独特なカリキュラムで子どもを育てるシュタイナー教育とは
「シュタイナー教育」とは子どもへの教育方法の1つ、聞いたことはありますか?
ドイツの哲学者シュタイナーが生み出した教育法で、エポック授業やオイリュトミーなど独特なカリキュラムを通して自立した子どもの育成を目指すもの。
世界的に数は多いですが、日本で認可されている学校は2校のみ、あとはフリースクールとしてNPOなどが運営しているのがいくつか程度。
ですが公教育の枠にとらわれない方針のもと、普通の学校に馴染めない子の受け皿としてもフリースクールは注目されているので、
小学生の支援をする学童クラブ指導員としては、知っておくと良いでしょう。
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。
世の中にはいくつかの保育メソッド・教育法があるので、それらを概要でも知っておくと学童支援員として日々の育成の考え方が広がると思います。

1.シュタイナー教育の概要
シュタイナー教育とは、オーストリアの哲学者・教育学者であるシュタイナーが1900年代前半に生み出しドイツのシュトットガルトに1919年に作った学校から始まった教育法。
教育を「自由な自己決定」できる人間になるための出産補助であるとして「教育芸術」と呼びました。
勉強など数値化できる認知能力から非認知能力まで含めた教育が、今の日本の一般教育と少し違う方法で行われます。
教育方針に含まれています
2.シュタイナー教育の特徴的な取り組み
シュタイナー教育には特徴的な取り組みがいくつかあります。
考え方は一般的な日本の教育と相容れない訳ではないけれど、やり方が独特です。
●保育は縦割り、小学生以降は一貫教育
●オイリュトミーとフォルメン
●エポック授業
●デジタル機器は使わない方針
●その他理念から出てくる取り組み

2-1.保育は縦割りかつ義務教育期間は一貫
シュタイナー教育では21歳までを対象として7年ごとに区切って教育を捉えます。
第一【0歳~7歳】 (身体)
体を動かす遊びなどで、自分の意思を育てる時期。
この期間は縦割りで行われます。
第二【8歳~14歳】 (心)
感情を育てる時期で、芸術に触れて感性を育てたり、話を聞いてイメージする力を育てる。
第三【15歳~21歳】(頭)
論理的に考えたり、自主的に行動する力を文化・自然活動などを通して育てる時期。
義務教育は8歳以降は一貫教育として、担任は基本的にずっと同じ人が行います。

2-2.オイリュトミーとフォルメン
シュタイナー教育では芸術を使うところにも特徴があります。
オイリュトミー
音楽に合わせた身体表現により、他者との調和を図る活動。
フォルメン
直線、曲線、非科学模様などを描くことで芸術的な感性や集中力を養うという取り組みです。

2-3.エポック授業
エポック授業とは、シュタイナー教育の独特な時間割のこと。
午前中の2時間程度
国語、算数、理科、社会などの教科のいずれか
2〜4週間くらいの期間
音楽や芸術的要素も取り入れて
教科書を使わず
毎日同じ教科を集中して学ぶ
期間外ではやらない
これがエポック(中心)授業と呼ばれるもので、ずっと変わらない担任が、基本的に全て行います。
相対的な優劣評価はつけず、テストもありません。
例えば算数を3週間学んだ後、次に算数を学ぶのは数ヶ月後ということになります。
他のテーマに取り組む間は、学んだことを意識の中から遠ざけ、ゆっくりと消化させる時間になります。
いずみ学園
この方式で勉強してる友達が
何人かいたので
効果的なのだと思います。
2-4.デジタル機器は使わない方針
文化や時代に即して、世の中の環境は変わってきています。
不登校の子たちは現在オンラインを使う流れですが、シュタイナー教育では16歳までデジタル機器は取り入れない方針と示されています。
幼児期と低学年ではまずアナログ技術を教えることにある。12歳以降に、情報技術についての原理を伝える。
開始にあたっては、まだデジタル機器を導入することなく行う。ハードウエアとソフトウエアは15、6歳になって思考力の諸前提が整ってから、日常の学習の中に包括的に取り入れられる。
参考
日本シュタイナー学校協会

2-5.その他理念から出てくる取り組み
●7歳まで文字を教えない
●有機栽培の素材を使った食事や手作りおやつ
●本物の自然に触れる
●テレビを見せない
●キャラクターやプラスティックのおもちゃで遊ばせない
●テストなし点数で評価しない
けっこう独特なので、ちゃんとやるなら家族ぐるみで協力が必要になりますね。

3.シュタイナー教育に対応した学校は少ない
文部科学省に学校として認可されているのは「一条校」と呼ばれますが、シュタイナー教育を実践している学校のうちで一条校は日本に2校のみ。
その他はフリースクールとしての扱いです。
一般的な教育ではないので、転校すると苦労するでしょう。
一条校(文部科学省認可)
幼小中高15年一貫
12年一貫、一学年26人
フリースクール
全国で数年に1校くらい増えてる計算ですが、文部科学省認可とまではいかず、フリースクールとしてNPOなどが運営しています。
世界で1000学校、幼稚園1800と言われていますが、日本ではこの程度。
独自カリキュラムの例

4.フリースクールとしての可能性と進路
シュタイナー教育の学校は日本では少なく、2校以外はフリースクールとしての扱いです。
フリースクールと聞くと日本では一般的な学校に馴染めず不登校になった子への支援がまず思いつきます。
しかしシュタイナー教育は不登校児への支援に向くかどうか?
普通の公教育に疑問を持った保護者が、家族ぐるみで引っ越してきて入学、在学中に全般的なサポートを覚悟した
👆ような家庭の子が通っているのだと思います。
学校は全国的にみても少なく定員も多くないですが、多様な教育から子どもに合ったところを選べる理想へ近づく可能性を感じます。
卒業後の進路も幅広いようでGOOD。
在学中にAO入試・推薦入試などで進学を決める生徒がいるほか、卒業後の1年で受験対策をしたり、海外へのボランティアや語学留学をしたりして進路を決めているようです。
職人へ弟子入りしたり自分で決めて進む
【教育研究家に聞く】「シュタイナー教育」とは? 特徴や注意点、家庭でできるポイント(ウチコト)
参考
フリースクールとは👇
一般に、不登校の子供に対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設を言います。
その規模や活動内容は多種多様であり、民間の自主性・主体性の下に設置・運営されています。平成27年度に文部科学省が実施した調査では、全国で474の団体・施設が確認されました。
フリースクールをつなぐネットワーク

5.シュタイナー教育のまとめ
いかがでしたか?
シュタイナー教育とは同じ担任で長い期間の一貫教育、オイリュトミーとフォルメン、エポック授業、テストや評価をつけないなど普通の学校に比べてかなり独特な教育方法。
学力に偏った教育でなく、個々に合った形で学ぶことができます。
学校も少ないながら年々増えているので、普通の学校にいけない子の受け皿となるかもしれません。
今後もそういった子は増えてくるので、学童クラブ支援員としては幅広い知識が必要になってきます。
ありがとうございました
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本の紹介👇️
小学校の教員、八塚早苗は、「子どもひとりひとりと向き合った教育をしたい」と考えて教職に就いたものの、仕事と育児の両立に疲れ気味。
そんなある日、大学時代の恩師・藤本の紹介でシュタイナー学園のオープンデイに参加し、理想を求める心を取り戻す。
そして早苗はシュタイナー教育について学び始め、家庭や日々の授業で試行錯誤を繰り返す中で、子どもたちも、早苗自身も少しずつ変わっていく。
冒頭より
| マンガでやさしくわかるシュタイナー教育 | ||||
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