ち物の管理や整理整頓、活動に応じた衣服の着脱等の基本的な生活習慣が身に付くように援助する。
子ども達が集団で過ごすという特性を踏まえて、一緒に過ごす上で求められる協力及び分担や決まりごと等を理解できるようにする。
⑧子どもが安全に安心して過ごすことができるように環境を整備するとともに、緊急時に適切な対応ができるようにする。
子どもが自分で避けることのできない危険に遭遇しないように、遊びと生活の環境について安全点検と環境整備を行う。
放課後児童クラブ育成指針
くつ下について直接の記述は育成指針にはありません。
ですが関連した箇所は↑のあたりだろうと思います。

子どもが気にして自分から履く、
というのはある意味の理想状態かもしれません。
3.足のニオイが気になる子へのできる配慮や支援
足のニオイが気になる子は、肥満気味の子に多いようです。
理由はわかりませんが、多分汗をかきやすいからかな?
体型のことはいいとして、配慮が必要な家庭環境の子が臭ってしまうことがとても多いんです。
●保護者が大変で見てあげられないとか、
●子どもが難しくて、いくら言っても風呂にたまにしか入らないとか、
●ネグレクト気味で年齢不相応な自立を強いられてるとか、
そんな子が学童に来て、友達から「クサイよ」
なんとかしてあげたいですよね。
・くつ下を理由をつけてあげてしまう
・ファブリーズをまく
・本人に話して足を拭いてもらう、拭いてあげる
私が知ってる対応はこんなところ。
家庭へは伝え方は気をつけつつ、
家でも臭いのは変わらないので、

どうしましょうか?
ちゃんと伝えるのは前提です。
4.くつ下ルールのトラブル事例
私が昔努めていたクラブでは「室内のくつ下着用」はルールでした。
ですがいろいろな保護者がいるので、
我が子が水虫になって、乾かしたほうがいいと言われたからくつ下脱がせて過ごさせてほしい。
こんな申し出がありました。
どう思いますか?
別のトラブル事例としては、
雨の日で濡れた靴下を脱いで、
替えもないので裸足で過ごさせていたら、「きたない!」とクレーム。
いろんな価値観のある保護者がいるという話。

5.学童クラブでのくつ下と足の臭い問題まとめ
アンケート結果から、
- シューズ含めてくつ下は履くが過半数
- 取り決めなし半数弱、
- 必ず脱ぐ少数
という結果でした。
くつ下着用派の理由は
●安全配慮
●衛生管理
●精神衛生
いろんな保護者がいるので理解を求めていくことや、支援も必要とお話しました。
今までルールとして定めていなかったり、
知りつつもあいまいにしていた施設では、
トラブル事例を知ることで、
こんなあり得るというのも知っているだけでも
想定外が1つ減ります。
「今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫だろう」というのは
ヒヤリハットのハインリッヒの法則じゃありませんが、
我が家で一人や二人の子を見ているのと違って、
この先何百人、何千人も子どもとその保護者に関わっていくことを考えると、かなり危険な思考の型です。
ぜひ視野を広げて行ってほしいと思います。

ありがとうございました。
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