一年生〜高学年まで学童が嫌という訴えが出たら
「学童クラブに行きたくない」と言ってる子、興味本位でも、この記事を見つけたあなたの知りたいことは
・我が子が学童に行きたくないって。。
・学童に相談すればなんとかなる?
・学童やめて一人にさせるのは心配
・辞めるの逃げじゃないの?
こんな感じでしょうか?
私は学童クラブで20年以上働いてきて、そんな親の悩みに毎回対応してたのでよく分かりますよ。
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【わが子に学童クラブに行きたくないと言われたら・・】
👆今回はこれについて、あなたにお話していこうと思います。
わが子が「学童行きたくない」と訴えた場合、対応の流れは3段階と決まってます。
✔まずは学童クラブに相談
✔次に本人の話を聞く
✔行かなくていい練習をする
いろんなウェブサイトで「まずは本人の話を聞いてみましょう」とありますが、間違ってないけど不十分。
子どもから話を聞いても真実は分からないので、まず学童クラブに相談して、学童の話を聞いてから再度本人の話を深堀りする必要があります。
実は学童行きたくない!と示せる子は、支援員から見て安心できる存在です。
なぜなら不満を溜め込んでるけど親には言えず、学童クラブで荒れてる子がうなるほどいるから。
親としてわが子の「学童行きたくない」は困りますが、言ってみれば学童あるある、色んなケースごとのノウハウが私にはあります。
とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
1.学童に行きたくないと訴えは、まず学童に相談
学童にいきたくない
子どもは色んな理由(2章)から親に訴えますが、学童クラブで公開育成はほとんどないので実態は分かりにくくなっています。
子どもだけから話を聞いても、本当にそうなのか?
他の子はどんな感じなのか?
子どもから「学童が嫌」なんて話が出たら、とりあえずその時点での訴えは聞いてあげて、すぐ学童クラブに相談しましょう。
子どもからの「辞めたい」系の話には
脚色・思い込み・感情・勘違い・一時的感情
鵜呑みにできない要素が多すぎます。
中には親に怒られることを心配して、ほぼ接点がないけどとりあえず
👆親に受け入れられそうな理由を、わざわざ見繕って訴える子も少なくなのです。
なので、まずは毎日の様子を見てくれているだろう学童クラブ職員に
聞くと〜な理由みたいですが、何かわかりますか?
電話でも連絡帳でも聞いてみるのが、始めにやるべきこと。
学童支援員が様子に気づいていれば、その段階で分かってることは教えてくれます。
気づいていない場合は即答は期待できませんが、本人に話を聞いてみたり、何日か注視してもらえたら分かるもの。
訴えの内容から、その訴えが親には言いにくい部分を隠して曲げてそうか?も教えてくれます。
昔、私が学童で見ていた子の話。
当時の学童クラブでは帰ってきてすぐ宿題タイムを設けていましたが、それが嫌で学童行きたくないと家で訴えたそう。
しかし学童クラブでの様子として、その子は3年生で6時間授業など来る時間が遅く、来た頃には宿題タイムはほぼ毎日終わっていました。
親の仕事も少なめで本人の学童休みも多く、休んでる日は友達と自由に遊んでいたし、多分教えて練習すれば十分一人で過ごせる子でした。
そこで見立てとして「おそらく宿題タイムが理由じゃなく、留守番して友達と過ごしたい」が本当の理由でしょうと伝えました。
その上で再度家で話してもらったところ、その通り。
すんなり話は進み、一ヶ月ほど籍は残しつつ留守番の練習をし、退会していきました。
子どもの話を聞くのは大切ですが、始めにやるべきは「学童クラブに聞いてみる」というお話をしました。
2.学童が嫌、行きたくないという理由ほぼ全てと対応例
学童行きたくないという理由を挙げると
知ってる友達がいない
慣れない環境に不安を感じた
職員を怖く感じた
感覚過敏で落ち着かない
意地悪、悪口、派閥など子ども関係のトラブル
やりたい遊びができない
学童が嫌というより家がいい
上の子兄弟が行ってないのに自分だけは嫌
友達は自由に過ごしてるのが羨ましい
これらについて対応例をお話していきます。
2-1.知ってる友達がいなくて学童行きたくないは一過性
一年生になって入った学童に知ってる友達がいない、よくあるパターンです。
子どもによっては自ら友達を作りにくい子もいるので、我が子の傾向を知ってると心配になりますね。
しかし同時に低学年までの子どもの特性は、特定の友達と遊ぶよりは、遊びに対して子どもが集まってくる段階です。
レゴが好きなら、他に誰が遊んでるか関係なくレゴをやりだす。
学童クラブではいろんな遊びを仕掛けてくれるので、それに集まって来た子どもとは自然に仲良くなれるのです。
「友達がいない」から行きたくないという理由は、学童クラブに相談すれば一年生のうちは100%解決されます。
2-2.慣れない環境に不安を感じた
新しい環境に馴染むのに時間のかかる子が、この理由で学童クラブに行きたがらないのも多い。
これも一過性の理由なので、学童クラブに相談すれば解決できる部類です。
不安がある子に対しては、親から求められたら特に配慮してくれるはずです。
2-3.「職員を怖く感じた」のは一年生始めに学童行きたくない理由の一つ
学童クラブはやんちゃな子も多いのですが集団生活の場でもあるため、必要な場面での勝手な行動は咎められます。
その咎める程度が職員によって違うので、来たばかりの子が大人を怖がる場合もあります。
他の子を叱っている場面を何回か見て
これも学童に行きたくない理由となり得ます。
繊細な子がこう感じますが、学童クラブに〜先生を批判するのではなく相談すれば概ね改善されます。
遠巻きに見たら怖かったけど、楽しい感じで話しかけてくれたら大丈夫になった
👈なんてよくあること。
ただ中には怒鳴ってばかりの指導員も0ではなく、同僚からも問題視されている場合もありますが、保護者から相談されることで改善される余地も出てきます。
2-4.感覚過敏で落ち着かないは、学童行きたくないの理由のうちでは深刻
自閉症スペクトラム(ASD)などの特性で、うるさいところが苦手とか、触られるのが苦手とか感覚過敏が原因で学童行きたくない場合もあります。
これは学童クラブに相談してイヤーマフをつけたり、落ち着かなくなったら逃げ場所を作ってもらうなど対応できる場合もあります。
しかしこの場合は環境そのものが合わないので、他の施設を探したほうが良いかもしれません。
我が子の感覚過敏系の特性は親ならわかっているはずなので、入れる前からの懸念が現実になっただけ。
入会前に手を打っておく必要がありましたね。
2-5.意地悪、悪口、派閥など子ども関係のトラブルで学童行きたくない
子ども関係のトラブル
✔意地悪された
✔暴力的な子が怖い
✔仲良しを他の子に取られて一人ぼっち
✔指導員の見てないところで悪口
こんなのが原因で学童行きたくないも、言ってみればあるある。
これを調整して対応するのは学童クラブのメイン仕事なので、ぜひ相談してください。
家庭でわが子の話を聞くだけでは解決はできません。
3年生以上になると特定の子ども同士でもトラブルはそう簡単に解決しませんが、支援員が気にしてくれることでストレスを和らげることもできます。
2-6.やりたい遊びができない
学童クラブ環境の話、
●おもちゃが限られていてシェアせざるを得ない
●運動できるのが外遊びの時間として決められた一時間だけ
●折り紙が一日3枚しか使えない
いろんな制限があるのを窮屈・不便に思って学童クラブが嫌になることも少なくありません。
特に活発な子にとって、運動できる環境がないのは死活問題です。
この理由で学童が嫌な場合、学童クラブに相談しても対応不可能な場合も多いので、退会や転室を視野に入れないとダメです。
2-7.学童が嫌というより家がいい
単純な話、親が家で在宅ワークやってれば子どもは家に帰りたくなります。
逆に考えて「家に帰りたくない」って言い出すのは相当居心地が悪い家庭か、よほど学童が楽しいか両極端。
家がいいという子に、学童クラブは相談されればいろんな工夫をしてくれますが、子どもの心に「帰りたい・・」がくすぶり続けます。
学童クラブへの相談とともに、家で学童クラブに行く意味を話して聞かせる、また学年が上がれば退会を検討すべき案件です。
2-8.上の子兄弟が学童行ってないのに自分だけは嫌で行きたくない
兄弟児あるあるですが、上の子は高学年になっているため自由に過ごす時間が大切、下の子の面倒を見るのは負担になります。
上の子に下の兄弟の世話を強いるのはヤングケアラーと呼ばれていて、将来的に良い影響を与えませんよね。
そこに来て下の子の思いは親が受け止め、行ってもらう意味を本人が納得するよう伝える必要があります。
学童クラブに相談して、言ってる間は楽しめる工夫をしてもらうのは前提条件になります。
2-9.友達は自由に過ごしてるのが羨ましい
学童クラブの2年生くらいから、この理由で辞めたくなる子が急激に増えてきます。
特に活発な子がさっき紹介した「遊びたい遊びができない」と自由に過ごしてる子への羨ましさはピークになり、親に泣いて訴えている子も見たことがあります。
学童クラブに相談してもよいですが、クラブでできることも限界あり。
そんな子は帰る時間前に無理やり帰ろうとしたり、見ていて辛いのです。
一年生で無理なら行く理由を伝え、週一でも短時間にするなど融通を効かせてみたり、
それこそ2年生以上なら退会する方向で本人と話して、見通しを分かるように示してあげましょう。
3.学童クラブは「行かなくてもいい施設」なので一人で過ごせる練習を始める
3-1.退会は遅いか早いかの話
学童クラブの機能には「通い続けるための支援」をして保護者を助けることが入っていて、放課後児童クラブ運営指針にも記載されています。
3章1育成支援の内容
(4)子どもにとって放課後児童クラブが安心して過ごせる生活の場であり、放課後児童 支援員等が信頼できる存在であることを前提として、放課後児童クラブにおける育成 支援には、主に次のような内容が求められる。
① 子どもが自ら進んで放課後児童クラブに通い続けられるように援助する。
放課後児童クラブ運営指針
なので来た子は楽しませる工夫、安心して過ごせる取り組みを大なり小なりしてくれるのが通常の学童クラブ。
しかし「学童行きたくない!」と訴えのあった子どもを、何でもかんでも楽しませる方向で引き止める学童クラブもあります。
- 嫌な子がいる
- おもちゃが少ない
- 制限が多い
行きたくない理由がこんなものだと、保護者は「子どもを預けて、その間は安心して働きたい」というニーズに沿うため改善努力はしてくれるでしょう。
子ども間の人間関係の調整や、子どもの感情的な高ぶりを和らげるのは学童クラブとしても必要な仕事だからです。
一方で学童クラブには自立支援という仕事も含まれています。(と私は考えています)
例えば他に入会している友達もいない高学年の「辞めて友達と遊びたい」理由でも囲い込もうとする学童クラブは、
入会している間だけ、もっと悪いと体面のことだけ考えている可能性もなくはないのです。
しかし親には将来的な子どもへの責任がありますが、学童クラブは退会したあとの責任はありません。
なので自立や親離れのため、学童行きたくないと訴えがあった時から、いずれ来る退会を見越して一人で過ごす練習を始めるのが良いと思います。
3-2.高学年は学童に行く必要はほぼない
一年生の最初でもない限り、辞めたい理由次第で練習せざるを得ない場合もあるし、次年度の申請して待機児童になる可能性まで考えれば、留守番できる練習は早いに越したことはありません。
統計上4年生以降は学童クラブ登録児はかなり少なく、高学年を受け入れていない学童クラブも都市部中心に多くあります。
👆一年生なら40%に対して6年生だと4%という話。
受け入れている学童クラブでも、うまく育成できてる施設は多くないと私は考えています。
学童クラブ関連の研修、どこに行っても高学年育成は難しいという話しか聞かず、戸惑っている支援員ばかりだったので。
いずれ来る自立。
喜んで6年生まで通ってくれるのは、支援員にとっては嬉しい反面、その時期にしかできない経験を学童クラブ内のみで完結するのもどうかと個人的には思います。
【学童はいつまで通う?4年生~高学年には必要ない】卒業準備を …
3-3.逃げじゃないのか?という方へは反論できます。
子どものやる気に関して、辛いことを乗り越えるモチベーションを保てるのは「自分で理解して決めたこと」のみ。
学童クラブに行くのは子どもが決めたことではなく、親が勝手に決めたことです。
子どもにとっては、いつの間にか行くことになっていた。
そして行ってみたら、実は学童クラブなんて行ってない子もたくさんいることを知った。
学童がなんか嫌な雰囲気、辞めたい。
👆これは逃げなのでしょうか?
分からずに放り込まれた場所が自分と合わない環境だった場合、そこから出ようとするのは当然の心理、大人がそんな状況になったら合う環境へ行くと思います。
ブラック企業で逃げずに頑張っても、得られるものは何もない。
一方的な押しつけで
というのはその後の子育てに大きく影響を与える考え方。
親のコントロールできる方向で育てようとするマインドなので、長い目でみるととても危ないのです。
4.わが子が「学童嫌で行きたくないと訴えたときの対応」まとめ
いかがでしたか?
わが子が「学童行きたくない」と訴えた場合、対応の流れは3段階
✔まずは学童クラブに相談(1章)
✔次に本人の話を聞く
✔行かなくていい練習をする(3章)
サラッと聞いたあとは学童クラブに相談し、再度話すときに行きたくない理由をちゃんと聞くのが大切(2章)
訴えられる子はいい方で、訴えられず学童クラブで荒れるだけの子も少なくありません。
学童クラブは行かなくてもよい施設かつ、退会する時は必ずやってくるため、留守番や一人で過ごす練習は早めにやるに越したことはありません。
ありがとうございました
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