子どものSNSスマホ関連のトラブル
子どもの「スマホ、SNS関連のトラブル」
スマホ・タブレットなどが普及し、児童館に来るような活発な中高生ではほぼ全員持っている今の状況、持ってる子が増えればトラブルも増えるのは当たり前です。
また周りの子が持ってれば、持ってなくてもトラブルに巻き込まれることもあります。
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。
家庭の教育が十分されていても、子どもは経験のなさや個々で抱えている課題、発達途上のゆらぎなどからトラブルを起こします。
スマホ・SNSなど電子機器に限ったことではないけれど、他のトラブルより見えにくいぶん大人としては心配。
そこでこの記事では、私が20年以上児童館で学童児〜中高生まで関わってきた中で実際に出会ったスマホやSNS関連のトラブルを紹介していきます。
こんなことも起きる、ということを知っておけば対策もできるし、起きたときの対応も変わってくるので参考になればと思います。
1.スマホ普及率は増え、持ってなくてもSNSトラブルに巻き込まれる
学童に行ってる子は高学年でもスマホ持ってない子が多いけど、児童館で見ていたら自由来館の小学生ではスマホをけっこう持ってます。
中学生はほぼ100%、みんな持ってるから一人だけないと困るレベルです。
ドコモのモバイル社会研究所によると、低学年でもスマホ所持率が増えており、2021年には一般的なキッズケータイをスマホが超えたそう。
個人的には低学年でスマホは早すぎると思いますが、適切に持たせてもトラブル0はなかなか難しい。
なぜなら本人は大丈夫でも、周りの子に問題があれば巻き込まれてしまうからです。
2.私が学童や児童館で出会った具体的なスマホ・SNS関連トラブル
私は20年以上、児童館や学童クラブで小学生〜高校生までを見てきました。
その中で実際に出会ったスマホやSNS関連トラブル事例と簡単な顛末を、この章ではお話していきます。
2-1.子ども同士トラブル関連
スマホでよくある子ども同士のケンカなど、たまにありました。
モバイル端末無しでも「〜くんが君の悪口言ってたよ」みたいな話で、本人は悪口すら言ってなくて発言を勘違いされて伝えられたり、本当に悪意を持って人を巻き込むトラブルも起きますが、
これをLINEなどで一方的にやられると、簡単に広がります。
だいたいは大人が気づけば広めた子が怒られて終わるけれど、リアルな喧嘩に発展すると、その後に発生したことで元の理由が関係なくなるのが厄介でしたね。
またメールやLINEを人の端末で書き込んで勝手に送信、トラブルになる事例は何度か。
👆みたいな気軽な感じで高学年〜中学生男子がやると大ごとになるので本人焦る。
余計なことを気軽にやる子は課題を抱えた子がほとんどなので、トラブルを機に孤立する場合も少なくありません。
また要件や謝罪を口で言わずにLINEやメールで済ませようとする
👆気持ちはわかりますが子どもは文章が下手すぎて誤解を生み、さらなるトラブルに発展することもありました。
トラブルですよね。
2-2.ゲームやオンライン関連のトラブル
ゲーム課金、自制できる子は
課金ポイントをもらったんだ〜
なんて嬉しそうに話してるのを聞くと時代の流れを感じますが、昔の誕生日プレゼントにゲームソフトと今の子にとっては同義。
しかしクレジットカードで勝手に課金したり、不登校の子が課金禁止されたことで親に反抗して状況が悪化してたのもあります。
こんなのはニュースの中の話だと思ってると、我が身に降りかかって10万の請求が来て初めて親は焦る。
その保護者も取り戻そうとしたけどゲームはそういうもの、ガチャで出たカードやアイテムを引いたら最後、お金は取り戻せなかったようです。
2-3.オンライン関連
私の勤めていた施設で、高学年の子が自分の端末から、施設の悪口を大手クチコミサイトに書き込んだことがありました。
〜なトラブルがあって嫌な思いをした、みたいな内容で書き込んだ子を特定できましたが、
書き込まれていた事実は半分以上でっち上げ。
通常されてもおかしくないことに普通に受けた注意を、他のことでムシャクシャしてたときに思い出して勢いで書き込んだらしい。
ウェブサイトへ施設から抗議しても消してもらえず、仕方ないので特定されてることを本人と保護者に伝えて消してもらいました。
子どもにはネットリテラシーなんて無いので、悪い書き込みを真似してやってしまうんです。
また迷惑メールを片っ端から開けて飛んだ先のLINE友達と登追加をしすぎ、ライン通知が数分で何十通も貯まるような子を児童館で見つけたことがありました。
その場で教育して一緒にブロックしていく作業したあと、保護者にお話したのは言うまでもありません。
2-4.SNS関連トラブル
「斉藤さん」というアプリを知ってますか?
ワンタップで全国の不特定の人と電話がつながるマッチングアプリ。
規約上は16歳以上となっていますが、気づいたときに児童館来館の中学生の友達ネットワークでかなり広まってました。
中学生が普通に偽って使え、高学年が公園でいたずら電話のように繋げては切りを繰り返してたのを注意したこともあります。
有人監視で見つけ次第削除とか規約にありますが、大人の規制が効かない良い例。
子どものネットワークで、すり抜ける方法なんかも簡単に広まってしまいます。
また学校の先生や学童職員がSNSを本名でやってたら最後、特定されて相手から通知が来てブロックした、アカウント名を変えたなんて話も聞きます。
他にも高校生の女の子、TikTokでSNSと連携してやり取り始めた男の子、知らない人に会いに行くとか来るとかたまに聞いては
危ないかもよ、とかお話。
承認欲求が強い寂しい子に多いのですが、それを狙った犯罪が多いのは言うまでもありませんね。
小学生でもゲームを通して他の人と交流できますが、協力プレーの動きの悪いメンバー、知りもしない相手に罵詈雑言を浴びせながらやってて親が心配になってやめさせたとか。
珍しいことではありません。
「以前、ゲーム機でボイスチャットを使って見ず知らずのネットゲーム内の仲間と話しているところを見かけ、その場でチャットの使用を禁止させた。
ネットの向こうにいるのがどんな人かも分からないのに、謎の仲間意識を持っていて、友だちのように個人的なことを話しているのが怖かった」
参照元
2-5.写真や動画関連
動画サイトはエルサゲートというのが最近問題にされてますが、子どもの見てる動画でも「ふさわしくない」は大人の価値観次第。
エルサゲートはフィルタリングしててもすり抜けてくるし、鬼滅の刃とか首を斬るのに見せていいのか?など
「エルサゲート」の由来は、ディズニー映画「アナと雪の女王」の主人公・エルサ。エルサなど子どもに人気のキャラクターのアニメや実写コスプレなどを使い、
一見子ども向け動画のように見せかけながら、キャラクターが暴力を振るったり、子どもを虐待したり、排泄行為を繰り返すなど、子どもがショックを受けそうな内容の動画が、YouTubeに多数公開されている。
参照元ITメディアニュース
そんなスマホでの動画視聴は一般的ですが、中高生がアダルトサイトを小学生に面白半分に見せていたのを見つけ、きつく叱ったこともあります。
また人の写真を勝手に撮ってしまい、ひょんなタイミングで流出して問題になってるのもたまにありました。
私が児童館にいたときは館内写真撮影は禁止というルールがありましたが、知ってて撮ってる子がいたのでデータを確認しながら消してもらいました。
すると後日、保護者から
権利侵害じゃないのか?
みたいなズレたクレームが来たことかあります。
しかし過去に起きた「禁止とされているのに破り、挙げ句のデータ流出」で大きく問題になった事例などを伝えて、現在の対応に理解していただきました。
禁止されていることは守るよう、保護者にお願いした上で。
やられた、っていう人ほど我が子が加害者になる可能性を考えてない良い例です。
3.その他、世間で起きてる重大なSNS関連の子どもトラブル
私が経験したのはこんなところですが、世間ではより重大な事件が頻発しています。
✔小児愛者が子どもが安心する人に、なりすまし最後にポルノ画像を要求する
✔子どもが画像や動画を勝手にネット上で拡散させ、著作権侵害で親が高額賠償
✔ネット上で知り合いになったつもりにさせ、リアルで会いに行き誘拐など
✔おもしろ動画として違法性の高い行為を投稿など
いまの誘拐は、車に無理やり乗せられたというような事案は減っているようです。
墨田区の女子高校生が群馬県の夫婦に殺害された事件、SNSで知り合った人の車に、自分から乗って殺されてしまった。女子高生遺体遺棄事件 群馬の夫婦を殺人容疑で再逮捕へ
ニュース記事より引用
もしも高校生同士で、彼女の裸の写真を撮ったとしたら、児童ポルノ法ではそれはもう「製造」の罪になります。
スマホで保存したら「所持」 、SNSで拡散したら「提供」。それでもう3つの罪を犯したことになります。
そういった「違法性の認識 」を持つことが大事です。
みらのびの記事より引用
4.まとめ
私が子どもとが関わる中で出会ったことのあるSNS関連のトラブルをお話してきました。
こういった事例を親が知り、子どもへ正しく教育していくのが必須。
学校でスマホなんて使わないので、学校任せではたち行かず、トラブルに巻き込まれてからでは遅いのです。
まあ対策してても起きるのがネット関連トラブルですが、スマホを持たせる時期、持たせる際のルール、普段からの子どもとの関わりなど考えてほしいと思います。
ありがとうございました
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本の紹介👇️
小学生一年生からスマホ、早すぎると思いますがこんな絵本も参考になるかもしれません。
[スマホをひろったにわとりは (日本語) 大型本]
ともだち思いのにわとりは、みんなに親切。ある日、小さなはこをみつけ…
コツンとつつくと「こんにちは」とあいさつが。その魔法のおともだちに夢中になってしまって…ぴったりなおともだちを招待したつもりが…なんと なんと おおかみが来てそれをともだちがたすけてくれて
ブクログレビューより引用
スマホをひろったにわとりは | ||||
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