4.学童保育で行う保護者へのお詫び内容や方法、注意点
相手の話を聞いて温度差を埋める
おわびの基本的な態度は、相手の話を聞くに尽きます。
相手から先にクレームのような感じで出てきたような主張は、時に"こんなことで言ってくるの?"と思うかもしれません。
しかしこの温度差は対応失敗の元。
その疑問を持つことが1章でお話した謝罪の前提、「本当に申し訳ないと思っていること」に反するから。
相手からしたら90くらいなのに、こちらからは50くらいだろうと思って対応するのがまず失敗。
謝罪していても相手の感じることは違ってきます。
逆に相手を上回ってこちらが90,とんでもないことをしてしまった・・と感じているように見せると、"そこまででは"と相手の感情を多少でも抑えられるかもしれません。

相手の温度は、聞いてみないと分かりません。
温度を知るためにまず聞くんです。
何に対して怒っているのか、知るために聞くんです。
相手の気持ちを吐き出してもらって、建設的に話ができる状態にするために聞くんです
そして相手の感情や思いがわかったのなら、相手の方に寄り添って、申し訳ないと素直に言葉をかけること。

改善策などをはじめから話すのは間違いです。
日本ではまずはお詫びの言葉です。
- 「怪我はありませんでしたか?」
- 「さぞショックを受けたでしょう」
- 「驚かれたと思います」
👆相手が感じたであろう感情を推し量った言葉をかけたうえで、申し訳ありませんでした、です。
相手の話を聞いて理解しようとしている姿を見せるため、オウム返しを使うのもよいと思います。
子どもについて安全に見てほしいと期待していたのに、その期待を裏切られたといった、子どもを中心にした訴えがほとんど
くどいようですがよく聞き、まずは何を話すにも申し訳ないのお詫びの言葉からです。

相手の要望を聞く~主訴や思いはなにか?を知って応える
相手の考えが聞いて分かったとしましょう。
その要望の元がなんなのか?を推測してそれにフォーカスして答えていきます。
要望の元というのは、保護者の訴えの一番大きなもの「主訴」のこと。
我が子が暴力を振るわれて
どんな教育を受けてるんだ!?
相手の家庭の教育方針を知りたいんじゃなくて、一番大きい思いは多分
- 「我が子が殴られて心配」
- 「学童は対応できなかったのか?」
次くらいに
- 「原因は我が子にあったのか?」
- 「今後も同じようなことが起きないか」
こんな思いが隠れてるのに的はずれな答えをしていたら、いつまでたっても解決しませんね。
だからこそ一言目は「ご心配お掛けしました」。
次の段階として相手の方が聞きたい情報、実際に何が起きたのか?などについて必要な情報を事実として話をします。
その時に、少しでも保身や身内の擁護にとられる発言は控えましょう。
細かいところでは部下の起こした不祥事について"鈴木が~"と言うところを、"鈴木さんが~"と敬称を付けただけで不快に思う方もいます。
下手に分からないことを予測で話をしたり、繕って伝えたり、いいわけをしながら伝えることは、何度もお話しているように厳禁。
ほかの職員は何をやってたんだ?など説明や弁明を求められた時ならこちらの事情を話してもいいですが、
手順として伝えるのはかなり後のことになります。

学童の保護者へのお詫びでやっちゃダメなこと
おわびで絶対にやってはいけないことは、言い訳から始めること
似たところで、こちらがしたことを先にアピールすることも。
ここまでやったけどこれが足りず~という場合に"ここまでやったけど"の部分は相手から聞かれる前に伝えるべきではありません。
伝えるにしても伝え方は気をつけましょう。
後から言うことで「ああ、実はそこまでやってくれていたんだ」と分かってくれる可能性も上がる。
相手がまだ怒っている状態で伝えるのと、後の方で伝えるのでは効果まるで違います。
けれど、しかし、でもなどの相手に反論するような言葉も使えません。
逆に
●ご意見ありがとうございます
●こういった事情はご理解いただけませんか?
など相手に感謝したり同意をとっていく手法は有効です。

5.相手の要求にどこまで応えるか~謝罪とお詫びでの誠意の見せ方
相手が怒っているからといって何でも飲むことはありません。
またやっていないことや、謝らなくてもいいことまで掘り下げて謝罪することもありません。
「法的に争うことを見越して謝らない」
は企業ではあるかもしれませんが、学童保育所などではあまり聞いたことがありません。
(多分日本で最低レベルの学童クラブで、「指導員から、意見を伝えた保護者が怒鳴られた」なんて記事がネット上にありましたが、あり得ないことです)

時には初期のお詫びの段階で"誠意を見せろ"なんて言ってくる方もいますが、それは危険な金銭目的のクレーマーの部類かも。
しかしこちらも学童クラブではあまり聞きません。
相手方が精神を病んでいたり余裕がなかったりして、他に当たるところがない
だから少しのことでも八つ当たりのように言ってくる、なんて場合。
理由がよくわからないような人に対しては、こういった背景も推し量れます。
対応はとっても大変だけど、知ることで組織的にとれる方法が考えられると思います。
クレームに対しては少し対応が違ってきますが、下で簡単にかいていきます。
ちゃんとした本を一冊読むと財産となるので、おすすめの本も紹介しておきます。
厄介なクレーマーの常套句として、責任者を出せとか、誠意を見せろなどの決まり文句。
それぞれに対しての切り返しを考えておくのもよいでしょう。
「責任者を出せ」➔
出したらいいと思います。
こういう方はちゃんと対応してほしい、場合によっては自己顕示欲を満たそうとする方もいますので、出せばそれですみます。逆に出さないとこじれます。
ーー
誠意を見せろ➔
「精一杯の謝罪と改善策を示すことが誠意です」
土下座の強要や金銭の要求などは「これから先は脅迫罪にあたるので、こちらとしては精一杯のことをしていきたいのですが、このまま主張を通すと警察に仲介を頼むことになります」
流暢にこんな切り返しがきたら、相手は引き下がるでしょうね。

6.保育園や学童クラブでのお詫びと謝罪の仕方についてまとめ
●申し訳ないと思っていること
●わかっている範囲を謝罪
●逃げたいという自分の心理を知っておく
✔まずは聞いて温度差を埋めること
✔相手の思いに寄り添うこと
謝罪やお詫びにはこのような留意点や技術がありますが、基本的には"誠意の効果的な見せ方"
申し訳ないって思ってないならダメだけど、申し訳ないって思ってるのに全然相手に伝わらないのも困りもの。
だから謝罪テクニックこれらを知って使うことは、悪いことではありません。
なんか"テクニック"って聞くと小手先の小賢しいなにか、みたいに思うかたもいると思いますが、はっきり言って誤解もいいところです。

そして学童クラブや保育園では、入ってくるクレームやお詫びする内容はほぼ「子どものこと」
だから"子どもが心配"って保護者の思いに応えることが大切です。
デパートで来るクレームはほぼ商品のこと、飲食店なら料理のこと、そんな感じで保育園や学童クラブだと子どものこと。
それ以外の要望としては近所迷惑とか、待たせ過ぎたとか些細なことはあるけれど、やっぱり大クレームになるのは「子どものこと」
決して忘れてはいけません。
いつ対応を迫られるか分からないので、人生に一度でもそういった対応の研修を受けてみると安心できるかもしれません。
お詫びやトラブル対応はピンチでもありますが、逆に保護者との信頼関係を築くチャンスでもあります。
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