1.自律訓練法の準備
自律訓練法の効果は簡単にいうと、自分自身に自己催眠をかけて、体と心をリラックスした状態に強制的に持っていく方法です。
やると興奮状態の交感神経とリラックス状態の副交感神経のバランスがとれてきます。

1-1.自律訓練法を行う環境
自律訓練法を行う環境は気が散らないように、静かで快適な場所で行いましょう。
- まぶしくもない
- うるさくもない
- 色んな刺激がなるべくない場所
極端な空腹感や満腹感、便意など気が散る感覚がない時に行います
衣服はゆったりとしたもので、ベルトやアクセサリーなど余計なものは外しましょう。
1-2.自律訓練法を行う姿勢
自律訓練法を行う姿勢は仰向けか、背もたれのある椅子に座った姿勢で行います。
そのまま寝ることもできるので、仰向けに寝た状態が個人的にはおすすめです。
- 仰向けに寝ます
- 目は閉じます
- 手はからだの横で、伸ばしすぎずほんの少し曲がったくらい、手のひらは下向き
- 足は赤ちゃんの格好、両足の間は少しだけ開き、膝は少しだけ外側を向ける、足の裏は多少内側向き
要は変な力が入っておらず、できるだけベタンと地面に寝ている状態です

- 足は肩幅くらい
- 両手は膝の上

2.自律訓練法の公式
自律訓練法には公式と言われている6つの暗示があります。
それとともに前提となる背景公式があります。
●背景公式 リラックスしている
●第1公式 手足の重感
●第2公式 手足の温感
●(第3公式 心臓の鼓動)
●(第4公式 呼吸が楽)
●(第5公式 腹部の温感)
●第6公式 額の冷感
👆重要なのは黄色の3つだけです。
自律訓練法の背景公式
とてもゆったりしている、落ち着いているなどの全体的なリラックスを引き起こす暗示でまず心を落ち着かせ、余計な考えなどを消します
第1公式(四肢の重感):手足が重たい
手や足には重さがあります。余計な力が抜けているとその重さを感じられます。
第2公式(四肢の温感):手足が温かい
暗示によりある程度血流を制御できます。血が集まってくると温かく感じてきます。

実は特に不要な第3~第5公式
(第3公式(心臓調整) :心臓がリズムを刻んでいる)
鼓動を感じるとそのリズムからリラックス感が出てきますが、心臓に不安のある方は意識しない方がよいといろんな本に書いてあります。
個人的にもこれやらなくても効果は通常通りだから、やらなくてもいいです。
(第4公式(呼吸調整) :呼吸が楽だ)
呼吸を意識するとリラックスできるのはよく知られています。
だだこれも、呼吸器に疾患のある場合はやらない方がいいと各本に書いてあります。
これも個人的には不要で、重感と温感に意識を向けた方がよいので、無視してもokです。
(第5公式(腹部温感) :お腹が温かい)
リラックス状態では、おなかが温かい気がします。これも特に重要ではないので無視してもokです。

第6公式(額の涼感):額が涼しい
リラックスして状態だと、手足は温かく、逆に額が涼しいような感覚が起こります。
頭寒足熱が睡眠導入によいとされているように、よくリラックスした状態です。
頭寒足熱
頭部を冷たく冷やし、足部を暖かくすること。また、その状態。
▽「頭寒」は頭部を冷やすこと。「足熱」は足を暖める意。このようにすると健康によいとされる。
新明解四字熟語辞典
第三~第五公式の心臓、呼吸、腹部温感は補助的なものです。
大切なのは頭寒足熱の、四肢の重感と温感に額の清涼感を感じることです。

3.自律訓練法の流れ~そのまま寝るまで
- 仰向けに寝て姿勢をとります
- 公式の背景公式を心のなかでなんとなく唱えて落ち着きます
- 第一公式(手足の重感)を思い浮かべます。
- 第2公式(手足の温感)を思い浮かべます
- 2~3分で温感と重感が得られたら第6公式(額の冷感)をやります。
- 5分くらい背景公式の無心で、温感・重感・冷感を感じたままの状態を維持
- そのまま寝ない場合は消去動作を行いましょう
3-1. 初めは仰向けがおすすめ
座っているとどうしても腰に負担がいくので、なにも体に負担のかからない仰向けがお勧めです。
個人的に自律訓練法からそのまま寝るのがお勧めです。寝落ちしてもいいように、はじめから仰向けです。
3-2.自律訓練法の公式を感じる
背景公式は前提で、無心になって自律訓練法だけに意識を集中するのが目的です。
そのまま寝ることを考えると、仰向け必須ですね。

手足の重感
次の手足の重感は、言葉を自分に言い聞かせるように思い浮かべます。
余計な刺激になるので、自分では声に出しません。先生がいれば言ってもらったり、音声も売っているみたいなので流してもいいけど不要です。
- 「だんだん重くなってきた」
- 「動かないくらい重い、重くて動かせない」
重感は、仰向けになって手のひらは床につけてるとなんとなく既に重いですね。
その重いって感覚を意識するだけなので、慣れてくると言葉も要らなくなります。
足よりも手の方が実感がわきやすいし感じやすいので、足よりも手から先にやる、それも初めは右手から先にやるなど順にやっていきましょう。
「重くて動かせない」って実際に動かしちゃダメだけど、ある種の金縛りっぽい状態。
リラックスして第1公式の重感をやると、動きたくても動く気がなくなってきますよ。

手足の温感
手のひらを床につけていると、血が手のひらに集まってきて、自然に温かみを感じます。
単に床が手のひらで温められるってのもあるけど、だんだん末端が自然に温かみを帯びてきます。
それを言葉で意識していきます。
- 「手が温かい」
- 「だんだん暑くなってきた」
- 「足もぬくぬくする」
四肢の重さや温かさを同時にはじめから感じるのは難しいので、右手から練習するなど少しずつ慣れていきましょう。

額の涼感
額の涼感は、ハッキリとは分かりません。「なんとなくスースーする気がするかもしれない」程度で大丈夫です。
手足の先の重感と温感だけで、額の涼感はおまけみたいなものです。
キーワードは受動的集中っていう言葉で、無理に焦って重くしようとせず、体の感覚をそのまま受け入れる感じです。
第3~第5の心臓とか呼吸、腹部は思い出したらやる程度でもいいと思います。
ちなみに私は意識したことないけど、自律訓練法の十分な効果を実感できてます。
1回あたりは5分程度がちょうどいいでしょう。
また1日に2〜4回程度が適量と言われていますが、根拠は分かりません。私は睡眠の導入にすることが多いので、一回です。

3-3.自律訓練法でそのまま寝る
自律訓練法はリラクゼーション法なので、リラックスしてそのまま寝てしまうのは一番効果的です。
寝るつもりなくて起きていようと思ってて、結果的に寝落ちしても問題ありません。
それだけリラクゼーション効果があったことと、体が疲れてたってことだからね。
はじめのうちは同じ言葉をリラックスして状態で繰り返し心のなかで唱えていきましょう。
慣れてくると言葉を唱えなくても仰向けの姿勢を取っただけで受動的に手足四本が重く、熱いというのを数十秒もあれば感じられます。
額の清涼感もなんとなくで感じられるでしょう。
3-4.自律訓練法の消去動作
自律訓練法からそのまま寝てしまわない場合、消去動作を行います。
なぜなら一種の自己催眠で半分夢の世界、そこから現実に戻ってくる必要があるからです。
そのまま寝てしまう場合にはいりません。
消去動作をしないといつまでもぼうっとして、終わってから"何かだるい"など不調を感じてしまうケースもあります。
①現実への戻りかたはリラックスした状態から体を少しずつ動かしていきます。
②手をグーパーしたり、首を少し回したり、落ち着いてきたら目を開けます。
③最後に起きて伸びをすればおしまいです。

4.自律訓練法が効く理由
やってみたら理屈抜きでリラックスできるんですけど、「まだ理屈がわかるまでやらないよ~」って方向けに、理屈を説明しておきますね。
人間の体の生理的な機能として、ストレスがかかると敵に対峙したときのような臨戦態勢となるため、アドレナリンが放出されます。
アドレナリンによって血圧上昇、つまり手や足の血管が細くなって血液がめぐりにくくなり血が少なくなって温度が下がります。
これはなぜ?っていうよりは、人の体はこういう作りになってるのです。
この状態を意識的になんとかしようとすると、脳は交感神経優位になって逆に興奮してしまいます。
そういうメカニズムです。
逆に何でも受け入れる受動的な態度を取ると、副交感神経が主導となるリラックス状態になります。
ノルアドレナリン放出からの血圧低下、血管拡張で血流が増えて手足の温度が上がります。
この状態が行ったり来たりするってのが人間の体で起きていることです。

このような状態の切り替えを上手にできるようにする訓練が、自律訓練法です。
興奮状態から強制的にリラックス状態にする。
自律訓練法を知らなければ、息を吸ったり吐いたりして、場所を変えて気分転換するみたいにするでしょ。
そんな経験的に身に付けた方法よりも、より具体的に体の内部的な状態をコントロールできるようになるものだから、自律訓練法は有効なのですよ。
これによってストレスに対応できる力を強くしていく効果があります。
そのため自律訓練法は、ストレスが原因の様々な病気の治療にも有効とされています。

5.自律訓練法をやるときの注意点や非適応症などについて
効く効く、と紹介してきた自律訓練法ですが、効果がないとされている病気や状態があります。
自律訓練法の非適応症
やっても意味のない人のくくりです。
- 意欲のない人
- 精神病、知的障害
- 子ども
早い話が、自律訓練法のやり方や意味が説明してもわからない方々です。
自律訓練法の禁忌症
やると体によくない影響を与えるかもしれない方です。
交感神経と副交感神経を自分でコントロールしようとするのが自律訓練法なので、コントロールによって支障が出るとされているものです。
- 心臓に心配のある方
- 喘息など呼吸に心配のある方
- 低血糖
また公式に心臓や呼吸があるので、心臓に心配のある方や、喘息など呼吸に問題がある方はその症状に作用してしまう可能性があるとのこと。
でも私も喘息ありますが、問題なくできます。
また副交感神経により血圧が下がるので、その事による支障がある低血糖の方などもそうです。
ただある論文によれば一概に禁忌症などと言われてきた人への効果があった例もあるようで、今後見直しがされてくるとのこと。

6.自律訓練法からそのまま寝るのがよい のまとめ
学童クラブや保育園、小学校とか子どもを相手にしている仕事は本当に高ストレスです。
だこらこそ仕事と休みのバランスをとることが大切になってきます。
休みの時のリラクゼーションは特に大切で、人を大切にするのもいいんですけど自分があっての人への支援です。
自分をおろそかにしてると、簡単に燃え尽き症候群とかになっちゃいます。
自律訓練法は自分でできるリラクゼーションの方法としてコスパも効果も高いので、是非マスターして使ってみてくださいね。
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