1.保育現場でするお詫びの前提条件とは

完全にこちらが悪い」というのはあまりないことです。

しかしある程度でも非がこちらにあるような場合は、お詫びをしなくてはいけません。

保育者としてのお詫び前提

●申し訳ないと思っていること

●わかっている範囲を謝罪すること

●逃げたいという自分の心理を知っておくこと

お詫びすることを心から申し訳ないと思っていること

お詫びの前提の最も大切なことは

「本当に申し訳ないと思っていること」

あなた
仕方ない部分も
あったのになあ

👆なんて思っていると言い訳がましくなったり、お詫びしてる場面でも「逃れたい・早く終わらせたい」みたいな気持ちがにじみ出てしまう。

相手はけっこう見抜くので、解決できるものも解決できなくなります。

世の中には謝罪技術というものがありますが、それは悪いと思っていて謝りたいことを効果的に伝える方法としてのもの。

思ってもいないことで謝罪すると必ずぼろが出てきます。

了解

心から申し訳ないと思っていると、自然と相手には自分の見た目や言い方も違ってきます。

日常でも、見た目一つ・言い方一つで相手の受ける印象はかなり違うものになる。

"申し訳ないと思っていないと"どこか言葉遣いや表情、態度、身だしなみなどいい加減になってきちゃいます。

相手は基本的に怒っていて、理性というよりは感情の領分。

申し訳ないと言っているのに、話の所々でニヤニヤしていたのでは納得してもらえるものもしてもらえなくなりますね。

事実を確認して謝罪前に"分からない"をなくしておく

お詫びに臨む前に、事実確認を完璧なまでにしておくこと。

確認し、時系列を整理します。

これは相手から説明を求められたら、分からないことを適当に返答するのはもちろんダメ。

だけど口ごもったり後で返答することにするのは、その場で終わるはずの事をさらに引き伸ばしてしまいます。

だから事前に問題点と考えられる、改善策まで洗い出すことが必要です。

しかしトラブルが起きて整理も不十分なのに対応しなくちゃいけないタイミングや、来た質問によっては答えられない場合もありますね。

その場合は仕方ないので、

あなた
分からないことは
後ほど確認します

即答を避け、繕って答えることのないように。

連絡を何度もしてこれはこう、あれはああとかいちいち対応していたら、相手も暇ではないのでよい印象は与えません。

基本は全て想定内になるように、一発で終わるように準備をしておくことです。

黄色の花畑

謝罪の場から逃げ出したい自分の心理を知る

謝罪の場面でも人は弱いので、不利益を回避したい欲求が簡単に出てきます。

とっさな不用意な発言を避けるためにも、自分の心理は知っておきましょう。

自分が悪かった所は認めて、原因を考えて反省し、相手の気持ちもおさめるように持っていきたいが、必要以上に不利な状況になるのは避けたい。

↑↑この最後の下線付きの部分が、意識していないと簡単に顔を出してくるから。

言い訳がましくするほど、反省も伝わらず、相手の怒りも収まらず、どんどん不利な立場になる。

収めたいと思っているのとは、まるで逆の方向に進んでいくことでしょう。

困る。

また謝罪やお詫びをしたからといって、即座に過失による損失を補償することにはならず、

  • 不利になる
  • 立場が悪くなる
  • 評価が下がる

などは当面考える必要はありません。

まずは相手の怒りを沈め、問題を長期化しない方向にするためのお詫びです。

そのあとに本当に必要なら、損失の補償などの代替案を双方で話し合っていくことになります。

お詫び

2.学童や保育園でのお詫び場面設定と、責任の取り方を示す時の演出

おわび場の設定や、伝え方の演出面なついてお話しておきます。

演出って言うと小賢しい小手先の技術みたいに感じるかもしれません。

しかし保護者の怒りも素早く収まって、建設的に話ができるのは、双方にとってよいことです。

解決状態に素早く移行するための方法論なので、悪いものじゃありませんよ。

起きたトラブルや事の大小によりますが、多くのお詫びや謝罪は電話で済みます。

もしくは学童クラブなどでは、保護者が子どもをお迎えに来たその時にお詫びをするなどが多いもの。

しかし事がこじれてきた場合や、はじめから重大な案件では主任なり施設長が出ていく必要があります。

責任者が出ていくことで施設としての姿勢や誠意が示せ、解決が早くなるからです。

大きなケースでは、相手方の都合に合わせた家庭訪問も視野にいれます。

「直接お詫びがしたいと申し出て出向く」

というのはかなり誠意が伝わると思います。

それに電話でなく対面だと相手の表情も見えるので、相手方も電話では高圧的でも対面だと多少抑えられるなどの効果があります。

どの程度で施設長か出ていくかは判断によりますが、いつまでも出てこない施設長はこの辺りの理解がなくて危うい。

いつまでも出てこない施設長や主任って実際にたまーにいるので、

あなた
想定外の要望が来たときに
私では決められず
解決まで長引いてしまうので、

一緒に来てもらえませんか?

こんな感じで頼んでみましょう。

まあここまで言わないと出てこない責任者ってのも、情けない話ですが・・

ごめん

3.保護者へのお詫びは相手より先に連絡をし、後手に回らないよう心がける

お詫びや謝罪では、初動の遅れは命取りになります。

初動とは➔ 連絡のこと

"把握していて連絡もしようと考えていたのに、相手方から先に連絡が来た"ような場合は連絡遅れについてもお詫びがいります。

相手から先に連絡が来た」という一点だけでも、既に後手に回っています。

保護者
こっちから聞くまで
教えてくれなかった!!

スタートからこんな印象を持たれて出遅れると、解決まで時間が余計にかかってしまうのは当たり前。

怒り

連絡を先にするため、学童クラブに子どもがいる間に出来る限りの情報は集めておきましょう。

情報を集める前に、帰り時間だからといって安易に帰してしまうことで、トラブル解決が長引くこともよくあるから。

先に言っておくといっても、全く把握していなかった件について、適当に予測していい加減に答えてしまうのは一番よくありません。

あとから矛盾点がたくさん出てきて、何も信用できないに繋がってきます。

大暴れ

大きくこじれるケースは、たいていよくないことが重なります。

最大のよくないことが、連絡タイミングのズレ。

●週末でしばらく連絡がとれない

●閉室間際のことで連絡が翌日に回った

子どもが怪我をしているけど学童クラブには連絡がつかないかも。

"どこに言っていいのか分からないから警察に相談"という手段をとる保護者もいます。

先に一報だけでも入れておくとか、連絡帳に一筆書くとか、何らかの連絡を先に取っておくこと。

事実確認が取れない場合でも、「〜までに対応して報告するので、お待ち下さい」と一言。

それだけで後手に回ることを防げます。

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