親御さんへ、低学年までのいい子は将来荒れる可能性がある
・手のかからない子は将来荒れるって聞いた
・親としてどうしたらいい?
興味本位でもこの記事を見つけたあなたは、こんな感じでしょうか?
さてあなたのお子さんは、
手がかかりますか?
かかりませんかか?
手がかからない子が全て将来危険というわけでなく、「なぜ手がかからないのか」👈この内容によって大きく違ってきます。
また「将来」というのは中高生でなく、高学年の頃から予兆が現れてくるので、
できれば学童クラブくらいの低学年〜高学年前までに、親としての行動を考える必要があります。
東大出身 理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【手のかからない子への親としての関わり】
👆今回はこれについて、あなたにお話していこうと思います。
私は学童クラブからたくさんの子を送り出してきましたが、手のかからない子、いわゆる目立たない子もたくさんいました。
一番世話のかかる低学年の時期、
- 言うこと聞かない
- 自制できずに叫ぶ
- 喧嘩ですぐに手を出す
- 部屋を制止しても走り回る
- 目が行きがちな多動気味
こんな子達の影に隠れる形で、意識して関わろうとしないとスルーされてしまうくらい静かに過ごしている子。
または静かではないけれど、困ってる子に気を遣え、時には大変な支援員にすら気を遣ってくれる、とてもいい子。
そういう子が学童クラブ卒会後に、何年かして親御さんに話を聞くと
どうしたらいいか分からん。
👆こんな感じで途方に暮れている保護者を、何人か見てきました。
学童クラブにいた頃でも静かすぎて本心が見えなかったり、いい子に甘えて役割を担ってもらうなど、
✔「もしかしたら、溜めてるんじゃ?」
✔「本当は負担なんじゃないか?」
と感じていた違和感が現実になったのです。
もう少し先を見据えて、できたことがあったのではないか?と後悔したもの。
この記事ではあなたに、手のかからない子について将来的な見通しを、低学年の子とその後を20年以上見てきたキャリア視点からお話します。
すでに手のかからな子が荒れてしまい、困っている場合は問題行動の記事をお読みください。
1.学童くらいの子に見かける 手のかからない子「いいコ症候群」とは
手のかからない子に関連して過剰適応とか、いいコ症候群とか聞いたことありますか?
アダルトチルドレンというのも有名です。
自分を抑えて主に親の期待に過剰に応えようとし、その延長で周りの空気を読もうとするあまりに、自分が無くなった子どものこと。
「応えよう」というのは刷り込みに近く無意識に行っている状態で、そんな自分の状態に30歳過ぎて気づく方もいて、幸せに生きていく邪魔になるので深刻です。
高学年以降はこれまた無意識に、低学年まではいい子だった反動で激しい反抗期になる場合も少なくありません。
学童クラブで働いていた頃、一年生のうちはいわゆる「とってもいい子」だったのが3年生くらいからひょんな拍子に激しい感情を出す場面が増え、
4年生で卒会してしばらく後に親の話を聞くと
なんでこうなっちゃったの?
時に涙しながら相談してくる親を何人か見てきました。
低学年で兆候が見えた時に学童クラブ職員として、
●施設でなんとかしようと伝えなかった
●伝え方が悪くて伝わらなかったか、具体的に示せなかった
●伝えたけど親が受け止めなかった
●伝えたけれど親の性格・行動が変わらなかった
●本人の気質の問題
いくつかケースがありますが、全て親の影響を受けていましたね。
しかし学童クラブに行ってない子は、様子を伝えてくれるのは担任のみ、手のかからない子は報告が少ないので親が気づくのは至難でしょう。
小学生ばかり何人も育てるわけないので、手のかからない低学年の時点から、高学年〜それ以降を予想するのも難しい。
その点学童クラブは行ってれば助けになるので、ぜひ積極的に様子を聞いてほしいと思います。
いい子状態の特徴を挙げてみると
・言うことをよく聞く
・危険なことはせず、しても言えばすぐやめる
・友達と争わない
・自分で決められない
・本音を言えず断れない
・人に流される
・愛着障害っぽい感じ
ピエロを演じ、生きているというより役割をこなす感じ、自分がなくなるのは本人の性格とともに親の関わりによって作られます。
多分この記事を読んでる方は、当てはまるとしても一部だと思いますが、一番度し難いのは、こんなことを気にもせず無意識でやっている保護者の方々。
また本当にいい子はいて、手のかからない子でも、種類によって心配な場合と大丈夫な場合が分かれてきます。
2.手のかからない子はなぜ「いい子」なのか?
手のかからない子でも、大丈夫な場合と心配な場合があります。
- 一人でも過ごせる
- 親の関わりが適正、相性良い
- 空気を読む感じのいい子
要注意なのは3つ目、低学年までの子はある程度は自分勝手に衝動的には振る舞うものですが、
それが親の日常の関わりによって抑え込まれ、親すらも抑え込んでいる自覚がないのが危険性が増します。
2-1.一人でも過ごせ親の関わりが適正、相性良い
✔人見知りしない
✔一人遊びが得意で構わなくても過ごせる
本人の性格とともに、3歳までの親の関わりで子どもが安心感を持てると、よくこんな感じになります。
なってないからと言って親の関わりがおかしいと言う話でなく、親の関わり+本人の性格と言う話。
むしろ本人の性格部分が大きく、この種類の「育てやすい子」はいっぱいいそうです。
民間の学童や児童館職員のとき乳幼児を一時預かりで見ていましたが、
初めて預けられて引き渡し10分は不安そうでも、その後数時間を平気で遊べる子はたくさんいました。
愛着に基づいて安定してるから、この意味での手のかからない子は楽な反面、構わないと一人でずっと平気です。
気をつけないと放置し過ぎてしまうのと、成長につれて悩みも年齢相応に出てくるので、そこだけ気をつけていれば良いでしょう。
成長の過程に必要なことです。
2-2.空気を読む感じのいい子
一方で気をつけるべきは
・我慢してる
・人の心を察し過ぎる
・怒られたくない理由だけで静か
・人の顔色を伺う
特に「なにかの拍子に大爆発」は、発達障害の可能性がなければ要注意です。
こんな感じで手のかからない子。
親からすれば親のことを考えてくれて、反発もしてこないし、まさにいい子に思えるでしょう。
でもこの意味での手がかからない子は、のちのちに手がかかる人間になりやすいかも。
無意識にやってるので2-1と区別が付きにくいけれど、
年齢不相応に気を遣いすぎている
と感じたらこちらの可能性が高まります。
3.手のかからない子への、学童期の親の関わりの見直しポイント
2つ目の「我慢してる感じ」を察したとき親としての関わりはすぐに変えられます。
ポイントは
✔ 感情を出せるよう
✔ 思い込ませたりコントロールしようとしない
3-1.一緒に遊ぶ
手のかからない、と思ってると放置しすぎてしまい、子どもの成長や変化は早いので気づけないことも多くなります。
また性格的に元々一人遊びを好む場合、子どもは遊べば楽しいので発散でき、次にお話する感情表現を促します。
まずは関わることですが、お話や遊ぶのは低学年まてはオススメです。
游んでると親も楽しいですからね(^^)
3-2.感情を出せるよう、決めてもらう
考えてることを聞き出すのは大切。
本当はどう思ってるのか?
思ってるのを口に出すのは難しい子もいるので、言えないなら、自分で決めるところは決めてもらうのも練習になります。
親の顔色を伺って決められない、親の思ってる答えを全力で考えるのではなく、自分はどうしたいのか?
👆これを時間をかけても決めてもらう。
叱ってまでやる必要はないので、少しずつ練習していく感じです。
ここで気をつけるのはダブルバインド。
「好きなお菓子買っていいよ」と言いながら、選んでほしくないお菓子を持ってきたために「それはダメ。違うお菓子にしなさい。」
条件があるならはじめに言ってあげましょう。
仕事を頼まれて報告したら後から物言いがついて
👆経験ありませんか??
こんな感じを子どもに思わせないようにね。
3-3.思い込ませたりコントロールしようとしない
子どもをコントロールしてる親は自分でも気づかないので例を出すと、
● 「うちの子、手がかからないの〜」👈とか本人に聞こえるところで言う。
●「〜だったらいいのにな。」とこれ見よがしに言う。
こんな態度を察して子どもは親の期待に答えるようになります。
同じ理由で条件付き愛情「〜したら構ってあげる」は慎むべきです。
他には言葉だけでなく、
●不機嫌な態度をあからさまに取る
●頻繁に細かい事で怒る
自分がない子どもは、簡単に刷り込まれてそれか普通となります。
親と子どもは別の人間
子どもが勝手に振る舞っても、親はそんなに困ることはありません。
自分が人の思い通りに誘導されたら嫌だと思うので、見直してみましょう。
【気分屋の親は子どもをワガママにする】悪影響を抑える2ポイント
4.親でも周りの大人でもOKな関わり方 学童クラブで取り組まれている例
手のかからない子は学童クラブでたくさん預かっていると、必ず数人は入ってきます。
割合として10%くらい。
性格的に静かな子が多いけれど、その中でも「コントロールされて手がかからない」と感じる子も少なからず。
まあ本当に静かな子でも本性を表したり、コントロール系は特に学童クラブだと周りの子に感化され、
家では静かでも学童クラブで次第に言うこと聞かなくなるのが大半ですけどね。
コントロールされている子は高学年以降に子どもがまず苦労し不登校とか友達関係でうまく行かなくなり、親は理由不明で悩む、というケースになりがちでした。
そこで学童の取り組みを例とすれば、3章でお話したことを実践してるだけ。
●遊びに誘う
●自分で決めさせる
●気に入る答えを押し付けず任せる
ずっと本を読んでるのでなく、遊びにさえ誘えば発言や動きの中で様子が知れます。
その友達や他の子の関係で、
そんなに気を遣わなくていいのよ
しいろんな言葉かけもできます。
まあ本だけ読んでる子にも構わず話しかけるのは学童支援員だけでなく、友達も押しが強いけれど。
そこでも「誘われたけど今は気分じゃない」とかを言い出せない子にはサポートしたり、とにかくも大人からの働きかけが行われています。
ただ家庭での親の影響は上回れないので、保護者面談を行いつつ支援していく感じ。
さらに言えば経験的に、家庭の価値観を変えて行動してくれる親は5割に満たなかったですが。
その結果、何年か経って保護者が相談にやってくる、または学校のカウンセラーや地域のケースワーカーに世話になってる話を聞くことになります。
【親の影響は低学年で最大】子どもの成長へ身内下げなど言動注意
5.手のかからない子は将来心配?のまとめ
いかがでしたか?
「いいコ症候群」とは親の期待に応えようとする自分のない子どもというお話をしてきました。
一人でも過ごせ親の関わりが適正な子がいる一方で、空気を読む感じのいい子もいて、後者は親子とも無意識になっている場合が多い感じです。
この記事を日最後まで読めたあなたは、ぜひ学童期の親の関わりの見直しポイント
3-1.一緒に遊ぶ
3-2.感情を出せるよう、決めてもらう
3-3.思い込ませたりコントロールしようとしない
を意識してほしいと思います。
手のかかる子が将来安心というわけでもなく、全ては適切な親の関わりが大切です。
特に学童クラブに行く低学年くらいでは、学校担任も学童に行ってれば支援員など関わってくれますが、親の影響は上回れないのです。
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