はじめましてジャムと言います。
もともと私は東京大学の大学院で
理系の研究をしていたんですが、
子ども達との出会いにより、
全く畑違いの保育業界へ転身を決意。
以来20年以上、
主に学童クラブで小学生と関わり、
様々なことを学んできました。
そこで得たものを使い、
保育士はじめ保護者の方々、
子どもに関わる大人の
- 疑問
- 不安
- 分からない
を解決することでアナタが幸せになり、
子どもに良いものが伝わることを願い、
このブログを運営しています。
私は今までの経験を元に現在独立し、
中部地方にて
主に執筆活動を行っています。
家ではまだ小さい、2人の娘を育ててます。
とっても安定してますよ(笑)
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子どもに清潔習慣を身につけてもらうには~幼児/学童期あたり
子どもは汚いのが嫌いではありません。
鼻水が垂れていてもそのままだし、手が多少汚れても手掴みで物を食べますし、おもちゃが部屋中に散らかっていてもそのままです。
特に小さい子に関わっている方は実感あることと思います。
しかし、大人の立場からしたら「きれいにしてほしい」と思いますよね。
免疫学的には多少汚い環境にいた方が免疫力がつくようですが、それでも場合によります。
この記事では本来清潔習慣がない子どもに対して、どの項目をどうやって教えていったらいいのかの疑問に答えて行こうと思います。

目次【本記事の内容】
1.今の子どものいる環境は?
1-1.子どもはKKU
子どもはKKUです。K:汚いK:危険U:うるさい
危険・うるさいについてはその通りですが、この記事の主題ではないので省きます。
「汚い」については、行動による個人差も大きいのですが特に男の子を持つ親の多くは実感があると思います。
鼻水が垂れていてもそのままだし、手が多少汚れても洗わないで手掴みで物を食べますし、落ちたものも平気で食べる。おもちゃが部屋中に散らかっていてもそのままです。外に遊びに行って泥だらけになって帰ってくるのは子どもらしくもあります。

1-2.今の家庭状況
現代の家庭にはさまざまな考えの保護者や、考えというよりは単に知識や配慮が足りない保護者もいます。
潔癖すぎる環境にいる家庭はほとんどありませんが、なにも教えてない家庭が学童クラブで働いていると確かにあります。
それも地域にもよりますが、体感では新一年生の1%~10%です。
3年生ではさすがに割合は減りますが、学童クラブに来ていない子は分かりません。
うんちのあとにお尻も拭けなくて乾いたうんちがズボンの裾から落ちてきたり、便器も頻繁に汚す、男の子でおしっこをするときにお尻丸出しでズボンを膝まで下ろす。くつも買ってもらえず小さいくつを履いていて、もちろん洗ったことがない。風呂も何日も入らないて、夏場の臭いがひどい。
ネグレクト気味の家庭は問題ですが、親が病気もしくはシングルの家庭はそこまで手が回らないという事情がある方もいます。
そこまでいかなくても、電車の座席に靴のまま上がらせる、傘を濡れたまま室内に持ち込むなど細かい所を挙げればきりがありません。

1-3.大人が教える必要があります
これまで書いてきたような子どもの特性や、家庭の状況を踏まえれば、「汚い」という感覚は子どもに積極的に教えていかないと子どもはいつまでも分からないということです。
小学生のある程度学年が上がって自分で気づいたり、友達から指摘されるなどを待つのはあまりに遅すぎ、また小さい頃の基本的な感覚は大人になっても残ってしまいます。
なにが汚いのかは文化によるところが大きいのですが、ここは日本なのですから日本の文化にあった教え方をしていく必要があります。
保育園に入所しているのなら保育所保育指針には基本的生活習慣についても書かれています。
例えばねらいの中に"健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康の基礎を培うこと。"とありますね。
取り組みをしている園では保健師さんを招いて手洗いの指導をしてもらったり、歯科衛生士に歯磨きの話をしてもらうなどしています。日常的にも「きれいになったね」などの声かけや、を赤ちゃんの頃からしたり、ご飯の前は手洗いなどの指導が入っていることと思います。
1-2でも書きましたが子どもが生きている中のどこかで教えたらいいのですが、家庭任せでは怪しく、支援の必要な家庭の子ほどその目からもれてしまうので、子ども施設では取り組むべき事になります。
家庭か保育園か幼稚園などで教えておかないと、小学生になってその子が困ったり、回りの人が困り、巡りめぐって本人と家族が困ることになります。

1-4.免疫的には
きれいすぎる環境はよくないという様々な情報があります。
天然痘が流行したとき、牛の乳絞りを仕事にしていた女性には発症が少なかったことがワクチン発見のきっかけになったという話をご存知の方も多いと思います。
そうでなくても昔のそんなにきれいではない環境で育っていた方が、現在よりもアレルギー体質や感染症などが少なかったような気がします。(知られていないというのもありましたが)
生物学的には外部の脅威にある程度はさらされないと免疫はつかないという面はあり、また守りすぎるとかえってアレルギー体質になるという研究も多くあります。
また必要以上な抗菌・除菌は体に必要な菌まで除去してしまうことになります。

赤ちゃん~幼児はその後の体の一番の基礎を作っている段階なので特に「必要以上にきれいにしすぎない」ことが大切なようです。
しかしだからといって汚すぎる環境や、社会のなかで受け入れられないような状態になること、他の子から嫌がられたりいじめられたりする原因になるようなことは、生物学的にはよくても精神的・成長の上でよいいことではありません。
またアレルギーにおいては、皮膚のバリアが弱ったときに皮膚にアレルゲンがついて炎症を起こすことが、その物質に対するアレルギーを獲得してしまうことになるという最近の研究があります。この点からも汚すぎる環境はよくありません。
ほどほどを見極めることが大切です。

2.何を教えたらいい?
子どもに物事を教える前提として、本当になにもわからない赤ちゃんならまだしも、可能な限りその子が分かるように説明を繰り返し繰り返しすることです。
一度教えたといってできるものでもなく、途中で大人が「何度いっても分からないからやめた」となってしまったら、今までの取り組みが無駄になります。
清潔について教える上では、汚いものは汚いと教えておくことが大切です。まてそのままにしていたらどうなるかも、ある程度年齢が上がったら話して聞かせるのが必要になります。
◯◯に怒られるから、鬼が来るからなど変な教え方はしないことです。

2-1.歯磨き、歯
子どもの歯磨きは本人が真面目にやっていたとしても不十分で、親の仕上げ磨きが本来は必要です。いくつかの歯科関連のサイトを調べましたが仕上げ磨きは9~10才まで必要とのことです。
小さいうちからうまく気分をのせて正しいやりかたを教え、歯科衛生士の指導などで磨いているつもりでも磨けていないところがあるなどの意識付けを子ども自身につけていくことができるアプローチです。
子ども施設でできることとして、子どもの気質や嗜好・生活習慣が悪い場合やネグレクト気味の家庭では子どもが虫歯だらけというのも珍しくないことです。
保育園で指導されていない場合は、小学校での歯磨き指導は基本的にありません(ごくたまにあるだけ)。それではあまりに救いがない気がします。
学童クラブでも食後の歯磨きはしていない施設が多く、歯ブラシを持ってくるのも家庭任せとなります。
しかしそういった家庭を持つ子どもを預かっている施設では、通常は指導に入れない歯磨きを日案にいれていくことで、そのような家庭の子を救える道があります。
ちょうど仕上げ磨きが要らなくなるのも学童クラブを卒会する小学3年生あたりです。
放課後支援員のテキストなどにも、学童クラブでそこまでやるべきとは書かれていないのですが(必要な家庭の育成支援に含まれるかも)、それまでに教えてあげられたらいいなと個人的には思います。
具体的な磨き方については、私は歯科の専門家でもないので例えばこのサイトなどを参考にしてください。↓

2-2.しらみ、髪の毛
学童クラブや小学校では毎年一定数のしらみに罹患して子が出てきます。
やはりこれもネグレクト気味の家庭の子が多い気がしますが、罹患しても治るまでに1ヶ月かかり、そういった家庭の子は長期化する傾向にあるため、実は起点が誰かは不明です。
流行する時期は特に決まっていないのですが、帽子の共用や寝転がって遊ぶ機会が多いと自然と移る機会が増えてしまいます。髪の毛を結んだりして遊ぶ女の子には流行しやすいものです。
髪の毛の洗いかたは家庭でしか教えることができないので、子どもの施設においてできることはありません。家庭で教えていたとしても子どもの指の力は弱いため、十分に洗えません。
大人の補助がいる場面ということを情報として発信するのも有効でしょう。
その他にできることは日常的にしらみのチェックくらいでしょう。

2-3.てあらい
手洗いの指導は手軽にできるけれど大切なことです。
家庭でも積極的に教えていきましょう。子どもの施設でも通常ほとんどの施設で指導されている事項になります。
手洗いタイミング
まずはトイレのあと、ご飯やおやつの前後、外から中に入ってきたときなど手洗いのタイミングを教えていきます。
水で流すことが大切
手洗いで大切なのは水でよく流すこと。
せっけんには殺菌作用などは普通ないので、油分を落とす場面以外では使っても使わなくてもいいです。
でもせっけんのヌルヌルがとれるまではみんな水でよく流しますね。それが大事なことです。
洗いかた
またせっけんの泡が見える形であると、どこが洗えてないのかも分かりやすくなります。
次に手洗いのしかたです。歌があるので活用してもいいでしょう。
続けていき完全に習慣になると、トイレのあとなどの決まったタイミングで手洗いをしないと気持ちが悪くなってきます。そうなったら勝ちです。


2-4.つめ
つめの手入れは衛生的にも必要で、手入れが不十分だと手洗いの効果も半減します。手を洗っても爪の間が黒い子はたくさんいますね。
他の子を引っ掻かない、爪を引っ掻けて自分が怪我をしないためにも適切な長さにするのが安全です。
子ども施設でできることとしては家庭に言うのはもちろんですが、反応が鈍い家庭もあります。
爪切りくらいやってあげたくなりますが、学童クラブでは爪切りは体に変化を与える行為のため、医療行為ではないとしても勝手に支援員が切るわけにもいきません。
その場合は爪切りりを本人に貸してあげて、切り方を手を添えたりして教えてあげるのが抜け道になります。このへんは園児では難しくても小学生なら可能な事になります。
2-5.体・足の洗いかた
お風呂での体の洗いかたは保護者か家で教えないといけないことです。幼児のうちは力も弱いため補助が必要ですが、小学生くらいまでにはある程度自分で洗えるように教えておきましょう。
お風呂に何日かに一回しか入っていない子はたまにいます。
親が忙しいけれど子どもを一人でお風呂に入れるのは危ないと思っていて、結果として数日おきになってしまう家庭、お風呂嫌いの子どもをそのままにしてしまう家庭などです。
またはお風呂に入れるけれど洗いかたを教えなかったり、髪の毛のところでも書きましたが、洗う場面で大人の手助けが不十分な家庭です。
そういったほとんどの家庭では、子どもが入浴していなくても親は毎日お風呂に入っているようなので、少し残念な気持ちになります。
足は特に夏場の臭いがキツイので他の子から言われたり、避けられたりしてしまいます。
「誰かくさい」とくさいけど個人が特定されない場合でも本人は分かっていることもあり、自尊心が傷つくものです。
家庭に言うのと共に、本人に話して分かるのなら事情を聴いて、本人にもできる洗いかたを教えてあげることや、タオルで拭いてあげたりすること。また水道などで足の洗いかたを教えて練習するのもできそうな取り組みです。
学童クラブのプログラムとして、夏場の水遊びのあとの手入れとしてみんなに教える体(てい)で洗いかたを教える機会を作るなど、方法はいくつか考えられます。

2-6.トイレ
一人親で、母親と男の子などの異性の組み合わせだと漏れてしまうこともある事項ですが、大切なことです。
それでも保育園に行ったり、家に祖父母などがいる等で他の大人の介入があればよいのですが、たまにその網から漏れてしまっている子もいます。
学童クラブに入ってきた一年生の中には、うんちのあとお尻が拭けない子がたまにいます。パンツに残りがついていて匂ったり、ズボンの裾からお尻についていた残りの便か乾いて落ちてきていたのを学童室て見つけて、消ゴムのカスかと思って拾ったらうんちだったなんてこともあります。
保育園でどうしてきたんだろうと思いつつ、「家でも園でも教えてもらえなかったのなら仕方ない、今からでも教えてあげましょう」となります。
けっこうデリケートな問題なので、同性(ほぼ拭けないのは男子ですが)同性の支援員がやりましょう。
またこれも男の子ですが、おしっこを小便器にするときにズボンとパンツを膝まで下げてお尻丸出しでする子がいます。
それも早めにそうでないやり方を教えてあげた方が、上の学年の子からバカにされることもなくなります。

2-7.土足
土足で行ってはいけないところに靴で行ったり、逆に靴を履くべき所にちょっとだからと履かないで行くなど、子どもならよくあることですが、これも基本的には家庭で教える必要があります。
しかし今の時代は全ての家庭で全ての子どもが教えてもらっている訳ではないので、子ども施設でのお出掛けの引率の時などの機会を見て教えていきましょう。
少しの事でも、例えばバスや電車の座席シートに普通の保護者なら土足で上がらせることはないでしょう。自分が気にしなくても、世間には気にする方がとてもたくさんいることを忘れないように。
自分はよくても他の人が汚いと思うことを正しく教えていくのがよいかと思います。

3.学童期の子どもの清潔習慣のまとめ
汚いという感覚は、ともすれば自分だけはいいけれど知らないところで人に迷惑をかける事になります。
またその感覚は文化によるところが大きく、早い話が人間なら誰でも持っているような普遍的な感覚ではありません。
家でも保育園でも学校でも、どこからも教えてもらえなかったばかりに怒られたりバカにされたり下に見られたりするのは、果たしてその子のせいなのでしょうか。
今の日本にマッチしている、正しいとされる感覚(常識とでもいいましょうか)を教えていくのは、その子に出会った大人が担うべき事柄です。
この記事に書いた内容にマッチするいい本がないか探しましたが、当然のこと過ぎるのか見つかりませんでした。しかしできていない家庭や放置されている子どもは確実にいるため、とても大切なことです。
子どもの施設で働いている方々は特に、「なんてこの子はできないんだ。だめな子、親の顔が見たい」で終わることがないように、出会った大人としてその子の助けになってほしいと思います。
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まず経営とは、「価値あるものを提供した結果、価格以上の価値を感じたお客さんから、感謝しつつ対価をいただく行為」
単に儲ける行為ではありません。
保育・福祉とは、ボランティア的な慈善行為ではなく、今や支援者ー利用者といったサービス提供の視点が必須ですね。
保育学校や放課後支援員研修の講師など、利用者理解がとても大切だと誰もが言っており、弱者救済というよりは、エンパワーメントへ福祉・保育業界はシフトしています。
しかし福祉的な視点での利用者理解は、独りよがりになりがち。
福祉現場は世界が狭く、福祉の常識が利用者に受け入れられないことも頻繁ですね。
効果を図るといって、年に1回アンケートをとる程度。必要だと言う割りに取り組まれてはいません。

一方で税金で守られている保育・福祉業界に対して、一般企業を見てみると
事業継続のため、利用者(お客さん)理解を徹底的に行っています。
なぜなら、お客さんに受け入れられなくなった瞬間、利益があげられず、いとも簡単に倒産し、事業継続が不可能になってしまうからです。
従業員を路頭に迷わせないため、必死です。
経営の勉強をした私から見ると、「利用者理解」の必死さがシビアに違うことがわかりました。
👆️これが保育士の視点ではなく、経営者の視点での利用者(お客さん 保育なら子どもや保護者)理解がとても有効な理由です。
有効なのに、なぜ保育の講師陣が「経営の勉強こそ必要」と言わないのかと言えば、ひとえに"知らないから"
まあ普通の保育士や支援員は経営の勉強なんてしたことがないので、仕方ないといえます。
また経営の勉強=ビジネスや仕事そのものの勉強をすることは、利用者理解だけでなく様々なメリットがあります。
例えば
・保育仕事で感じるストレスを解決可能
・自分のメンタルも安定
・子どもや保護者へに合った提案可能
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・システム化による仕事の効率化
・園長の考えがわかり意思疎通がスムーズ
・同僚とは視点が違うため評価が上がる
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