「ちょっかい」への対応
・人にちょっかいを出してしまう小学生
・何度言っても繰り返す
・隠れたところでちょっかい出してるみたい
・しつこく"ちょっかい"出して嫌がられる子ども
・頻繁にやられる方は、特定の子に敏感になる
・「イジメられてる?」と心配する保護者
興味本位でも、この記事を見つけたあなたは家庭や学童クラブで、こんな子どもたちの対応を知りたいと思います。
私も子ども、保護者に学童クラブで対応し続けて来たので、気持ちはよく分かりますよ。
東大出身 理系保育士ジャムです。
【人にちょっかいを出してしまう本人・保護者対応】
【ちょっかい出され、イジメられてるような気分になる子どもと保護者への対応】
これについてお話していこうと思います。
対応は主に学童保育の職員サイドを想定してますが、他の指導的立場の方や、保護者も読めば参考になるかもしれません。
とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
1.人にちょっかい出してしまう学童くらいの小学生、理由は4つ
1-1.ちょっかい出す理由と、理由別のパターン対応
ちょっかいを出してしまう学童くらいの子、その理由は決まっています
「悪気がなく、口や体が勝手に動く」
「相手とのコンタクト方法が分からない」
「相手の気持ちが、発達的に分からない」
「ストレス発散」
「悪気がなく、口や体が勝手に動く」
悪気ないというのは、分かっていても体が勝手に動く感じです。
止めようとしても止められず、怒られて一旦やめても繰り返すのはこれが原因。
体が動いてしまうADHD傾向は、体を止める、その場で対応する、発火しそうな前兆で止めてあげるが基本です。
落ち着いてるときの言葉の説明も必要ですが、脳が発火すると別人になるのがADHD傾向の特徴なので、繰り返す前提。
行動を分かっていても止められない
↑ADHD傾向の子どもの大きな特徴なので、言葉の説明時に「止められない」にフォーカスして罪悪感を持たせるのはやめましょう。
学童クラブでは一番多いけど、毎回近寄って体を止める対応が必要になるので面倒くさいヤツです。
【ADHD(注意欠如・多動症) 】学童で伸ばしつつ問題を減らす支援
「相手とのコンタクト方法が分からない」
相手が気になる、遊んでほしいけど話しかけるでなく、驚かせたり、突付いたり、物を取って逃げたり、気を引きたい方法が「ちょっかい出す」
好きな子に意地悪をするのと同じ。
これも学童くらいの小学生には多いです。
遊びたくてやる、好きでやるのは、言葉で誘うように教えます。
そして嫌がっている素振り、例えば「ヤメテ」と言われたらちゃんと止めるよう指導が必要です。
これも繰り返す前提で、根気よく関わっていきましょう。
「相手の気持ちが、発達的に分からない」
中学生くらいでも、友達に対する悪口やからかいをし、笑ってて楽しげに見えた相手が怒り出して、やり過ぎたと気づく
↑あるあるですが、学童くらいの小学生だと、"相手が怒り出したり、泣いても分からない"子どもが多いです。
「やめて」を相手の気持ちの表現ではなく、楽しい反応や遊びと思ってしまうから。
相手の気持ちを分かろうとする態度が「まだ」ない、と言えます。
基本的に発達を持たないと他者理解は無理なので、相手の気持ちは伝えつつ、具体的な行動を教えるほうがよいでしょう。
「ストレス発散」
何でも自分で消化できないストレスがあると、言い返してこない子へ八つ当たり。
気に入らない相手にわざとぶつかりに行ったり、足を踏んで知らんぷりとか、叱れば隠れてやるので良くないです。
気に入らない相手として、ADHDの体が勝手に動く系の子がターゲットにされる場合もあります。
「被害者にも原因があり、イジメの加害者にも理由がある」←この構図で片付けず、知ってれば解決してあげるのが大人の役目。
ちょっかいそのものへはその都度対応するとして、その子のストレス源を減らすアプローチが効きます。
これらちょっかいの内容によっては強めの指導が必要になります。
口の多動 シネ、バカ、小学生と関わらない方は、分別ある小学生なら言わないと思うかもしれないけれど、指導しなければ数分おきに言う。
指導されず大きくなり、中学生なのに口ぐせのように言う子もいます。
理由がこれら4つのどれかでも、行動がパターン化すれば理由は関係なく癖になってしまいます。
ちょっかい出しとイジメは紙一重な部分もあるので、大人としての介入を心がけましょう。
1-2.その保護者も悩んでいるケースが多い
ちょっかい出してしまう子の保護者は、似たようなトラブルが絶えないため、だんだん疲れてきます。
お迎えに行くたびに学童支援員からの話、
今日はこんなトラブルがあった
昨日の事で相手の親から話があった・・
家で子どもへ話してくれても効果なし。
なぜなら多動系の子は落ち着いているときにいくら話して分かったように見えても、低年齢ほどいざ脳が発火すると無駄になるから。
保護者は毎日繰り返してるので、そのうちに・・
- 疲れて放置
- 怒り方が激しくなる
- 悩み続ける
こんな保護者を私は何人も見てきました。
まあ学童クラブだからと、全て親の責任を肩代わりする必要はありません。
実際にちょっかい出しがエスカレートしてイジメのようになり、加害側ー被害側が明確になるケースも多いです。
そんな場合は、どうしても加害側の保護者に知らせ、保護者同士で謝るなどが必要になります。
ただ体が勝手に動く系の子のちょっかい出しを無くすのは、発達を待たないと無理です。
そして親に家で怒られるとそれがストレス源になってさらにちょっかい出しが悪化する、負のループに陥ります。
だからこそ学童クラブでできる保護者支援は、子どもの特性を知ってクラブ内での行動を予見して先回りし、学童に居る間だけでも子どものトラブルを減らす。
全部は止められないので、「子どもの特性、怒っても繰り返すので長い目で見る」を伝える。
場合によっては被害側に、その子の特性を伝えて大目に見てもらう。
困ってる保護者の話を聞いてあげることで、少しでも親のストレスを減らし、間接的に子どもへの当たりを軽くする。
その子が成長まで時間を待つだけの、とてもエネルギーが要る毎日になります。
ただ親はそれを毎日繰り返すわけで、学童クラブ職員はクラブに居る間だけ、学校担任は学校の間、その他の人は眼の前にいるとき、協力して子どもを育てる訳です。
悪事を繰り返すように見える子を、プロなら「馬鹿だ」とか思わず、「子どもはこういうもの」と分かって関わってほしいと思います。
また被害側の子、保護者から説明を求められた場合に備え、例えばその子が支援学級にいるとか、発達支援の教室に通ってるなどの情報を伝えてよいか確認しておきましょう。
2.ちょっかい出されて嫌な気分になった側への対応
ここでは加害側でなく被害側への対応をお話していきます。
被害側への対応を誤り、いざこじれると
一切関わらせないで!
なんて無茶な要求が出てきます。
もちろん学童クラブでそんな対応は無理で、いたたまれなくなった加害側が学童クラブ退会とか・・最悪ですね。
間違いなく親は孤立し、子どもはキツく当たられるか諦められて放置の二択。
ここで学童として、「厄介者がいなくなってラッキー」と思うような支援員もいます。
感情として分からなくもないとは言え、こんなのは仕事辞めたほうが良いかもしれません。
似たような事例は毎年、どんな学童クラブでも起きるからです。
2-1.被害側の子ども本人への対応や関わり
ちょっかい出されて嫌な気分になる。
こんな子には、
眼の前で相手へ、キッチリ指導してる姿を見せる。
見て見ぬふりをしようものなら、
親は怒り、翌日の連絡帳に苦情めいた長文がきて、その対処に1日中追われる未来がやってきます。
ちょっかい出した側を叱れ、ということではありません。
出された側がどんな気持ちか伝え、それでも分からないなら強制的に離して、やられてる子を大人が守る。
この態度を示すだけでも子どもは安心するので、炎上する可能性は限りなくゼロになります。
繊細な子は「無視しとけば」が効きません。
遠く離れていても、相手の子を目で追うようになり、それが相手の刺激になってちょっかいが増える。
被害側に何かを期待するのもNGということです。
「ヤメテ」と言えるようになってほしい、とばかりに意思を言えるように支援するのも大切ですが、毎回言えるわけじゃない。
言ったことでやられるのを心配して、我慢する子どももたくさんいます。
表情、身振りなどから子どもの感情を察するの、あなたは得意だと思うので、とにかく「守る」を態度で示すことが大切です。
ちょっかい出す子の多くは無差別ですが、ストレス発散でやる子は特定の子に固執するケースもあります。
特定の子ばかりが毎日繰り返される、さらに下の学年など不公平感がある場合はイジメと同じなので、学童クラブだけで抱えるのは危険です。
学校にも情報を共有し、学童クラブだけで責任を負わないことが大切です。
保護者の立場なら「イジメ」というワードを学校に出すと、今の時代はかなり敏感に対応してくれます。
2-2.被害側の保護者には注意深い説明が必要
ちょっかい出し→その場で解決のトラブルは軽微なものが多いので、親に伝えることなく毎日が過ぎがち。
ちょっかい出した子に謝らせたり、その場から離したり、その都度解決していれば問題ありません。
しかし目の届いてないところで未解決になったり、度重なると嫌になるのでお家で話し、いずれ被害側の保護者から説明を求められるでしょう。
子どもが「いつもやられてる」と言えば親は心配します。
そこで相手の子の特性と、普段から取っている対応、相手の保護者とのやり取りを、伝えたら納得するだろうレベルの話を探りながら伝えます。
特に加害側の子ども情報・特性などは、事前に「伝えて良い」と示し合わせてなければ、プライバシー侵害や情報漏洩に当たるのでご注意。
- 相手への対応
- 相手の保護者への説明
- 学童クラブでできること
- 被害側の子への支援
- 今後の見通し
このあたりを職員で共有してから伝えることで、多くの保護者は納得してくれます。
ここで
子どもなので繰り返されるだろう
という見通しを伝えるのがとても大切。
保護者によっては小学生なら一度言えば分かる、繰り返されない、と期待する方がいます、
そんな保護者だと一度は納得して引き下がってくれても、2回目に炎上するケースも多いです。
✓子どもなので繰り返します
✓特性なので成長を待たないと根本的な解決は難しいです
✓長い目で考えています
などしつこめでも良いので、「今回で終わり」とはならない予測を伝えるのが○。
保護者の多くは我が子しか知りません。
被害側の子は、加害側に回る子どもや家庭の状況なんて知りもしない。
子どもが小さいうちは、「そういう家庭や子どもも、世の中にはたくさんいるんだな」という親としての経験もほんの少し。
必要な情報は伝えつつ、被害側でやられてる子どもを心配する親の気持ちも汲み取って対応するのは非常に難しいです。
しかし、そういった経験を積むことでのみ、真に子どものための仕事が満足にできるようになります。
小学1年生の子供がちょっかいを出されて嫌だと言っていたらどうしたら良いでしょうか。(ヤフー知恵袋)
早めに対応した方が良い・・というコメントがありますが、「一度指導してもらえば繰り返さない」という期待がこもったコメント。
繰り返さないわけがないですよね(笑)
小島よしおが「ちょっかいを出すのをやめられない」と悩む小2に伝えたい、性格との向き合い方
分かってても止められない性格、特性、発達途上の問題が裏にあるからですが、おとなしい子どもの保護者は「言えば分かって繰り返さないはず」が強い傾向にあります。
3.学童クラブなら全体の雰囲気を整えるのが絶対条件
ここまで学童クラブでの、ちょっかい出した側、出された側、個別の対応についてお話してきましたが、これらの対応がうまくいくには前提条件があります。
それは、学童クラブとしての雰囲気が整っていること。
毎日見ている支援員を子どもたちが信頼し、困ったら必ず助けてくれるだろうという期待に基づいた雰囲気です。
ちょっかい出したのに対して軽い感じで
ちょっかい出しが止まるどころか、かえってエスカレート・・
雰囲気を作る要素は色々ありますが、ちょっかい出し対応に関しては
・止めさせるべきことは、キッチリ止めさせる
・伝えるべきことは、止めて伝える
これで十分、必要な雰囲気を作れます。
駄目なことをしている子どもを、通りがかりに声をかけるだけで止めてないのに通り過ぎ、注意した気になってちゃダメなんです。
現場で働いている支援員の経験・性格は様々なので、理想的な雰囲気はなかなか作れない現状があります。
でも全職員が上の2つだけを毎日実践してれば、かなり雰囲気は整うと思います。
【子どもとの信頼関係の築き方】 憧れさせるより楽な5つの超具体的方法
4.ちょっかい出してしまう小学生/学童児の対応まとめ
いかがでしたか?
人にちょっかい出してしまう学童くらいの小学生、理由はパターン化されているので、対応もパターン化できます。
「悪気がなく、口や体が勝手に動く」
→近寄って止める
「相手とのコンタクト方法が分からない」
→具体的に教える
「相手の気持ちが、発達的に分からない」
→駄目な行動と良い行動を教える
「ストレス発散」
→ストレス源への対応
ちょっかい出しから始まってトラブルが絶えない子の保護者は、悩んでいるケースが多いです。
対応は上に書いたように決まっているので、これを行って学童クラブに居る間のトラブルくらいは減らしてあげましょう。
(1章)
ちょっかい出されて嫌な気分になった側への対応は、「大人がキッチリ対応している姿を見せる」ことが基本です。
言っても止めないなら、いつまで言い続けても止めないのは当たり前。
近寄って体を止めるとか、方法はいくらでもあるので考えましょう。
そして、より注意が必要なのは保護者対応。
失敗すれば我が子のためとばかりに、「狭い学童クラブ室内で接点をなくしてほしい」みたいな無茶な要求をしてきます。
そうならないために一度キッチリ解決した上で、「子どもなので繰り返します」と伝えましょう。
可能な限り加害側の親の了承のもと、子どもの特性を説明し、できることを示した上で納得してもらいます。
被害側へは
子どもを守る態度を見せる
保護者へは「また繰り返します」を伝える
(2章)
前提として学童クラブの雰囲気を作り、信頼されるような行動を心がける(3章)
参考になれば幸いです。
ありがとうございました
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転職に関しては、私も登録してみた信頼できる転職サイトがあるのでこちらから。
【はじめての学童指導員】登録した感想はかなり好印象、相談のみでもOK
スキルアップに関しては、
子ども心理/一般知識/事例/管理ポイント・・
個別にいくらでも学ぶことがあるので、それらを網羅して私ジャムがたくさん記事を書いています。
でも実は個別知識ばかり増やしても、根本的なものが足りないんです。
人間そのものを毎日相手にする学童クラブの仕事には、別次元のスキルや知識が必要、
というのが20年以上の経験と理系的思考による結論です。
・・では何が根本的に足りず、どうすればいいのか?
根本的に足りないもの
➔経営的な視点での基礎的な考え方、真の人間理解などのビジネススキル。
どうすればいいのか?
➔人に物を売るマーケティングを学ぶことで可能。
と思いましたか?(^^)
分野が全く違うように思えますがマーケティングを学ぶとは、人へ物を売ったり価値提供のために
✔ 人間を真面目に理解して読み解き、
✔ 発生した問題へどう対処すればいいか、
✔ お金/時間/情報/人材資源をどう使えばよいか?👆こんなのを学ぶ事になるので、結果的にあらゆる仕事に通じるスキルが身につきます。
これらが保育現場でも必要と言うのは、賢明なあなたには理解していただけるでしょう。
つまりマーケティングを学ぶと、どんな仕事にもつぶしが効く知識やスキルが身につくので、
保育に活用できるのはもちろん、ついでに副収入を得る程度は容易になり、収入面の不安もなくなってきます。
保育業界は価値観が偏りがちで、経験を積めば積むほど一般常識から離れてしまうジレンマがあります。
(経験が浅いと実感がないと思いますが、真面目に保育現場だけで経験を積むと必ずぶち当たる壁です)
特に現場リーダーや管理職になった時、一般的なビジネス知識やスキル有り無しは非常に大きな差となります。
良い主任や施設長は長い経験によって、自覚なしに身に着けているのですが、
あなたはその正体がマーケティングにより得られる知識やスキルということを知ったため、
それを学ぶことで、真面目に取り組めば1年ちょっとで10年以上の時間をショートカットして身につけられるわけです。
と言ったところで、私の学んだオンラインビジネススクールを紹介しておきますね。
名前は「次世代起業家育成セミナー」
●友達追加するだけで、20万円分の教材が無料でもらえ、巷に溢れている単発のビジネス動画でなく体系的に学べる。
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