学童クラブ在籍中に親のどちらかでも失業した場合
この記事を読もうとしているあなたは、仕事を退職した場合にも学童クラブに子どもを預けることや、
もしくは既に辞めていて、今更言ったらどうなるか心配していると思います。
学童クラブのシステムって、20年以上働いてきて何ですが、けっこう分かりにくいですよね。
東大出身 理系保育士ジャムです。
結論から言えば、学童クラブに子どもを預けている最中に親が退職して求職中になった場合、
施設ごとに決まりはあるものの猶予期間内に再就職すればOKなケースが多いです。
故意に隠すとバレた時点で即退会などのリスクがあるため、分かった時点で申し出て相談するのが基本。
また民間学童クラブは保護者の仕事について決まりはないので、「働いているなどで、放課後に子どもを見られない」から預ける公的な学童クラブに関してお話していきますね。
とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
学童クラブに関してのよくある質問の一覧はこちら
学童クラブ入会条件の【保護者の仕事/就労】のよくある質問/疑問QA⑥
1.学童クラブには保護者が退職した時の規定があるので、聞いてみるのが基本
1-1.基本ルールは退職〜退会まで猶予期間あり
学童クラブには入会条件があるように、退会についても決まりがあります。
入会条件でよくあるのは保護者の就労状態で、自治体によっては週3日以上両親とも◯時間以上働いてなきゃ利用対象外みたいなヤツ。
入ったはいいけど途中で仕事をやめた場合にも、学童クラブもしくは自治体ごとに決まっていて、
両親いずれかが退職したら、だいたい3パターンになります。
多い順に・・
①猶予期間3ヶ月くらい以内に仕事が見つからなければ退会
②構わず学童クラブに在籍し続けられる
③翌月に退会の決まり
仕事を見つけて在籍し続ける場合ですが、
仕事と言っても「学童クラブが必要になる程度の仕事」なので、週3日以上勤務や在宅ワークは利用不可の厳しい自治体なら、その基準を満たした仕事が必要です。
厳しい自治体の例、東京都台東区。👆週3日以上の規定時間以上働いてないと申し込み対象外
また猶予期間も3ヶ月〜1ヶ月まで自治体によってマチマチ。
学童クラブにこだわるなら退職前に、次の仕事先を見つけておくのが無難です。
または別の学童クラブ利用条件「介護」「病気療養」「学校に行く」などを満たす状態にしておくか。
一度退会したら、再申請して待機児童の最後尾に並ぶことになるからです。
まあ緩いところだと週一回のコンビニバイトや、不定期の日雇いに登録し、"働いた"という月に数回の勤務実績で認められたりします。
私の働いていた自治体は緩くて、週1回平日の午後に1時間でも働いてれば申請できました。
しかもユーチューバーとか、言ったもの勝ちの自由業でもOKという。
そのおかけで待機児童も多かったですが・・
だから住んでる地域によって、ウーバーイーツの配達とかでも認められるかもしれません。
この辺は地域の待機児童の多さにも関係してますね。
②の「構わずに在籍し続けられる」のは、条件満たせば必ず入れる全数受け入れの学童クラブでも少ないです。
まあそんな施設は放課後子ども教室の連携型、親が働いてなくてもほとんど変わりなく過ごせる形態が多いので、不便は感じないと思います。
また③は逆に厳しすぎる規定、存在は知ってますが実際にこの決まりで運営している学童クラブはほとんど無いと思います。
学童って、親が仕事辞めたら、強制的に出なくてはいけないのですか?
1-2.入会前の退職は、そもそも「入会できない」になる
特例として前の年の12月くらいの、その時点の状況で4月からの学童クラブ利用申請〜4月1日に入会するまでの期間の退職。
よくあるのが3月31日退職ですが、4月1日から別の仕事する証明が出せないと、その時点で入会資格を失います。
(入会決定後に退職+採用内定証明が出せるなら、働き出すのは5月からでもいい所もあり、細かい決まりは施設ごと)
こんな不満をつづったブログ👇も見つけましたが、
退職後に言われた「学童保育はすぐに辞めて!」市役所が一番のストレスだった!
猶予期間がつくのはあくまでも「在籍中に失業した場合」なので、入会前に失業してたらダメです。
下の子の育休中の扱いなんかも認可保育園などと大きく違うので、気をつけて下さい。
失業保険をもらう期間は在籍できるとか、そんな決まりは学童クラブにはなく、ほとんどの学童だと
"求職活動は子どもが学校に行ってる午前中にやれば良いでしょ"
というスタンス。
上のブログの顛末で「結局辞めなくてよかった」とか、役所と学童クラブの連携がズサンだっただけなので、ほぼ退会することになりますからね。
1-3.特例として働いてなくても緩いケース
この記事を読んでるあなたには関係ないと思いますが、仕事も何もしてないけど学童クラブを利用してる家庭には、
親がネグレクト含む虐待で、学童クラブに子どもが来ないと家でどんな目に遭うか分からず危ない、と判断されてる場合もあります。
特に学校のない夏休みは1ヶ月くらい所在不明と同じなので、子どもの安全確保のために学童に来てもらう形です。
ただそんな理由で入会できてるとは保護者に知らされないので、表向きは就労証明は出してもらっています。
この場合のみ退職してたり、働いてないのに働いてると嘘つかれても役所も学童も見ないふりして入会し続けられます。
まあレア中のレア。
親が家にいるのに
なんで学童来てるの?
とか、人の家の事情を邪推しないほうが良いって話です。
2.退職したことを言わなかったらペナルティあるの?
退職を隠して在籍していたのが途中でバレた場合、
「在籍中に失業した場合、3ヶ月以内に再就職」などの猶予期間内なら通常の扱いになります。
既に猶予期間が過ぎていたら翌月退会または、月の残りがあっても育成料を払った上に退会・・
どちらにしても退会になります。
まあ仕事してないなら、退会になっても問題ないかもしれません。
ですが故意に隠していたとか悪意があると判定された場合、来年度の入会申請に大きな影響が出ます。
公営の学童クラブならまだいいですが、父母会などが運営している地域の学童だと、
入会に関して施設裁量が多く、入会基準とかの情報も公開されてないケースがあります。
●念入りに職場に確認されたり、
●あの親は嘘つくからダメだわ、と落とされたり・・
●罰金+退会というペナルティがある施設も。
また下の兄弟が何年後かに入会したい場合でも、記録として残ってるので警戒されます。
支援員に隠しても、家の様子は子どもを通して筒抜けですよ。
連絡つかずに緊急連絡先の職場に電話したら、
もう辞めましたよ
仕事してないよ。
いくらでもバレます。
また働いてるのは機械じゃなくて心を持った人間なので、心象が悪くなるのは当たり前。
「あの家の子ども、親も親なら子どもも子どもだ!」
👆こんな家庭は数限りなく関わってきました。
支援が必要な家庭では、親に問題があって子どもも大変というのも多いけれど、
学童クラブ職員は全員が全員、何でも許し、困った時は助けてくれる聖人ではありません。
適当に放っておけばいいわ、
仕事なので明確には言わなくても、心の中でこう思ってる方も少なくないでしょう。
また地域の親ネットワークの影響は大きく、
学童クラブの職員に、どう思われてもいいわ
というマインドの方は私の経験上、次第に他の保護者からも敬遠され、トラブルが起きたら「またあの家か!」と地域の中で孤立してくる傾向です。
学童クラブに退職したのを言わなかった、ほんの小さな些細なことに見えますが、人生は一事が万事。
目先の小さな損得だけ考えていたら、長い目で見て生きづらくなるのだと思います。
だから「退職したら学童辞めなきゃダメなのかも・・」と思いついてこの記事を読み、
単に忘れてて言うのが遅くなったなら、早めに申し出るのがマストです。
3.求職の採用面接とか、子どもをどうする?
退職して就職活動をする場合、「明日来て下さい」みたいな急な予定が出てきますよね。
そこで困るの学童が使えなくて預け先のない、小学校から午後2時とかに帰ってくる子ども。
・・と思いきや、そんなに困ることはありません。
子どもには鍵を持たせて留守番してもらえばいいからです。
小学校1年生など、学童に行っていたから留守番の練習もまだやってなくて難しい場合でも、求職中は基本家にいるので練習はできるはず。
帰ってくるタイミングで留守にして、鍵を開けて30分留守番しててもらうとか。
親の留守番に関する心配の多くは、親の取り越し苦労というデータもあり、
させてみたら意外に大丈夫だった、というケースが大半なのです。
多少のトラブルは想定内、世話のかかることは子どもなら留守番に限らず数限りなく起こすので、「留守番だけ心配」しても意味がありません。
失敗は親も含めて、成長のための必要な過程なのです。
それでも心配なら
- 放課後子ども教室
- 児童館の緊急一時預かり
- ファミリーサポート
- ベビーシッター
- 親戚や近所の人
など選択肢はたくさんあります。
特にオススメは「放課後子ども教室」「児童館」などの公的施設。
放課後子ども教室は学校によって整備がマチマチですが、基本的にフラッと行けば大人がいて、そのへんの道端で過ごしたり1人で留守番してるより余程いい環境です。
就職したらまた学童クラブに預けよう、入れなかったらどうしようとか、無用な心配になりますよ。
まあ低学年のうちに、必要性が低くても学童クラブに行くメリットはありますが、
児童館などに行けばそのメリットを十分に受けられるので、学童クラブにこだわる意味がなくなります。
【学童クラブのメリット】入れるべきか?→低学年にはお勧めです
【小学生の放課後の居場所】過ごし方の選択肢として学童クラブや児童館
4.途中で仕事辞めたのと似たようなケース
ここからは学童クラブ在籍中に仕事をやめたとか、似たようなケースがもついでにお話していきますね。
4-1.初めから求職中の場合は多くの学童クラブで対象外
学童クラブは両親とも働いてて、放課後にまだ留守番できない、子どもの安全確保のための居場所です。
だから両親のうちどっちか働いてなくて元気なら、学童クラブの利用対象外です。
今の福祉は「必要な人への助け」「できることは自分で何とかする」なので、
必要ない人は低額な公的サービスではなく、それなりのお金を払って民間サービスを探す必要があります。
放課後児童クラブとは
児童福祉法第6条の3第2項の規定に基づき、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校に就学している児童に対し、
授業の終了後等に小学校の余裕教室や児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図るものです。
厚生労働省
4-2.病気療養や出産などは利用できる学童が多いが、育休はダメ
学童クラブの利用対象は親が働いてる子どもが主ですが、
親が病気とか、出産するから一時的に利用したい、というケースにもほとんどの公的施設で対応されてます。
ただし出産の場合は予定日の前後数ヶ月だけ、育休中は預けられないのが基本です。
保育園でも下の子の育休中は預けられないとか、点数が下がるとか不満や疑問は残りますが、
現状、待機児童も出ているので、育休はNGな学童クラブがほとんどでしょう。
5.退職したら辞めなきゃダメ?まとめ
いかがでしたか?
学童クラブに子どもを預けている最中に、父母どちらか退職して失業状態になった場合、施設ごとに規定があるので申告して聞くのが基本です。
多くの施設では即退会じゃなく、何ヶ月か猶予期間があって、その期間内に再就職すれば問題なく学童クラブを利用できるシステムを取っています。(1章)
よくある心配で「退職したことを言わなかったらペナルティあるの?」ですが、
規定通りの退会に違いありませんが、うっかりミスの伝え忘れなら、大目に見てもらえるケースがほとんどです。
ただシステムを知っていてわざと言わなかったとか、普段から学童クラブとの関係が悪いうえでの情報隠しなど、
悪意があるとみなされると、再就職して利用したくなっても、利用申請が出来ない可能性が出てきます。
また働いてるのは人間なので、心象が悪くなるのは当たり前な話。
明確な不利益じゃないかもしれませんが、雰囲気の悪さから日常の細かい部分で不具合が出てくるかもしれませんね(2章)
学童クラブを使えなくなると、就職活動の面接など予定が入れられにくくなるかも・・という心配ですが、
そう頻繁にあることじゃないので、それを見越して留守番の練習をしておくとか、放課後子ども教室や児童館など、たいして困らないというお話もしました。(3章)
また途中退職と似てますが、
・初めから求職中の場合は対象外
・病気療養や出産などは利用できる
・育休はダメ(4章)
学童クラブは子どもを公平に見てもらえると思いきや、良好な関係を築ければ見えないところで手厚く見てもらえます。
働いてるのはプロの支援員といっても人間だからです。
そこに来て「退職隠し」と思われると、信頼関係にヒビを入れる大きな要因になるので気をつけてほしいと思います。
ありがとうございました
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