日々の中で起こるミス~学童保育の事例から
この記事のテーマは「子どものけがや事故のケース、またそれに関連してトラブルになった事例」です。
学童クラブでは様々なトラブルが発生しますね。現場の方々は、日々大変なことと思います。しかしこう思ったことはありませんか?。
- 「ミスしないようにしよう」
- 「同じことを繰り返さないように」
- 「こんなことが起こるのか!?」
学童クラブや子どもの施設は全国にたくさんあり、日々似たようなことが起こっています。
他の施設で人がミスを起こして反省してくれたことを、自分が繰り返すことはありません。
情報があれば防げることがたくさんあり、この記事ではいくつかの事例と対策を書いていきますので、そのあたりの事情がわかります。読むだけで経験値が上がるので、読まない手はありませんよ。

目次【本記事の内容】
- 0.ミスの起こる理由
- 1.ケガ対応を誤った事例
- 2.環境や配慮不足による事故
- 3.子どもの動きによる事故
- 4.重大な事故・事例
- 5.まとめ
学童/保育~子ども施設でよくあるトラブルと、具体的な対応 👇️👇️
- 【連絡ミス】から起きるトラブル~最多
- 【物損やトラブル対応をミスった】事例
- 【怪我や事故対応】でミスった事例
- 【食品・アレルギー関連】のミス
- 【連携ミス・常識的なクレーム】を受けた事例
- 【上の子から意地悪されます】への対応
▶️pickup◀️
0.ミスの起こる理由
いろいろな施設で似たような事が毎年毎年起こっているのを聞きます。
たまに「ミスを恐れるな」「次頑張ろう」など聞くと安心したりもしますが、精神論と同じくあまり意味はありません。
ではどうしたらいいのでしょうか?
トラブル対応の失敗やミスはひとえに"情報の蓄積がされないこと"によって繰り返されます。
人のケアレスミスなどは全てを防ぐのは難しい面もあります。しかし「他の施設でこんなケースがあった」「昔この施設ではこういうことがあった」などを知っておくことで防げることはとても多いのです。
人が起こしてくれた事例は、本来なら十分に対策されて他の施設で生かされるべきなのに、それができていないのはもったいない、かつ子ども達の幸せを考えたら愚かともいえることです。
関連のいくつかの記事では、私の知っていたり聞いた事例についての情報、防止のための私見を交えた対策、知っている限りの顛末などについて書いていこうと思います。
これらを情報が個人レベルで広がり、施設に一人でも疑問を感じたり、ストップをかける方が出てくれれば、それだけ子どもや保護者か安心して過ごせ、無用な事故を防ぐことができると信じています。
1.ケガ対応を誤った事例~学童保育現場から
この章では起こったケガについて、対応を誤った事例を挙げていきます。
いつまでも痛がっているのに、30分以上アイシングだけした対応
アイシングは10分程度で様子を見ましょう。初動の時刻と対応中の記録を取っておき、時間がたった後もう一度確認します。
ぶつかって短時間のアイシングし、その時は腫れていなかったが、後になって腫れてきたものを気付かずに放置してしまい帰宅した子を見た保護者を不安がらせた。
ぶつけたなどは時間を置いて確認するのが必要です。事例のように後から腫れてきたり、アザになることも多いためです。
帰る直前にぶつけたなど、帰ってからそうなる可能性がある場合は連絡をしておくのがよいでしょう。
けがした事を職員に言いに来ず、子どもが家で初めて話をした。その日のうちに事実確認できず後手に回った事例。
あまり普段から訴えのない子に多い事例です。
困ったら職員に言いに来られる関係を作ること、全体にも話す等をしましょう。
子どもの動きを出来る限り把握するのは前提です。
目のケガの報告が遅れ、後から網膜剥離だったと分かった事例。
同じく目をぶつけて洗っただけの様子を見てしまい、連絡が遅れた事例。
目のけがは特に素人では判断がつきません。
その他ケガの程度などは素人では判断ができないため、保護者に詳細を説明するのが基本的な対応となります。
また「こういった場合は網膜剥離の事例もある」と伝え、通院を勧めるのがよいと思います。
連絡した時点で通院するしないは保護者の責任となりますが、子どもの将来のために必要なこととして伝えましょう。

2.環境や配慮不足による事故
テーブルや棚のそばで遊んでいてぶつける
障害物はどかすか、そこでその遊びをして危険がないのかを確認しましょう。
職員の持っているペンでけが
子どもと接する場所にペンなど身に付けない。移動時も気を付けることです。危ない場面はよくあります。
ドアが勢いよくスライドして指ハサミ
同じく強風でドアが開閉したことによる衝突事故など。
最近はこの事故を防ぐグッズも出ています。それでも難しいならドアを変えるなどの対応が危機管理の面で必要となります。
指ストッパー↓ ドアの蝶番の部分をジャバラで覆ってしまい指が入らないようにするグッズです。これだけで指をなくす危険のある事故を防げます。個人的には開くドアには必ず導入した方がよいと思います。
違う商品↓ こちらは丈夫な仕様の商品です。こちらの商品説明によると、年間100名が指を失う事故に遭っているとのこと。何とかしたいですね。
ドアへの指はさみ防止グッズ【はさマンモス】1,700円から。
室内で鉄の芯のコマをやっていて片付けず放置。素足で踏んで足の甲を貫通した事例。
似た例として画ビョウを踏む事故。
室内では素足でいることから、床にあるものはよほど気を付ける必要があります。鉄芯コマについてはどこかの施設で靴を履いていても貫通したというのを聞いたことがあります。
テレビ台からテレビの落下
室内での環境は潜在的な危険がないのかを可能な限りの人員で確認をしましょう。この程度なら起きる前に分かる事故だと思います。
足が折り畳めるテーブルの上に子どもが乗るなどで、足が急に折り畳まれて座っていた子の足が挟まれる。
室内のテーブルは収納や移動の関係で足の折り畳めるものを使っている施設が多くあります。まて始めはしっかりしていても、長年使っているとガタがきます。想定される事故を防ぐ対策を取ることですね。

透明のガラスに走って激突して事例
商業施設などで、キレイすぎるガラスのショーウィンドウやガラスに子どもかぶつかるのが多発しました。
そのため目の高さにラインを入れたり、ポスターを貼るなどの工夫がされたものです。
クッキング中にホットプレートでやけどをした事例
子どもの動きを想定して、注意が足りなかったり多動気味の子がいる場合は使用する器具なども選定した方がよいでしょう。
消毒用アルコールが目にはいった事例
学童クラブではおやつの時やお昼ご飯の時などに消毒用アルコールを使う施設もあります。
感染症が流行る季節に飲食店などの入り口にも置いてありますね。
子どもが自分で押して薬剤を出す方式のものは、高い位置に置くと子どもの顔に飛沫がはねるのは当然なので、予測できることです。

3.子どもの動きによる事故~学童クラブでは想定外が起きます
走っていて鉄棒に激突
鉄棒は子どもの頭や胸の高さにあるため、鉄棒の回りで鬼ごっこなどをやろうものなら、毎日のように起きてもおかしくない事故です。
ケガの程度はコントロールできないため、重大な事故にもなり得ます。外遊びのルールとして日常的に伝えていくことが必要となります。

禁止されている木登りや高いところからの転落
狭い室内での衝突、出会い頭の衝突
子どもの動きによる事故は、子どもへの自制を促すことと環境面での整備の両方を行います。
しかしこの場合は圧倒的に人による子どもの行動管理が必要となる事例です。
関わるすべての大人が見つけたその場でブレなく注意できるように、大人側のコンセンサスをとっておく必要があります。

4.重大な事例・事例~死亡・後遺症なども
この章は重大な事故や事例について書いておきます。調査が入ったり、検討委員会などが立ち上がって詳細なレポートがあるような事例、訴訟になったものなどです。
ブランコにぶつかり大怪我、後遺症
特に保育園で取り上げられる事例です。
交通事故
学童クラブの外では防げないものです。
転倒により内臓損傷
報告が出ています。
概要は子どもが保育士が見ていないところで転んで腹部を打った(らしい)。そのあと様子がおかしくなり、意識ももうろうとして来たが救急車を呼ばず、保護者へ引き渡した後に家庭で容態が急変し、搬送後に命を落としたという痛ましい事故です。
内蔵が損傷していたとのことで、外傷だけではなくそういった見えないところのケガの可能性を知っておくことで、「疑う」ことができます。
ドアの開閉部に指ハサミ、指切断
幼児期のとてもかわいそうな事故ですが、グッズ一つで簡単に防ぐことができるため広く知られるようになればと思います。
大事なのでもう一度掲載↓

5.学童保育での怪我対応失敗事例のまとめ
対応一つで訴訟になるものもあります。子どもの判断力も加味されるとはいえ、指導が十分だったのかが一番確認されます。
リスクマネジメント的には、訴訟になった場合、人的配置・環境整備に不具合がないことはもちろん、指導が適切で子どもの理解により日常的、繰り返し指導されていたかなど十分すぎる対応をしていないと責任からは逃れられません。
保育園や学童クラブなどでは厳密な法的には代理監護者責任に縛られます。
軽微な事例かつ学童クラブのやうなある程度大きい子どもなら、本人の責任の割合が大きくなったり、日本の文化的に保護者が「うちの子がすみません」となる場合が多いですが。
そんなことよりも小さい子が自分で防げないような事故やケガを負い、その後の将来に影響まで出るようなことは避けなければなりません。
他にも多くの事例があると思うため、人の経験を自分のものとし、同じことを繰り返さないようにして行ってほしいと思います。

消費者白書にはたくさんの子どもの事故事例が載っています。知ることで防げる事故はたくさんあるので、一読をおすすめします。施設に一冊あってもよいでしょう。↓
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